その4 蘇州
蘇州は紀元前5世紀、呉王闔閭が都を築いた頃に始まる。
呉の国から伝来した手法による織物と言う意味から、呉服の語源となった。
また、この地方の農村は、乾ききった黄土高原とは違い豊かな水を利用し、水田が多い。今も青々とした稲が波打っている。三毛作とのこと。
寒山寺
唐の詩人張継の詩「楓矯夜泊」に詠われる。
このお寺にも、毎年新しく観光のために、
寺に由来の人物像や庵などが増設され
ている。
寒山と拾得の像
森鴎外の小説を思い起こす。
拙政園
その「さま」は、自宅の庭造りのお手本となるか。
運河巡り
市内を編み目のように走っている運河は、
蘇州の代表的な風景だ。雨に濡れた川沿
いの町は墨絵のよう。
川岸で漬け物の取引をしている所あり
カメの中を濁った運河の水で洗っている、青梗菜を細かく切り、ちょうど高菜漬けのような漬け物が取り引きされている。昨日の食卓に出たあの漬け物だと思うと思わず心配になる、確か昨日は、あの漬け物を油で炒めた料理になっていたが・・。
運河沿いの古い町並みは所々、新しいものに建て替えられている。昔風の建物には似せてはいるが、どこか、風情は違ったものになっていく。
日本にもこんな風景があったような気がする。忠実に復元して行かないと、似てもにつかぬ昔風になってゆく。
しかし、そこには、現実に生活している人々がおり、近代化は欠かせず、歴史的なものとの両立をはかることの難しさがある。
蘇州の水郷を船で巡る40分 二人で150元