南へ1000キロ離れた東京都 小笠原諸島・父島の旅
(第4日目)2003年9月11日(木)

最終日は小笠原返還35周年記念のオプションで、イルカとクジラを
無料で見に行くツアー行きました。
本来ならば、結構な金額が掛かると思います。
先にチェックアウトして、集合場所の父島タクシーへ。
昨日見た天気予報とは違い、朝から雨模様。さすが亜熱帯。天気が読めません。

さて、港まではバスに乗って行き、船に乗って出発しました。
イルカと一緒に海で泳ぐオプションもあったのですが、さすがにこの悪天候で、
誰一人として希望者が居ないようでした。
私自身は、晴れていたとしても、外洋で泳ぐ自信が無い上、初心者でも
教えてくださるとは言えども、図体が大きいだけに多大な迷惑を掛けると思い、
天気に左右せず、泳がずに船上から見るだけを希望していました。
さて湾外に出ると、沖縄にある大型台風の遠い影響で波がやや高くなっていました。
こういった船は小さいので、波が高いと結構揺れがひどく、普段乗り物酔い
しない人でも酔うことがあります。
父島の二見港を出発した船は、無人島である南島へと向かいました。
小笠原諸島にはたくさんの無人島がありますが、その中でも一番上陸しやすい
無人島であるのがこの南島で、美しい色をした扇池はガイドブックで一度は
目にしたことがあるのではないかと思います。

目の前に見えるのが南島です。


近づいてきました。地形的には平坦な島と言えます。

小雨でうねりの高い中、南島へ上陸しました。島での見学時間は30分と
短い時間でした。それでは、島の様子を写真でお楽しみください。
上陸の際に、鋭く尖った岩のようなもの(ラピエ)で彼女が足を怪我して
しまいました。行かれる方は要注意してください。


島の中で結構高いところまで上がってきました。


これがあの有名な「扇池」です。


小さな海峡の向こうは父島のジニービーチです。潮流が速いので泳いで渡らぬように!


砂浜にはこんな貝の化石がゴロゴロしています。もちろん持ち出し禁止です。

南島を出発した後は、イルカを見に再度出発です。
乗船時に履物を水で洗い流しました。靴の裏に付着した固有種の持ち出しを防ぐ為です。
出発してしばらくすると、遠くに母島を臨む海で、イルカの大群に遭遇しました。
私を始め、乗船している人の半数は、沖縄の宮古島近海にある強い台風の
遠い影響でうねりがあり、既に乗り物酔い状態でした。


海面にイルカの影が見えますか?


これも彼女が撮ったものです。乗り物酔いしても、メインの時には復活してる(笑)


これも同じく。私はこの頃、恐怖感で腰を抜かしてました。(笑)


これも。他にも何枚か撮ってくれましたが、この4枚が良かったので、これを載せました。

あまりの海の揺れに、酔いよりも海への転落の恐怖感が絶えなかった私は、船の真横から
イルカが海の上をジャンプする姿を見るのが精一杯でした。
私は幸い戻すことはありませんでしたが、気持ち悪い状態でクジラを
見るために次のポイントへと移動。またもや船内は気分が悪い人続出でした。

クジラは結局見ることは出来ませんでしたが、無料で貴重な経験をさせて
もらったことには、大変感謝をしております。
父島に戻った頃には、もうへとへとの状態でした。


父島に戻った際に出迎えてくれたのは、貨客船「第28共勝丸」。
おがさわら丸と並んで父島への輸送をする船ですが、不定期。所要時間48時間。
食事もついて値段も格安ですが、船が小さいので船酔い気味の人は要注意。

出航までの少しの時間で、お土産を買って、集落の食堂で最後の食事。
魚料理も飽きたとは言え、最後もお魚メインの食事。島だから当たり前!?


泊まった旅館の入り口にはこんな綺麗な花が咲いていました。

そんなこんなの父島での滞在は終わり、午後は再び「おがさわら丸」で
東京へ向けて25時間余りの帰りの長旅が待っていました。


おがさわら丸に乗り込む乗客。島での思い出が蘇り、帰りたくないと思う瞬間でしょう。


出航時の二見港は大変な賑わいで、蛍の光のメロディーに、島人たちが大勢見送り。


ついに出発してしまいました。もう島へは戻れません。


そして、港を出た後も何隻もの船が見送りに追いかけてくる姿に、私は涙が絶えず
流れ出てしまいました。


レースはデッドヒート!?おがさわら丸を追いかけます。



そして最後は、海にダイブしてお別れのようで、引き返していきました。
既に二見湾を出た太平洋の外海でダイブとは、勇気が要ると思われます。


帰りに見た夕日です。明日の朝には伊豆諸島近海まで北上してしまいます。

翌日に続きます。

(更新日;04.1.25)