フロア: 最初に後期学生会の方から出された疑問についてきちんとお答えしていない。〜配布された資料を見てもらうよう呼びかける〜 これについて自治会の方が、明確に評議会は学内ルール、一橋大学できちんとしたルールとしてされてきた内容を破ったと、具体的に言うと例えば81年の確認書で書かれている内容は、いかなる場合でも現行制度を維持すると、ここで言う現行制度とは規則及び内規に明文化されたものと、いうような内容。あるいは83年、阿部学長が先ほど全文お読みになった、それについても阿部さんは検討しているだけだという話だったんですが、要するに検討もしないということを約束していると。だから、これは評議会がね、きちんと確認書とか公開質問状という正規の回答の中で約束したことと違うと言ってるわけです。その点について責任を明らかにしないまま、大状況の話にもってくってのは、それはないんじゃないかということを言ったわけですね。これは単なる手続きの問題ではなくてですね、これは阿部さんこのへん分かっていると思うんですが、新たに学長が新しい制度作ったりとか考えていると思うんですが、例えばそれが確認書という形でされるとしましょう。じゃあいまここにある確認書を破るということは、将来阿部さんが、あ阿部さんて失礼しました、学長がそういう形で確認書なんかでやっていくことについても、将来も、要するになんか状況が変わればすぐに変えられしまうと、そういうことの先例になるんじゃないですか。だから、単なる手続きの、過去の問題とかそういうことじゃなくて、きちんとしたルールを守るということは、だって大学の機関なんですからね、そのへんは正確に答えていただかないと、話が始まらないということを言ったと思うんですね。 学長: ええと、ここにありますように、制度の改変に関わるような提案をする際にはですね、規則及び内規に及ぶ場合にはその時点で評議会として責任を明らかにするとある。我々はですね、制度の改変あるいは規則及び内規に及ぶような提案をまだしておりません。その提案をすべき時が来たら、我々としては、評議会としてのはっきりとしての見解を表明し、責任をとるつもりでいます。具体的な提案をする段階においては、評議会としては当然責任を明らかにするつもりです。 フロア: ええとですね、提案をする段階ではなくて、提案をする前に検討が必要なわけですよね、どう考えても。その検討をしないと言っているわけですよ。 学長: 検討を今している最中でみなさんの意見を聞いているわけ。 フロア: だからそれが確認書違反だということをまず明確にしなければいけないんじゃないかということを言っているんです。 学長: 改廃を目的とした検討ということであればですね、そうなる可能性はありますが、我々としてはですねこの問題について、えー、過去の確認書の全てと100%合致するかは分かりませんが、何らかの形で、えー、新しい方針を打ち出すときには、過去の確認書にてらして責任を明らかにする必要が出てくるでしょう。その時点において責任を明らかにしたいと言っているんです。しかし今私が申し上げているのは、一橋が今どういう状況にあるか、その状況の中でどういう道があるのかということについて、状況の説明をし、みなさんの意見を聞いているわけですね。 フロア: 大状況の話はこの後しますけども、要するに確認書を破ったということをお認めになるんですか、ならないんですか、とはっきり答えて下さいそれは、可能性があるじゃなくて。 学長: 検討委員会を設置したときにはですね、現在の学生参加・職員参加の実質を維持したいために努力したわけですが、それが実質的には困難だということが明らかになったことの方向であって、新しい提案をまだしておりませんので、それについてはその段階で・・・・ フロア: 責任をとるというのは具体的に言うとどういう形になるんですか。例えばあの、謝って違うことやりますという、 学長: それはある意味で単純なことで、私が即座辞任する道もあるし、評議会として何らかの声明文を出すこともあり得るし、それはこれから検討するわけですから フロア: その場合学長が辞任すると、その検討された中身はもう一度振り出しに戻るんでしょうか。 学長: 知りません。それはその後の学長が決めることですから。 〜学生部長、強引にフロア発言をさえぎる〜 フロア: 学長は、民営化怖いから学長選なくさなければならないと、単純に言うとこういう構図でおっしゃられているわけです。しかしながら学長がなぜ一橋が民営化狙われているかという説明にですね、人文社会しかない、つまり自然科学がないという話だとか、あるいは12月の対話集会では首都圏だから比較的民営化しやすいという話をおっしゃってた。だとするとですね、学長選なくしたからといって別に一橋が狙われている理由がなくならないわけですね。しかも学長はおかしいことにですね、文部省との間の棘を抜かなければならないと言ってるんですが、文部省は「国立という状況を守るには全く力を持っていない」という言い方をされたと思うんですが、つまり文部省は一橋を民営化しようとも思っていないし、あるいは外部から、外部というのはこの場合阿部学長の話で言うと自民党の文教部会という話になると思いますが、そういうところから出た場合に、文部省としては対抗できないということを言っているわけですね。だとすると学長選を文部省の言うとおりなくしたとして、何が残るんですかねえ。民営化をされるという話と学長選をなくすって話は全然つながらないと思うんですね。 学長: そうですか、私はつながっていると思います。どうしてかと言いますと、国会審議の際に、学長選考のあり方が大学審議会のえー法令化の中で出てくる。