4.最終日 守内 → 錦帯橋
いよいよ最終日11月3日。引き続き快晴。錦帯橋到着12時を目標に9時30分にスタート。
間もなく梁が現れたが、岸にたつ漁師らしき人物から「こっちを通れ」と声がかかり安全なコースから楽々クリア。何か文句でも言われるかと身構えたが、なんてことはない親切なおじさんだった。
すぐに瀬にさしかかる。川幅が狭く右にぎっしり波消しブロックが置かれており少々緊張。瀬を過ぎると深い淵が続く。淵を魚の群が行く。「鯉だ。でかい」50センチ以上のものが10数匹川上に向けて泳ぎ去る。
その僅か50メートルほど下流から投網を携えた漁師の舟が上ってくる。鯉たちようまく逃げろ。捕まるな!祈るような思いで漁師とすれ違った。
新幹線の高架をくぐると川幅は広がり、水深は浅くなる。彼方に岩国城が見える。川は美しいがさすがに昨日までとは違う。流れ込む支流から大量の泡が舞う。川から直接20メートル近いコンクリートの壁がそそり立つ。町が近い。
若者たちのグループ数艇を追い越す。みんな初心者のようだ。遅さを売り物にしてきた我々が他のカヌーを追い越すのは、これがはじめてだ。
12時15分。予定通り錦帯橋に到着。想像以上の観光客の真ん中に降り立ち、何とも表現しようのない恥ずかしさがこみ上げてきた。