SUBARU IMPREZA WRX STi 2002(6MT) 2002年12月

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BBSのホイールを履いていました

  怒涛の加速感
マイナーチェンジをしたWRX STi,驚くべき変化です。ディーラーから国道へ出たおり,アクセルを軽く踏みこんだだけで怒涛の加速。マイチェン前のモデルに試乗したときは,3,500rpmくらいまではターボラグが顕著で,明らかにもたつきが感じられたのですが,今度のモデルは大違い。低回転からストレスなしに,一気に吹きあがります。背中がシートの押しつけられ,先行車が駒落としのように近づくという恐怖を覚えるような強烈な加速。初代のWRXが出たばかりの時にも怖いくらいの加速と感じましたが,ひさびさに「これはヤバい」と思いましたね。フルスロットルにはほど遠い踏み方なのに,これです。

もう一つ凄いと感じたのが,コーナーからの立ちあがり加速。いつも試乗コース,S字の後のタイトな複合カーブを約60q/hで抜けた立ちあがって…ちょんとアクセルを踏み足しただけのつもりなのに,横Gをぐっと増しながら,異次元感覚で前へ出ました。な,なに?これはなに?フッと自分自身の態勢が分からなくなるような不思議な感覚。これって,ひょっとして足回りの熟成不足なのか,いやいや,自分の感覚が猛烈な性能についていけないだけなのでしょうが…きっと。

  ブレーキは改善
ブレーキの感触は良くなりました。前の試乗の際はストロークが小さく,カックンブレーキになりかねないと感じたのですが,今回は全く自然にブレーキングができました。ABS作動までは試みませんでしたが,本当にグゥーっと減速します。ところでこのbremboのブレーキ,減りは速いわ部品の値段は高いわで,実際に所有するのはなかなか大変だという,日産で聞いたのと同じ話をセールス氏から聞きました。

  轍には弱い?
ただ,マイチェンで轍に足を取られるようになってしまいました。特に加速時にはステアリングに気をつけないと,轍で進路を乱される傾向がはっきりと出ていました。もともとステアリング系が非常に敏感なだけに,微妙なセッティングの影響を受けるのでしょう。225/45R17という,とんでもないサイズのタイヤの影響もあるのかもしれませんが。一方,乗り心地は明らかに悪くなりました。筑波で1秒縮めるための足だそうですが,いわば戦闘機ですから,良好な乗り心地を求めるのは無意味かも。まぁ,ロングドライブには不向きなことは確実です(^0^)

やたらと交通量が増え,そこいらじゅうが渋滞ぎみの状態が当たり前になりつつある昨今,こんなラリーカーかレーシングカーもかくやと思わせる,いや競技車両そのものの車を買ったら,ひたすらストレスが溜まってしまうなぁ…と正直思ったおじさんであります。

※ どうでもいいような話ですが,今回のマイナーチェンジで,自然吸気のモデルはWRXを名乗らなくなりました。WRX NA→20S,WRX NB→WRXとすっきりさせたわけです。155PSの自然吸気版にWRXを名乗らせるのは,やっぱり気が引けたんでしょうか。一方,STiはプロドライブ仕様の大きなリアウィングをつけて差別化を推進。うちのマンションの駐車場にも一台停まっていますが,そりゃあ派手なこと!(2003/07/23記)