SUBARU PLEO L (i-CVT) 2003年3月

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  12ヶ月点検の代車
これも試乗ではなく,レガシィを12ヶ月点検に出した際の代車。昼過ぎに預けて,終了が夕方になるというので用意してもらいました(最初は朝から預けてくれといわれたのですが…)。代車といっても,車そのものは試乗用のデモカーで,最新のモデルです。Lというのは中級グレードで,マイルドチャージと称するロープレッシャー・スーパーチャージャーとCVTを載せるという,いかにもスバルの軽らしいスペックです。

  パワフルなエンジン
60ps&7.6kg・m(今は44kW&75n・mなんでしょうが,おじさんにはどうもピンとこなくて…)を発揮するエンジンは余裕しゃくしゃく。上り坂でも全くストレスを感じさせません。少し前にのったコペンのターボエンジンとはさすがに比較になりませんが(する方が変!),リッターカーに較べての遜色のない動力性能です。過給器の音はいくらかしますが,スーパーチャージャーらしく自然にトルクが盛り上がり,自然吸気のような加速感なのはさすがです。少し気になったのはシフトショックがいくらかあること。CVTのコントロールが甘いのか,加速や減速の途中で段付きが感じられました。

  軽ってこんなもの?
動力性能は以上のようにいいのですが,あとはいろいろ気になる事ばかり。まず運転席に座って感じるのがシートバックの高さの不足。身長164cmと決して高くない私でも,シートバック上端が肩甲骨の下に当たってしまい,非常に不快です(自分でいうのもなんですが,そんなに座高が高いわけでもないんですが…)。したがってヘッドレストはいっぱいに伸ばすことになります。小柄な女性ならこれでいいのかもしれませんが,最近の若い女性の身長の伸びを考えるとねぇ。カタログに登場する長身と思われる女性も,首の高さまでしかヘッドレストが届いていないですよね。これで追突されたら,鞭打ちどころか大怪我は避けられないのでは…。
また,着座位置が高いのにサイドプレーキのレバーは床面にあるため,いちいち上体を屈めなければ操作できません。上級グレードのCVT車はさすがに足踏みのパーキングブレーキになっているようですが,これって全車種につけるべき装備じゃないかなぁ。

  パワステ,足回り…
パワステのセッティングにも疑問符がつきます。中央付近にはプニプニとした遊びの領域があり,また切り始めはやけに軽いのに,一回転以上の大舵角になるとネバッと重くなります。極端にいうと,直進で不安定,車庫入れで苦労するという設定です。スーパーマーケットの駐車場で,斜めに止まっている軽が多いのは,こんなことも理由の一つだったりして。
足回りはというと,60km/hほどのコーナリングでも不甲斐なくアンダーが出ます。特にコジッた(笑)つもりもないのですが,おっとっとぉという感じですね。ステアリングの設定と合わせて,制御しきれないような,とても不安になる動きでした。背が高い割りにロールが少ないのは美点ですが,以前に乗ったVivio(次項参照)に較べても酷いように思えるのは,どうしたことかと。

  車造りへの姿勢は…
レガシィを2台続けて所有し,インプレッサにも(ごくノーマルなモデルも含めて)何度も乗ったのですが,その経験からして富士重工って真面目な車造りをするメーカーだと思っていました。なのに,この差はなに?というくらい車造りへの姿勢が違うように感じました。単に価格(コスト)だけの問題ではなく,所詮軽を買う客なんて…と舐めてかかっているような気がしてなりません。スバルよ,お前もか…の思いでした。(2003.04.20記)

  LSはまし…個体差?それとも車齢?
BH9レガシィが夕方追突を受け,下回りから異音がするため自走はできず,かといって時刻が遅くなってしまってレンタカーの手続きもできず…という情況だったので,ディーラーからこれも試乗車のプレオLSを代車として借り出しました。外観だけスポーティーに装ったモデルで,上記のL同様ロープレッシャー・スーパーチャージャー&CVTの組み合わせ。カタログで見る限り,足回りはRSと違って特に強化していないようです。しかしタイトなS字での動きはLよりずっとましでした。同じような速度で進入しても,Lで感じたような不安感はありません。本当に足が同じだとすると…個体差なのかそれとも700qしか走っていない車齢の新しさ故なのか。当たり外れの大きさにしろ,劣化の早さにしろ,軽って…(2004/04/03記)