これはどういうコンテンツ?
 童話「マッチ売りの少女」を題材にしながら、マーケティングの基礎を学ぶビジネスコンテンツ。
 少女と一緒に、マッチの売り方を考えるうち、マーケティングの考え方が身につくことを目的とする。
 同時に、ビジネスの意義や楽しさを見直し、前向きに生きることの大切さを学ぶ。
どうして『マッチ売りの少女』なの?
 アンデルセンの童話『マッチ売りの少女』は、誰もが知っていますね。
 大晦日の寒い夜、ぼろを着て、靴も脱げてしまって、哀れな姿で売り歩く少女。
 「マッチを買ってください」と必死に呼びかけるけれど、全然売れない。
 寒さに耐えかねて、マッチを擦っているうちに、天国のおばあさんに招かれて天に昇って行く。
 切なさが印象に残るお話・・・・・・。
 
 でも、このお話、どこか変。

 貧しいはずの少女が、どうして売るほどのマッチを手に入れてたの?
 マッチが売れなかったら、どうして売れる工夫をしなかったの?
 マッチは本当に売れない商品だったの?

 この時代、マッチは新たに開発された画期的な新商品でした。
 マッチの訪問販売というビジネスも例を見ない斬新なもの。
 売り方さえ間違わなかったら、大ヒット商品になったかもしれません。

 では、少女はどうすればよかったのでしょうか。
 あなたなら、答えが分かりますか。
 
 マッチ売りの少女のお話には、マーケティングの基本要素がすべて含まれています。
 ケーススタディとして、これにまさる題材はありません。
 どうしたらいいのかを少女と一緒に考えながら、マーケティングを学べるビジネスコンテンツです。 

                                          〔2005年9月30日〕
対象は誰?
 マーケティングを学んでいる学生やビジネスパーソンにおススメ。
 「ディスカッション」教材としてセミナー研修にも。
 中学高校生のビジネス教育の教材としても。
誰が制作してるの?
 『天使と悪魔のビジネス用語辞典』の著者が書いてます。
 平野 喜久(ひらの・よしひさ)
中小企業診断士、
上級リスクコンサルタント
1962年愛知県生まれ。名古屋大学経済学部経営学科卒、鐘紡株式会社財務本部にてファイナンス業務。現在、ひらきプランニング
株式会社代表取締役。企業のリスクマネジメント、BCP(事業継続計画)の策定支援、ビジネスパーソンのリスクリテラシー開発をテ
ーマに、講演、研修、執筆、e-ラーニング教材の企画・制作など、意欲的に活動を展開。特に、中小企業向けBCP策定支援は、2005
年より取り組んでおり、指導歴トップクラス。東海地震対策、新型インフルエンザ対策を得意とする。

中小企業診断士(経済産業大臣認定)。上級リスクコンサルタント(NPOリスクマネジャー&コンサルタント協会認定)、内部統制評価
者(NPO内部統制評価機構認定)。知的財産管理技能士(知的財産教育協会認定)。NPO東海リスクマネジメント研究会理事。
電子ブック:「天使と悪魔のビジネス用語辞典」(AppStore)
著書:「天使と悪魔のビジネス用語辞典」(すばる舎)
DVD 教材監修「BCPって何?」「新型インフルエンザって何?」
デジタル教材「中小企業の新型インフルエンザ対策:マニュアル・テンプレート集」
連載「平野喜久先生の知っとく社会人用語」(毎日コミュニケーションズ)
運営ブログ「天使と悪魔のビジネス雑記帳」
研究サイト「全滅型リーダーは誰だ!:八甲田山遭難事件に見るリスクマネジメント」
コンテンツサイト「iPodで聴く『学問のすすめ』」
ウェブビジネス「ナレーションの宅配便」(ナレーション制作サービス)
ウェブ小論文「夫婦別姓って何? 反対派のための反論ネタ」

これをどうするつもり?
 2014年12月24日 Amazon kindle版としてリリース完了。
 ただし、英語版。
 アメリカAmazonを中心に、グローバルに販売中。

