HONDA ELEMENT(4AT) 2003年5月

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この絵,若い女性の同僚によると“本物よりかわいい”らしいです…

  アメリカ人向けのシート?
見た目はイギリスかカナダの軍用車両のおもちゃ。グラディングパネルのグレーやルーフの形状からの連想です。運転席は,大柄なアメリカ人規格とみえて,身長164cmの私にはどうしてもポジションが合いません。シートを一番下まで下ろし,チルトステアリングを一杯に上げて,やっとメーターパネルが全部見えたのにはまいりました。俺って,そんなに座高が高いのかなぁ(T_T) シートは大ぶりで,前後長がたっぷりありすぎ,私では膝裏が当たってしまいます。A・B両ペダルを踏み降ろす形になるせいもあるのでしょう。また,ブレーキペダルの位置が高く,かかとを床に触れたまま踏むことができませんでした。こうした無理なポジションのためか,数kmの試乗で,すでにお尻が痛くなってしましました。日本人も大柄な人が増えてきましたから,こうした車が輸入されるようになったんだなぁ…と思うことにしておきます。

  使い勝手は?
室内の広さはタップりです。幅が1,815mmもあって,ほとんど矩形断面のボディーですから,まるでバスの中。着座姿勢がアップライトのため,前後のゆとりも十分で,4,300mmというカローラ級の全長にもかかわらず,荷室にはたっぷり荷物が積めそうです。ただ,リアシートの跳ね上げには苦労しそう。ワンボックスカーやミニバンのサードシートならいざ知らず,きちんと座れ,しかも前後スライド機能までついたセカンドシートをサイドに持ち上げ,フックで固定するという作業は,非力な私には少なからず荷が重い仕事でした。アメリカ人って力持ち? テールゲートは上下2分式。下半分は2人並んで腰を下せる椅子をイメージしているんだうです。上半分がハッチとして開くのは,狭い場所で手荷物を出し入れする際に便利で,いいなぁと思うのですが,これだけ車高のある車だと,開けたときのハッチの高さが半端じゃありません。小柄な女性だと(あ,男性でも)手が届かないんじゃァないかと心配です。

  観音開きの安全性は?
観音開きのドアが売り物です。確かに後席からの乗降性は悪くないようですが,地面までの高さがかなりあるので,やっぱりたいへん。¥66,400也のサイドステップは必需品のように思います。こうしたピラーレスの観音開きドアの使い勝手や安全性って,どうなんでしょう。前席の乗員がベルトをしたままだと,リアドアは開けられないわけだから,後席の人だけが降りるというときは不便この上ない訳です。こうしたシチュエーションでの利便性は2ドア車と変わらないんですね。また,万が一の事故で前席の乗員が(失神したりして)ドアを開けられない状態になったら,後席からは外に出られないことになります。もしも車両火災でも発生したら…横転事故で失神した経験を持つ私としては,躊躇してしまいます。これも2ドア車と共通の問題点で,この車に限ったことではありませんが。また,前席の肩ベルトのアンカーがリアドアにあるということは,斜め前からの側面衝突を受けて,リアドアが大きく変形したり持って行かれたりするような状態になったら…前席乗員はベルトで大怪我ということになりそうで,怖いなぁと思います。

  取り回しと走りと…
見かけは大きい車ですが,前述のようには全長4,300mmしかありませんし,なにしろまっ四角なため見切りは良好で,運転はしやすい方でしょう。各ピラーも外見からよりは気になりません。街乗りでは1,815mmの幅を意識することはありませんでした。なにしろ,サイドミラーの付け根が,車両の最大幅になる訳ですから。ただ,ボンネットラインが途中で折れているので,ボンネットの先端は全く見えません。シートを上げれば見えるのかもしれませんが,そうするとメーターが読めなくなるし…。ところで最小旋回半径は5.2m。全長を考えると何で?と思える数字です。4,690mmのうちのレガシィですら,5.3mですから。やはり広大な幅のせいなんでしょうか。「狭い車庫へ入れるのは,それなりに大変です」とセールス君も告白していました。そこでバックも試してみましたが,取り回しは及第点の範囲でした。ただしオプションにリアアンダーミラーがないのは不可解かな。ロードスターのような全高の低い車に寄せる時は,慎重に願いたいものです(^_^;

2.4g160ps/22.2kgmのエンジンで,車両重量は1,560kg。そんなに悪い数字じゃァないのですが,とてもパワフルという訳にはいきません。うんとこしょ,とアクセルを踏むと,じんわりと,しかし着実に加速するという感じです。エンジン音はそれなりに高まりますが,まぁ許容範囲です。ちょっと速めに交差点を曲がるような場面では,思ったより安定していました。ただし215も幅のあるタイヤのわりには,簡単に悲鳴を上げかけましたが…。ブレーキはあまり誉められた物ではありません。効きそのものの絶対値は悪くないのでしょうが(フルブレ-キングは試しませんでした),踏み応えと減速の関係が掴みにくいのには閉口しました。上述のように,右足かかとが床から離れてしまうせいかもしれませんね。

  お好きならば…
このWeb Siteとしては,毛色の変わった車を登場させました。実はこれ,「さりとむ」さんからのリクエスト。あまり得意としない分野の車のなので,しっかり眉に唾をつけてもらって結構ですが…2人乗りのトラックと割り切れば,悪い車じゃありません。トラックとしては乗り心地はとてもいいですし(あくまでもトラックとしてですが),全長を考えれば積載空間も十分でしょう。2人で遊び道具を満載してという使い方なら,それはそれでいいと思います。ホームセンターでの買い出しにも十分使えそうですし。ただし,カタログ写真にあるような3人で,ということになると,どんなんでしょうねぇ。また,狭い賃貸駐車場に入るかどうかという問題もあったなぁ…(Test:2003/05/31)

  PS.
その「さりとむ」さんからメールを貰いました。「カーゴルームに,ゴルフバッグが横にして入らない」と。衣装ケースを運ぶくらいなら十分と思った荷室寸法ですが,ゴルフバッグですか…ゴルフをしない私にとっては盲点でした。なるほど,4人乗るとゴルフに行くにも不便ということになりますね。立てればもちろん入るのでしょうが,山道を走ってゴルフ場にアプローチするには,それではちょっと荷崩れが心配で…“遊びの道具”が売りの割には,なんだか竜頭蛇尾のようです。