ともチャンの川柳句集3

2001.10月〜2002.9月   作品

2001.10月作品

お題「コンビニ」

 

夕立に 便利になった 雨宿り

 

人数の 割りに買う人 ちらほらと

なぜかしら ふと耳掻きが 欲しくなり

売り買いが お互い沈黙 禅問答?

はるばると こんな田舎に 又ロ−ソン

コンビニは 日本の四季を 忘れさせ

座りたい 顔で立ってる 客ばかり

太陽が 届かぬ所に 店があり

どの店へ 行っても同じ 品揃え

メ−カ−は ポスデ−タ−に 涙する

 

 

2001.11月作品

 

お題「野菜.果物」

 

この台風 林檎も落ちると 覚悟決め

「北海道!」 淡路の玉葱 身をすくめ

クズ野菜 此処に集結 病院食

「食べなさい!」 野菜の前で 親子断絶

西瓜切る 手さばき見事 気の強さ

俺どっち? 熟したトマトは ふと迷い

パセリまで 食べた洋食 マルセ−ユ

何時来ても 野菜パサパサ ロッテリヤ

湯豆腐に ほのかに光葉の 三千院

 

 

2001.12月作品

 

お題「火」

 

この年で したいは恐いわ 火遊びを

 

「フアイヤ−」と 懲りない火遊び バカ議員

彼岸花 畔一面が 火の様に

困ったなあ アフガンの火の 後始末

地球中 NYの火に アッチッチ

嫉妬の火 燃やす気も無い 倦怠期

火葬場で やっぱり覗く 火の中を

くず肉も 炭火で焼くと 巧そうに

囲炉裏の火 持ち帰りたい 我がマンション

 

 

2002.1月作品

お題「手」

綺麗な手 綺麗な文字とは 一致せず

猫の手を 借りてはみたも 邪魔なだけ

 

他人の手 ばかりで易者 生を立て

 

掌を かざしてマニキュア 誇らしげ

 

駅弁の 玉子手づかみ まず1つ

 

手と手とで 約束したのに 又戦争 (イスラエルとパレスチナ)

 

この頃の ロボット優しく 手を上げる

 

ジョ−カ−を 取って震える 孫の手は

 

ハイビジョン 大好きな女優の 汚い手

 

 

2002.2月作品

お題「点」

中国も 日本も自国に 甘い点

笛吹かれ 折角取った 点が消え

ロボットも 足跡やっぱり 点々と

キャンプでは 良く点を取る タイガ−ス

点つけて 何か忘れる カレンダ−

年毎に 点点点と しみが増え

外務省 点をつければ 20点

間違った 人生二十歳の(はたちの) 交差点

点がせり 結局出番の 無い補欠

 

 

 

2002.3月作品

お題「口」

紅つけて 口元まぶしい 娘(こ)に育ち

口元も 自然にほころぶ 旅仕度

わが国は 口も手も下手 ボロ外交

口だけの 清廉潔白 世に溢れ

口奪い 終わったつもりの 古い恋

口だけは 優勝不敗の タイガ−ス

宗男から 貰ったお金で 口ごもり

口先で 追求しても 悪は逃げ

政治家は 口も心も 品が無し

 

2002.4月作品

お題「尻」

洗い場に スコア忘れて 尻並べ

雨蛙 可愛いお尻で 夕立を

 

お尻から 退席をする 嘘をつき

 

汚れては いても自分の お尻なり

 

許された 昔はお尻へ ワンタッチ

 

尻までは 隠しきれずに 辞任する

 

何よりの 幸せお尻を 抱けるうち

 

何気なく 触れどセクハラ 尻も泣き

 

この尻を 見たさにここまで かよいつめ

 

 

 

2002.5月作品

お題「毛」

 

同窓会 やっぱり避ける 毛の話

 

今日もまた 尊い毛達が 去っていき

散髪に 行く度額が 広くなり

毛根に 沁みる薬を 信用し

つり革と 腋毛の残り 目の前に

毛ずくろい 猿の親子が うらやましい

気が付けば ここまで禿げたか 我が人生

散髪が さっさと済んで 物足らず

初孫は 産毛のはしまで 輝いて

 

 

2002.6月作品

お題「血」

今日もまた 血が騒ぐ事無く 日が暮れる

 

血みどろの 画面、平気で 飯をくい

 

平和ボケ 血と汗なんて 過去の事

 

相性が 合わぬと血液型の せいにする

 

血税の 上にアグラの 議員ども

 

健康の 為に歩いて 血豆出来

 

この不幸 やっぱり血筋と あきらめる

 

蚊を叩く 誰の血吸ったか 丸丸と

 

献血を 綺麗な看護婦 よく集め

 

 

 

2002.7月作品

お題「時」

同窓会 時のへだたり 飛び越えて

不景気も バブルも俺には 時は時

マヨネ−ズ へこみ具合で 時を知り

国会の 詰まらん空白 これも税

定年後 止まっていても 良い時計

愛が燃え 時がたつのを つい忘れ

恋人を 待ってる時間は 短くて

窓際で 退職までは 時数え

時長く 退屈だけが 通り過ぎ

 

 

2002.8月作品

お題「客」

来て欲しい 見舞い客ほど 来てくれず

こんな靴 はいてくる客 いないはず

灰皿が 欲しいとこの客 厭な奴

支度して 出かけるときに 厭な客

コンビニの 客は無言で うろうろと

バスを待つ 客はそろって 右を向き

いらっしゃい 言わなきゃ良かった 酷い客

この頃の 主人は客に 意見する

有名店 何故かお客が ちぢこまり

 

 

2002.9月作品

お題「空」

鶏も たまには空を 飛びたかろう

この空で ゴルフバックは 恥ずかしい

先頭を 走れば空は 我の物

起きる度 空は変わらず 我が身痩せ

この空の 何処かに俺と 同じ奴

ちまちまと 争う醜さ 空の下

空隠し ド−ム野球は こせこせと

ボクの夢 星空青空 思うまま

空の下 今日も生きてく 地球人

 

早いもので1年があっという間に経ちました

本当に月日のたつのが早い事実感しますね

 

 

今までの作品  その1

今までの作品  その2

 

 

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