 日本語版については、未定。
 
どんな内容?
 マッチ売りの少女をどのようにマーケティングに結び付けるか。

<プロット案1>少女が自力で復活
 このままではマッチは1本も売れないと悟った少女は、いろいろと売れる工夫をし始め、
試行錯誤を繰り返しながら、売れる仕組みをどんどん見つけていく。

 一番単純なストーリー。
 単調でご都合主義的な展開になりそう。
 少女の成功を阻む敵役が登場したりすると、緊迫感のあるストーリーに。
 読者をひきつけるストーリーテラーとしての力量が求められる。
 面白さを追い求めると、却ってマーケティング要素が邪魔になりそう。
 つまらないストーリーで、中途半端なマーケティングを解説することになる恐れ。

 


<プロット案2>他人の助力を得る(コンサルタントの場合)
 マッチが売れなくて困っている少女の目の前に、セールスコンサルタントなる人物が登場。
 マッチが売れるようになる手ほどきを受け、売れないマッチ売りから、売上ナンバーワンの
スーパーセールスレディに変貌するまでを描く。

 すべてを知っているコンサルタントが、何も知らない少女に、上から目線で一方的に教えるだけの展開。
 ストーリーが単線で、多様に展開しにくい。
 学習漫画のような説教臭い教材になりがち。
 よくあるストーリー仕立てのビジネス書と同じ。
 二番煎じ。新鮮さに欠ける。
 アイデアにインパクトがない。




<プロット案3>他人の助力を得る(アンデルセンの場合)
 マッチが売れなくて困っている少女の目の前に、童話作家アンデルセンが登場。
 アンデルセンの力を借りながら、試行錯誤を繰り返すうちに、マッチが売れる仕組みを見つけていく。

 アンデルセンが登場する面白さ。
 万能のコンサルタントではなく、パートナーとしてアンデルセンを登場させる。
 少女と一緒に悩み、考えながら、マーケティングの答えを見つけていく。
 プロット案1が2人タイプになった感じ。
 ストーリーテラーの力量が求められる。
 プロット案1よりも、ストーリーにいろんな要素を組み込みやすい。
 面白さを追求すると、マーケティング要素が邪魔になる。
 物語としても、マーケティング教材としても中途半端なものになる恐れ。

 


<プロット案4>他人の助力を得る(聖ペテロの場合)
 天に昇って行った少女は、そこで聖ペテロに会う。
 なぜか、天国には入れず、地上に戻るしかない。
 聖ペテロと会話するうちに、マッチ売りの使命とマッチの本当の売り方を見つけていく。
 少女は自信を持って地上に戻っていく。

 童話の最後、少女が天に昇って行ったところから話が再開する面白さ。
 聖ペテロは、コンサルタントのように一方的に答えを押しつけない。
 コーチングのように、会話を通して少女から答えを引きだす。
 押しつけがましさ、説教臭さを排除。
 読者は、聖ペテロの問いかけに少女と一緒に考えながらマーケティング的発想を身につける。
 2人の会話だけで展開するので、ストーリーの起伏に欠ける。
 逆に、ストーリーよりも、マーケティング要素をクローズアップできる。
 答えを教えるのではなく、答えを引き出す会話が続くので、冗漫さを感じさせる恐れ。
 会話のやり取りにどこまで読ませる工夫を盛り込めるかが鍵。



<プロット案5>ストーリー性を排除した解説のみ

 少女のマッチが売れなかったのはなぜなのか。
 売れるようにするにはどうしたらよかったのか。
 これをマーケティングの視点から解説する。

 プロット案2のコンサルタントの言葉だけを抜き出したような内容になる。
 簡潔で分かりやすいがエンターテイメント性ゼロ。
 これでは「マッチ売りの少女」を題材に取り上げる意味がない。
 もっと、現代的なマーケティング事例を持ち出した方がまし。




 今のところ、プロット案4で準備中。

<キャラクター設定>
少女
名前:サラ・ニールセン
年齢:10歳ぐらい
性格:陽気でポジティブ
特性:学校が嫌い、好奇心は旺盛

聖ペテロ
風貌:白髪、白ひげ、白い法衣
年齢:60歳ぐらいか
性格:優しく面倒見がいい
特性:ビジネスのことは何も知らない
    人を真理に導く能力は抜群

いつ全編が完成するの?
 2014年12月24日 Amazon Kindle にて英語版をリリース。
 世界各国のAmazonで販売中。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00RDX7GM2                                


