BMW MINI COOPER S (6MT) 2004年08月

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  マニュアル・トランスミッション
輸入車好きの友人とMiniの販売店に立ち寄ったら,マニュアルミッションの試乗車があるというので,“ほうほう”とばかり乗ることにしました。MTの試乗車は(ATやCVTの設定がない)一番スポーティーなクーパーS。1,600tにルーツのスーパーチャージャーで過給して,163psを発揮するというモデルです。ちなみにうちのBH9は2.5gあって167ps…(^_^; ドライビングポジションはちょっときつめ,というか私の体格ではなかなかベストポジションが得られません。もちろん旧Miniのモンキースタイルとは雲泥の差ですが…。ステアリングコラムに乗っかったタコメーターの上端が,どうしてもステアリングホイールの陰になってしまいます。メーターといえば,このセンターメーターは正直言って見にくいですね。最近の国産車にしばしば見られるようになった,ダッシュボードの奥にあるセンターメーターとは位置が違いますから。オプションのナビを注文装備すると,速度計もステアリングコラム上になるとのことですから,その方が私としては好みかな。

  エンジンはさすがに
重めのクラッチを踏んでスタート。22.6smのトルクを受け止めるクラッチは,さすがにうちのNA6より重いわけで…。過給が効いていない状態の発進トルクは意外に細く,半クラッチなしで繋ぐとエンスト寸前のガクガクしたスナッチが出ます(友人は坂道発進でエンストしてしまいました)。圧縮比8.5の1.6gならこんなものか…。しかし一旦走り出してしまえばとても快適。5,000rpmも回してやれば,かなりの力感でグイグイと加速します。車両重量は1,180sとコンパクトカーとしては重めですが,これだけの出力があるとさすがに軽々と走りますね。ルーツのスーパーチャージャーは“キョワァーー”っと魔女の悲鳴を響かせ……というのは嘘です。確かにターボチャージャーとは音質が違うものの,覚悟していたほどの音量ではありませんでした。アクセルオフでの回転落ちが遅いため,シフトアップの際の繋がり方が少々不器用な印象。もっともこれは,慣れればOKの範囲内です。このエンジン,純粋のBMW製ではなく,クライスラーのエンジンがベースになっているんだそうですね。

  ステアリングとシフトは
ステアリングはかなりクイックで,レーンチェンジではスッ!スッ!と軽やかに進路を変えます。ステアリング自体はNA6より多少重めですが,なかなか気持ちのいい操舵感覚です。急なコーナーに速めに侵入し,軽くタイヤが鳴くまで追い込んでみましたが,アンダーが出ることもなく,安定感を持って回りました。立ちあがりでアクセルをONにしても,トルクステアは感じられません。ただし,パワーステアリングが電動のためか,中立から切り始める一瞬にちょっと不快な重さが感じられます。カローラが今春のマイナーチェンジで電動パワステになりましたが,中央付近でもまったく不自然さがなかったのに較べるとちょっと…かな。シフトレバーの前後のストロークが大きいのはFFだから仕方がないのですが,左右のポジションが分かりにくいのが欠点。Loに入れたつもりが3rdってこともありました。30年前,ブルーバードUの時代の日産車みたいですね。

  振動が気になります
気になったのは走っている間中,わずかにプルプルした独特の振動感があること。う〜ん,これはボディ剛性の問題ではなく…と口にしたら,「もしかしたらランフラットタイヤのせいかもしれません」とセールス君。ふ,足回りのブッシュかな?と言おうとしたのに先回りされてしまいました。本当に課題になっているのかもしれませんね。ちなみに195/55R16のランフラットタイヤ(ダンロップとミシュランがOE指定だとか)のお値段は1本(1本ですよ!)¥38,000とか。クーパーSはスペアタイヤの装備がありませんから,交換のときもランフラットを履かざるを得ません。まぁ,万が一の時には瞬間パンク修理剤のお世話になるつもりなら,普通のタイヤを履いてもいいわけですが…。

  使い勝手は
全長3,655o全幅1,690oと,見た目よりもコンパクト。「ラゲッジスペースは全然ありません」とはセールス君の弁ですが,ファンカーとしては立派なもの。トヨタのサイファあたりより余程使い勝手がよさそうです。ただし,私はNA6の後継車としてしか見ていませんからこれで充分ですが,カーゴルームは確かにミニマムですし,リアシートは単純なシングルフォールドで,倒したシートバックのとカーゴルームとの段差はかなりあります。これ1台所有の実用車として見れば不満が出るでしょう。最近の欧州車って,意外に荷室の使い勝手を追求していない感じですね。(Test:2004/08/28 試乗時はマイナーチェンジ前です)