SUBARU R2 R (i-CVT) 2003年12月

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ほとんどデフォルメなしでこの格好!

   “R2”復活?
ついにネタ切れの様相を呈してきた?このWebSite,今回は軽自動車の登場です。うちのBH9レガシィのステアリングコラムから,ハンドルを切るたびにシャリシャリ音がし始めたため,修理に行った際についでに乗ってきました(レガシィはVDCの舵角センサーの基部が壊れて可動部に触っていたという,お粗末な故障でした)。昔懐かしい名前で登場した“R2”。自分が免許を取ったときはカタログモデルはすでにレックスになっていましたが,R2もまだ現役で走っていました。リアエンジン・リアドライブだから“R2”だ,という話を聞いたような気がするのですが,今度のはFFですよねぇ。

先代“R2”は当時の小さな軽四輪規格を使い切った,真面目な車だったのですが,今回のは一種のファンカー。せっかくホイールベースが長いのに,後述するようにキャビンスペースに生かされていません。いっそ,“スバル660”とでもすればよかったのに…。そうそう,リアフェンダー後ろの造形はスマートを彷彿とさせます。このあたりもファンカーっぽいですね。

   走りは悪くありません
試乗車はDOHCのNAエンジンを積んだ中間グレードの“R”でした。軽の4気筒で自然吸気って,本当にトルク感がありませんねぇ。プレオスのスーパーチャージャー付きや,コペンのターボ過給ならともかく,660tで4気筒って,本当に妥当なんでしょうか。アクセルを踏込むと,CVTを使い慣れているスバルらしく,トルク感は不足気味ながら,そこそこの加速を示します。CVT後発組のトヨタのシエンタや三菱のコルトあたりより,加速時のエンジン騒音は静かなくらいです。

足の設定は固く,路面の凹凸を拾ってけっこうドシンバタンと衝撃がきます。軽のくせに14inという大きなタイヤを履いているせいかもしれません。一方,足が固い分コーナリング性能は良さそうで,例によってS字を試したのですが,背が高め(1520o)の割りには,ほぅほぅ,という曲がり方でした。しかし,轍のある路面ではのある路面ではかなり顕著にハンドルを取られます。ホイールベースは十分なはずなのに…タイヤ幅も155と,車重を考えるとそんなに広いわけでもありません。軽の限界,トレッドの狭さでしょうか。

良かったのがパワステ。プレオのような中央付近のふらつきがなく,またプレオや現行BP/BL系レガシィのように切り足すと重くなるという本末転倒な傾向もありません。もしかしたら,スバルで一番いいパワステのフィーリングかも…(笑)

   今時の軽って…
それにしても,あのリアシートの座面の前後長はなんなんでしょう。ホイールベース2360oは,昔乗っていたカローラ20(KE20ですね)の2335oより長いのに,全く子ども用の長さしかありません。上記のように,デザイン優先でキャビンスペースを詰めてしまったせいでしょう,完全に膝裏が浮いていました。フル4シーターとは考えず,2+2のファンカーと割り切らないと,腹が立ちそう(笑)です。カーゴルームも,一人暮らしがスーパーに買い物に行くなら,まぁ許容範囲か,という程度しかありません。そうそう,スバル得意のコンビ二フックは付いていませんでした。やはり軽はコストコントロールがきびしいのでしょうか。

カローラ20(1200Hi-DX,4MT)といえば自重780kgでしたが,R2“R”の5MTが全く同じ780kg。試乗したCVTだと810kgと重くなります。安全対策のせいとはいえ,今時の軽って重いですね。まぁ,パワーもKE20の3Kエンジンはgrossで68ps(netで57psくらい)しかありませんでしたから,新R2“R”の54psとどっこいどっこいです。タイヤ&ホイールも廉価版の“@”と“R”が14inで,スーパーチャージャーをつけた“S”になると,なんと15in。カローラ20の1200は12in,うちのNA6ユーノスや,かつて乗ったAE86レビンは14in,レガシィ(BG/BHとも)でやっと15in。う〜ん!なんだか凄いぞ!(Test:2003/12/16)