最新状況
 「なぜ少女のマッチは売れないのか」については、コンテンツとして未だ完成せず。
 着想から既に6年が経過。
 執筆は進んでいる。
 かなり、内容は充実してきた。
 もう少し、内容のブラッシュアップと、売るための仕組みづくりが必要。

 その間、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本がバカ売れ。
 これが1つの答えだったか、と感心。
 やられた! という悔しさも少し。
 この本、初めから売るための仕組み満載で出版社が仕掛けた企画。
 出版社の力技で大成功。

 二匹目のドジョウ狙いが続々と登場。
 そのうち、「もしマッチ売りの少女がコトラーの『マーケティング』を読んだら」という本が出そうな雰囲気。
 私のせっかくの着想も、誰かに先を越されそう。
 しかも、しょぼい中途半端なコンテンツとして、出てきそう。
 それが心配。
 貴重なアイデアが、無駄に消費されてしまうことを恐れる。
 少々焦り気味。

 ここで気をつけなければならないのは、「もしドラ」の二番煎じと見られないようにすること。
 だって、こっちの方が着想は先なんだから。
 しくじると、もしドラの物まね本の洪水の中に埋もれてしまう。

 ただいま、電子ブックの可能性を検討中。
 軽いタッチのマーケティング本は、紙書籍よりも、携帯端末で読むのに向いている。
 見せ方の工夫で、紙書籍より、読みやすいビジネス書になりそう。

 このコンテンツは、日本語で出す必要はない。
 英語バージョンなら、全世界が対象になる。
 マッチ売りの少女と聖ペテロなら、世界にそのまま通用する。
 いきなり、英語バージョンの電子ブックでリリースするという奇策もあり。
 これなら、もしドラの亜流とみられる恐れはない。
 英語バージョンで販売実績をつくり、日本に逆輸入するというパターンも面白そう。

 満を持してチャンス到来の予感。
 今度こそ、本腰を入れて、仕上げよう。


                                                  〔2011年09月20日〕
  
 ストーリー仕立てのビジネス書を何冊か読んでみた。
 ありがちなパターンは、先生役の人物が生徒役の主人公に一方的に教えるだけの内容。
 むかしの学習漫画のようなビジネス書だ。
 これは、つまらないビジネス書の典型だ。

 なぜ、このパターンがつまらないか。
 先生役は、あらゆることを知りすぎで、分かりすぎ。
 すべてのことを初めからお見通しで、迷うことも、間違うこともない。
 いつも、余裕綽々で自信満々。
 一段高いところから主人公を見下ろすような立ち位置で物をしゃべる。
 まるで万能の神のようなイメージだ。
 まず、このような人物は現実に存在しない。
 このような姿勢で振舞うコンサルタントが時々いるが、間違いなくハッタリである。
 占い師が、すべてをお見通しのようなふりをして、ご託宣を述べるのに似ている。
 
 先生役の万能ぶりに比べて、主人公の情けないこと。
 基本的なことを何も分かっていない。
 そんなことも知らなかったの? と言いたくなるほど、当たり前のことに気付かない。
 でも、先生に教えてもらえば、その意味をたちどころに理解し、実践できるほどの理解力と行動力はあるとい
う不思議。
 そして、非常に従順。
 先生の言ったことを素直に受け入れ、疑うことなくそのまま実行する。
 そして、すんなり成功してしまう。
 そんなに能力が高いんなら初めから自分で気づいて実行しろよ という突っ込みを入れたくなる。
 このような教える側にとって都合のいい生徒も現実には存在しない。

 ストーリー仕立てのビジネス書は、いくら状況設定がリアルであったとしても、展開がウソ臭くなるのは、この
ためだろう。
 他のストーリービジネス書を読むと、あまりにもパターンが似すぎているので、知らず知らずのうちに影響を受
けてしまいそう。
 オリジナリティを追求するためにも、他の類書を読むのはやめよう。

