SUBARU LEGACY B4 3.0R (5AT) 2003年9月
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GT系との外観の違いはFバンパーだけ?革張り豪華仕様
早速出ました,6気筒3.0gのレガシィ。試乗に用意されたのは,旦那グルマにふさわしい“アイボリーレザーセレクション”という革張りシートとベージュ系の内装を奢った上級仕様。革張りシートの割りには思ったほど滑らないのがGoodですが,形状はGT系と同じように見えるのに,ホールド性は今ひとつでした。もちろん,うちのBH型250T-Vよりは良好ですが,6発のレガシィには,コーナーを攻めるのは似合わない…ということなんでしょうか。低速トルク改善
EZ30-Rという勇ましい名前のつけられた新エンジン。80%の部品が代わったということですが,確かに低速からトルクが上手に出るようになっていました。BH型の時のように,トルコンの設定で痩せたトルクを誤魔化しているという感じではないですね。ましてやランカスター6に始めて載せられたときのように,シフトアップの度に同乗者の首がガクガク前後に揺れるなどという無様さとは無縁でした。発進時の極低速域やレーンチェンジでの加速開始の一瞬は,2.5g4気筒の方がトルクの立ち上がりが早いように感じます。しかし踏込んでやれば,極めて滑らかに力強く加速します。さすがは最新の6気筒。もっとも250PS/31kgmもある大排気量エンジンだから,これくらいは走ってくれないと…。100km/h+αまで加速するとさすがに音量はそれなりに高まりますが,なかなか刺激的な音質で,けっして耳障りではありません。一方アイドリングでの振動はほとんどありません。Dレンジではステアリングを握る手にわずかに振動がきますが,ニュートラルに入れれば全く感じませんでした。スポーツシフトE-5AT
5速になったATはDレンジに入れておくと殆んどショック無しでシフトアップしていきますが,マニュアルで操作すると多少ショックを感じます。一方,シフトダウンはDレンジ/マニュアル操作ともBH型なみにコツンときました。そうそう,スポーツシフトのマニュアル操作は一般的な奥へ押し込むとがシフトアップで手前に引くとシフトダウン。マツダとは逆ですが,ATに慣れた人にはこちら方が自然ではないでしょうか。マニュアル操作時の反応は早く,ヒュンダイより一枚上手の感じです。ステアリングのスイッチは少々小さめ,かつ平面的なデザイン。もう少し何とかした方が確実に操作できるのに…まぁ慣れの問題ですか。やればできる?足回り
足回りはターボ系とはかなり設定を変えたようで,どちらかといえば2.0Rに近い印象の乗り味です。ターボ系より路面の凹凸をしなやかに受け止め,ゴツゴツ&バタバタ感はかなり押さえられていました。それでいて大きなうねりでもフワフワすることもなく,またコーナリングでも若干ロールが増したかな?と思える程度で,しっかりした印象のまずまずの足回りでした。タイヤの銘柄は確認しませんでしたが,もしBSのPOTENZA RE050のままなら,これだけ当たりを柔らかく変更できるというのもすごいですね。そういえばセールス君がひたすら「ターボモデルは硬くてスポーティーですから」を連発していましたから,わざとゴツゴツにして「硬い=スポーティー」を演出していたりして…「300万ぐるまなんだから,良くて当たり前」とはいつもの悪友の評。そう,ツーリングワゴン3.0Rは車両本体価格300万円ちょうど。2.0Rの4ATが245万円だから,その差実に55万円。もちろん装備が違いますから単純には比較できないとはいえ,シリンダー2つとギヤ1段で55万円! 妥当とみるか,高いと見るかは人それぞれでしょうけれど…ため息が出る値段にはなっていますねぇ。値段だけは間違いなく高級車(高価格車?)の立派な仲間入りです。
何考えてんだ…?
ところで笑ってしまったのはフロントバンパー。専用のデザインでエアの取り込み口を3箇所にしたのですが,真ん中の開口部がナンバープレートで半分以上ふさがってしまうこと。ドイツのような天地の狭いナンバープレートならいいのでしょうが(そういえばカタログ写真は,みんなそうですね),日本のプレートでは吸気不足で窒息しそうに見えてしまいます。日本の車なのに…デザイナーは何考えてんだろ? 何考えて…といえば,カタログを見ていてもう一つ「何考えてんだろ?」 メーカーオプションは例によってセットオプションの嵐ですが,なんとサンルーフを選ばないとサイド&カーテンシールドエアバッグが付かない!! 安全装備のエアバッグを付けるのに,重量増大と強度低下を招くサンルーフを付けなきゃいけないなんて…これは絶対におかしい!!! 次はスバル車買うのやめようかなぁ…※同じ日にツーリングワゴンの3.0Rにも乗りました。試乗の感想は2台を合わせてのものです。(Test:2003/09/13)