富士登山 その1 計画と準備
その魅力の第一は誰もが知る日本一の高さの山だということでしょう。
また、富士山は独立峰であり、優美な姿で世界中に知られる名峰。
ある意味、日本では究極の登山なわけです。
これ以上わかりやすい動機付けはないといっても過言ではないでしょう。
チャレンジする価値や意義については異論を待たないと思います。

いつしか長男と挑戦したいと考えるようになっていました。
1年生になったら、途中でリタイヤすることになっても行くだけ行こうと決め、
平成15年夏を目標に準備を始めることにしました。
東京からも、特に冬の間はちょっと高いところからなら良く見える。
富士五湖周辺まで行くと、その大きさ高さに圧倒される。
計画はしたものの、子供だけじゃなくて自分も含め、
本当にあんなところ(頂上)までいけるのかと、不安もあったのは事実。
まずは本とネットで下調べ。大体の傾向と対策を勉強。
みると、幼稚園児でも登頂している人がいるではないか!
これは自信につながった。

富士登山のいいところは主に
1.クルマで5合目まで行けてしまうので実際の登山は少なめで済んでしまう。
2.独立峰なので道に迷いにくい。
3.人も多いし、山小屋もたくさんあるので寂しくない。
4.登山道も非常によく整備されている。

逆によくないところは主に
1.登れるのは基本的に7,8月の2ヶ月間のみで、しかもやたら混んでいる。
2.登山道は変化に乏しく、山登りとしては楽しくない。
3.山小屋がややぼったくっていると思う。
4.天候の変化がかなり激しい。
といったところでしょうか。

富士山には主な登山道として、河口湖、須走、御殿場、富士宮の4つある。
このうち、東京からのアクセスのよさ、緊急避難も考え山小屋の多さを重視して
河口湖口(吉田口)を選択することにした。ここなら一部馬に乗ることもできる。
なお、最短距離なら富士宮口(そのかわり斜度がきついので決してラクではない)
5合目は低いが斜度がゆるくて意外とラクなのは須走口と言われている。
御殿場口から登る人は少ないと思われる。

やっぱりご来光は見たいし、日帰り登山は体力的にどうかと思い、
8合目付近の山小屋一泊で計画することにした。
ただし、ただでさえ慣れない狭い山小屋に押し込められ仮眠を
取るような状態だと特に子供の場合、かえって体力を損なうという説もある。
実際一組の布団に互い違いに2人などということはよくあるらしい。

日時設定から。
1年生の夏休みと以前から狙いを定めていたので、
5月ころから高尾山に行くなどして足慣らし。
8月のほうが比較的天候は安定するとの説もあるが、
早いうちにチャレンジしておかないと、何らかの理由で断念したとき
再挑戦が来年になってしまうので、夏休みに入ってすぐに行くことにした。
海の日の連休は混むだろうから1日ずらして、7月21,22日に決定。
山小屋は1日目ちょっとがんばって少し上のほうまで行くことにして
「元祖室」に予約をいれた。もっと上もあるけれど無理はしない程度。

計画としては、
一般には夜明け前に起きて山頂へ向かい、頂上でご来光という人が多いのだが、
うちは子供連れ。夜行登山はちょっと厳しいし、睡眠は大事だ。
無理せず山小屋でご来光を見て頂上を目指すことにする。
河口湖口を選んだ理由は実はここにもある。
富士宮口では、方位の関係で低いところではご来光は見えないのだ。
もちろん天候が悪化したら即登山中止の決断をしなければならない。
天気は良くなるよう祈るしかない。

最低限必要な装備をそろえなければならない。
細かくは他メディアに譲るが、今回のために隼人の靴など何点かは新調した。
本来は、おろしたての新品の靴はよくないのだが・・・
必須アイテムは、
当たり前だがリュックサック、お金、セーター類を含む着替えのほか、
上下セパレートの雨具(防寒用にも使える・ポンチョ式はお勧めしない)、
水やジュースなど、非常食のチョコなど、懐中電灯、ティッシュなどの紙、
ファーストエイドキット(といっても絆創膏だけだが、靴擦れにも使える)
カメラ、携帯電話(山頂までずっと使える)
といったところか。

あとは体調を整えて当日を待つのみ!

                           2003年10月9日作成
                           2004年8月9日更新

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