埴科古墳群森将軍塚古墳を見学と思い、車を走らせていたところ、城跡に気がつき、そして城巡りをする機会を得た。
かつての信越本線、現在は「しなの鉄道」と国鉄からJRとその名を変えてきた鉄道の屋代駅。
背後から駅を見守る様な一重山に築かれたのが屋代城だ。
城跡は細く、そして南北に長く築かれている。元々あった山の地形を生かした縄張りである。
北側の一重山不動尊に車を駐めて、目の前の屋代城巡りを開始。
現代的なコンクリート製の階段を使って、不動尊や御嶽神社を横目に登ることとなる。このあたりも郭の一つとして築かれたものと想像できる。それでもその姿は大きく違っているだろうが。
そして出迎えてくれるのが木造の鳥居。こちら矢代神社である。ここまで歩いた中で比較的大きな郭であることがわかる。その背後に背高くそびえる郭を登ると、「堀切」を見下ろすことができる。
その先にさらに高い郭を登り、さらにその先を眺めると、いままでとは違った景色に気がつく。
平坦な郭が出現。
どうやら土砂の採取跡とのことだ。
この地より、多くの土ごと削りとられた跡だと知った。部外者が申すのもなんだが、もったいないことである。
ここから格的に城跡を歩いているという気にさせてくれる雰囲気がここには備わっている。
山城とはこういう場所のことなのだろう。
堀切で仕切られ、土塁で結んだ郭が確認できる。そして落ち葉で足を取られながら本郭を目指すこと数十分。