SUBARU IMPREZA WRX NB (5MT) 2000年8月

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    セダンは全部WRX
8年ぶりのフルモデルチェンジで,インプレッサのセダンは全部WRXを名乗ることになりました。つまりWRXはグレード名ではなく,サブネームになったんですね。車種構成はレガシィのB4と同じでターボと自然吸気の2g,各1グレードのみ。とことんスポーツ路線でいくようです。ちなみに自然吸気のグレード名は“NA”(=Natural Aspiration)。ちょっと笑ってしまいました。高性能モデルのグレード名をサブネームにするといえば,1983年に出た80系からのカローラ/スプリンター・クーペがそうでした。70系までは2T-Gを積んだモデルだけが“レビン”や“トレノ”だったのに,このときからはクーペ全部が“レビ・トレ”になっちゃいました。もっとも2000年8月のモデルチェンジでレビンもトレノも,それどころかスプリンターもなくなってしまいましたね。(2002年のマイナーチェンジでWRX NAは20Sと改称しました)

3個のランプ類が一体になったひょうきんなヘッドライトや,比較的まるまっちいテールに較べ,グリーンハウスは妙に直線基調。なんだかアンバランスなデザインです。オーバーハングがやけに目立つし…これなら旧モデルの最終型の方がいいなぁというのが,悪友との一致した感想。インテリアはバケットシートを搭載していかにもの雰囲気です。インパネの真中に大きなタコメーターが居座っているのは今時珍しいですね。ランエボでさえ真中は大径の速度計ですから。アルテッツァのタコメーターなんか「おまけ」的小ささ&配置でした。(※2001年2月に発売されたランサー・エボリューションZは,ついにセディアとは別のメーターパネルを使うようになり,中央に大きなタコメーターを置きました。2001/03/04記)

試乗車は5速マニュアル。車の性格からすれば当然の選定でしょうが,今回ステアリングスイッチ付きのスポーツシフトATが登場したとかで,ひょっとするとそっちか…と思っていただけに◎。ちなみに同じ営業所のレガシィB4 RSK試乗車はATでした。ターゲットユーザーがかなり違うのでしょうか。

   ひさびさのドッカンターボ
流れに乗って走っている限り普通の2g。車両重量だけで1340kgもあるからミドルセダンの走りです。タイヤが205/50R16(横浜アドバン680)の割りに,乗り心地は悪くありません。といっても最近の車はみんなそうですね。床までアクセルを踏んでやると,4500rpmくらいまでは「ふぅ〜ん,こんなもの?」という加速感ですが,ひとたび5,000rpmに達するや典型的なドッカンターボの本領発揮で,それこそグワッと加速します。速度計の針はあっというまに130km/hへ。癖になったら免許証が何枚あっても足りなくなりそう…。

ちょっとした屈曲路(ワインディングまがい)を2〜3速(おもに2速)で走ってみました。ほとんどロールせずに,鼻がすっと入ります。これに較べると先日乗ったマツダ ロードスターRSUがやっぱりライトウエイトスポーツらしいヒラヒラ感を残していることが分かります。シフトのストロークはFFベースの4WDにしては特筆ものの短さで,けっこうカチカチ決まります。例によってABSを効かせての80km/h+αからのハードブレ―キングも試してみました。ノーズダイブもみせず,もちろん車体のブレもなくググッと減速します。気持ちのいいブレーキをよく「真綿で締めるような」と表現しますが,こいつにはそんな芸術的(?)な言葉は似合いそうにありません。もっと機械機械した感覚。ABSのキックバックはごく小さめでした。

   感動はあんまり…でした
8年前,初めてWRX(初期型は240か250psでした)に試乗したときは,血の気が引くような加速と横っ飛びのレーンチェンジに驚愕したものでした。今回それほどには感じなかったのは,熟成して洗練された乗り味になったのか,たんにこちらが年を食って,少々のことに驚かなくなっただけなのか…。