 では、『なぜ少女のマッチは売れないのか』は、どうするのか。
 非常に難しい。
 もともと状況設定が架空の世界なので、そこでリアルさを追求しても意味がない。
 それよりも、読ませる工夫がいる。
 表題で、とりあえずとっかかりの興味は引かせることができる。
 あとは、どうやって最後まで読ませるか。
 謎解きの要素を入れるか。
 主人公を窮地に陥れ、そこから生還する過程を描くか。
 読ませる工夫をしかけながら、マーケティングの基本要素を盛り込む。
 これは相当に難しい。
 
 粗原稿は完成しているが、いま、その肉付け作業中。
 部分的に微調整で終わらず、原稿総入れ替えの突貫工事に。
 いろいろな仕掛けを試しながら奮闘中。
                                                   〔2011年10月20日〕
 着想から9年。
 いよいよ、プロジェクトが具体的なスケジュールで動き出した。
 英語版でkindle電子書籍としてリリースすることとなった。
 市場規模が大きい英語圏を対象に、どれだけの販売部数を確保できるか。
 これは、コストと手間をかけて挑戦する実験だ。

 日本語の原稿がようやく完成。
 ただいま、英語に翻訳中。
 電子書籍の表紙デザインも作成中。
 表紙のデザインは、売り上げに大きく影響するらしい。
 少女と聖ペテロのインパクトのある画像ができ上がるかどうか。
 今年のクリスマスまでに、完成の予定で取り組んでいる。

 あと、価格設定とプロモーションをどうするかが課題。
 販売部数の大きさを実績にしたいのなら、最低価格の0.99ドルがいい。
 ある程度の販売部数と、売上高の最大化を狙いたいのなら、3〜5ドルあたり。
 ビジネス書としての位置づけを明確にするとなると、5〜10ドルが相場。
 現在、日本語の電子書籍は5冊リリースしているが、100円〜600円の範囲で設定している。
 英語版もこの範囲の設定になりそうだ。

 プロモーションは、難しい。
 電子書籍のプロモーションは、ブログ、フェイスブック、ツイッターなどのSNSを活用するのが定番となっている。
 だが、英語でのSNSは、ハードルが高すぎる。
 プロモーションについては、実践の中で模索していこう。
                                                 〔2014年11月19日〕
  
 英語版の表題が決定した。

"The Little Match Girl Marketing"

 副題は、

"Why she couldn't sell matches"

 当初は、日本語の表題「なぜ、少女のマッチは売れないのか」を直訳して英語の表題を考えた。
 だが、あまりにも長ったらしいものになってしまう。
 日本語の本の場合は、わざと長ったらしい表題にして、関心を集める戦術もある。
 でも、英語圏では様子が違う。
 英語の場合、長い表題だと、表紙全部が文字で埋め尽くされて、読みにくい。
 表題は文として正しく表記されている必要はなく、単語レベルでインパクトのある表題が求められる。
 それで、余分な単語をすべて削って、 "The Little Match Girl Marketing"となった。
 これで、マッチ売りの少女を取り上げている本だということが分かる。
 そして、それは、マーケティングの本だということも分かる。
 勘のいい人は、これだけで、何を目的にした本かはすぐに分かるだろう。
 日本語の表題の魅力も捨てがたいので、それは、副題として付けておくことにした。
 これで、本書の目的が明確になる。

 表紙デザインは、特に注力した。
 なにしろ、アマゾンのリストの中で、一番目立ってもらわなければいけないからだ。
 少女と聖ペテロのイラストを大きく表示して、これだけでもインパクトがあるようにした。
 更に、目立つ工夫も加える予定。

 表題のインパクトと、画像のインパクトで、まずは、アイキャッチ効果は抜群のはず。
 
                                                〔2014年12月11日〕
 ついに、Amazon kindle にてリリース。


 
 「クリスマスまでに」を目標に取り組んできたが、何とか間に合わせることができた。
 Amazonに申請して、数時間で販売開始となった。
 英語の場合は、さすがに審査が早い。
 いま、世界中のAmazonで販売中。
 日本にいながら世界中で本を売ることができる時代。
 
 さて、日本発のビジネス書が世界でどこまで通用するか。
 興味深い実験の始まりだ。

                                               〔2014年12月24日〕