Alfa Romeo ALFA156 TWIN SPARK (5MT) 1998年7月

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ALFA156V6とは,基本的にはエンジンが違うだけなのに,ここまで違うものなのか,というのが感想のまとめ。低速でのトルクがなくて,おまけに何処に入っているか皆目わからないシフトレバー(個体差なのか,V6とTWIN SPARKとの違いなのかは不明)。おかげでさほど長くもない試乗のうちに,2回もエンストを経験するという醜態を演じてしまいました。助手席に乗っていたのが,妙齢のセールスレディだったから,緊張していた…なんてことは無いと思います。ともかく,1回目にシフトミスからエンストしたときは訳が判らず,エンジンが何らかの原因でストールしたのかと思いました。ほんとに顔から火が出る思い!

低速トルクがないのなら,高回転での伸びはどうかというと,これも大した事はありません。これなら以前に試乗したALFA155TWIN SPARKの方が,低速での粘りがあったぶんだけ良かったように思います。エンジン音や排気音も,V6や155に較べて「アルファ!」という感激はありませんでした。エンジンと駆動系にばかり気をとられてしまい(実はエンストで気が動転して?),ハンドリングの印象はあまり残っていません。このへんが素人の悲しさですが,悪い印象もなかったのは確かです。

後でセールス君と話していたら「予約はほとんどV6で,TWIN SPARKならモデルチェンジ前の155が欲しい,という客がけっこういますよ」とのことでした。買う人の多くがV6を選択するくらいだから,TWIN SPARKでエンストしたのは,私だけが下手くそなせいじゃない!と負け惜しみをいっておきましょう。V6と156のTWIN SPARKが40万円の差なら,なるほど自分でもV6を選ぶよなぁ,と納得できる売れ方です。

これでは156TWIN SPARKがくそみそですが,私が感じた美点を一つ。それはシートのマテリアルです。個人的に皮張りが好きでないこともありますが,TWIN SPARKの布の表皮の方が,ホールドがいいようです。V6の方も,皮張りとしては滑りにくい方ですが…。それにしても,アルファロメオに右ハンドルで乗れる時代が来たんですねぇ。なんだか感慨深いものがあります。