その時に法令化の対象となるのは、国立大学等々で、私学もたぶんはいると思いますね。しかし私学の場合は建学の精神があり、学校法人として独自なやり方が認められているわけですが、国立大学の場合そうではないんでね、大学は国を設置者としていますので、国の法律に従わなければならないということになっているわけで、その段階でもし学長選問題が法令化されれば、そこで一橋大学はその対象になるわけです。そこでもし本当に頑張るとすれば、民営化の道しかなくなる可能性もある、つまり論理的にそう言っているだけです。しかし一番大きいのは、文部省との関係で言えば、民営化行政法人化ではない・・・。概算要求の問題が絡んでるということですね。それはもう焦眉の急で来年の問題、今年の問題ですからね、そこんところを民営化だけで絞らないで理解していただきたいと思います。 〜学生部長、石評議員に意見促す〜 評議員: あの 〜フロアから「司会の越権」「どうせ言いっぱなし」と言われ、評議員「みんな言いっぱなしじゃないのここでやってるのは」(笑)。「学生の発言を優先してください」とフロアから意見出る、司会渋々認める〜 フロア: 結局法令化されたときに今の制度が否定されるだろう、という論理でいきますと、結局その法令化がなされるまではどういうシステムを作ってもその法令化の通りするしかないんだから、ということなんで、別に今のままでいても関係ないということになると思うんですよ。だから、今の変えようと変えまいとやはり一緒だと個人的には思うんですよ。概算要求の方に関しますと、結局文部省は今の制度を嫌がっているということは確実なんでしょうか。だから概算要求をカットしているというのは、どこまで言えることなんでしょうか。 学長: それはですね、20年間指摘を受けているわけで、3年ごとに学長選考をしますね、そして上申書を作って出すと却下されてるわけですね、受け取ってもらえないわけですよ。他の大学は全部すんなり受け取ってその日に発令されている。受け取ってもらえないので、その後で教授会を開き、どうしたらいいかと対策を練って、そこでメモを出すことにし、そのメモの文言について各教授会で議論していただいて、そして文部省と折衝しこの文言じゃだめだということになって、また突き返されて直したり、ていうことでメモを20数年出してきたわけですね。従って支障がないとは言えないんですね、学長選考にはその都度支障があるわけで・・・、最終的にはまあぎりぎりのところで発令を勝ち取ってきた。しかしまああの発令されない可能性もあるわけで、例えば今年度ですねうまくいかなかったり、全体としてどうなるかわかりませんから、従来通りやるということになると発令されない可能性も常にあったわけですが、今回もっと深まるだろうと思いますね、ただ発令されしないとですね文部省はマスコミの問題になる可能性がある、他の大学だと何も言いませんが一橋の場合はマスコミが、これにあのー、取り上げる可能性が高いので、そうするといろいろ苦労が文部省の方もあるでしょうね、おそらくね、ですからそれはそう単純な問題ではない。それから大学の学長というのはですね、学生・教職員に責任があるわけですよ、従って現職にいる間はですね、危険にさらさないということ、そして賭けはしないということ、つまり堅実な道を歩むしかないんですね、それが学長としての最大の使命で、研究教育の場でいくら独創的なことをやってもいいんですけど、えー、大学の全体を危険にさらしてもこの道を守るということは、個人の思想信条ではできません。個人の思想信条でやることは個人の出処進退だけなんです、大学全体の責任を負っている以上は、大学全体の教職員・学生・同窓会まで含めて全体の視野の下で、何が一番良い道かを選ぶのが学長の仕事であって、思想信条で動くんなら学長なんかやるべきでない、教官、あるいは教官でも難しい面がありますね、やっぱり全く自由人として生きるのが一番いいわけで、そのあのー、そういうことをご理解いただかないとならない。 フロア: 先ほどから学長の方が、概算要求の問題を何回か取り上げていると思うんですけども、具体的にどの分野の概算要求で障害が出ているのか、まず明らかにしていただきたい。一橋の予算すべてが削減されるというのか、それとも何らかの概算要求が 学長: それは具体的なことは申し上げられません。各部署の問題があるから。しかしですね、削減とかそういうことじゃないんですよ。概算要求の話し合いに応じないということです。それはすべてです。もちろんね、手をこまねいているわけではないわけで、そのことがあった直後に私が文部省に行きましてそういうことをしないでくれって頼んできました。従ってですね、すべてが話し合いに応じないというままで推移するとは思っていません。それは打開の道があるだろう、それが私の仕事でもありますからね。すぐに行って文部省で話し合いをし、そういうことをしないでほしいということを言い、まあ分かりましたとは言ってくれませんでしたけど、まあ私の言うことは聞いたという感じではあります。 フロア: ちょっとその、文部省が全ての概算要求について話し合いに応じないというのはにわかには信じがたいところがあるんですけれども、文部省とはいえ省庁の一つであって、確かに一橋に対してはかなり強いことは言えますけれども、今の政治状況の中で果たして特定の国立大学に対してすべての概算要求をつけないということが現実に起こりうるのか、そんなことをすれば今の省庁再編の流れの中でただでさえ立場の弱い文部省は、まずその自分の省としての存続というのを実現できなくなる、当然それは政治的な争点になり得りますし、一橋としてもし本当にすべての予算について概算要求に応じないという態度に出られたら、これは政治的な問題として解決させるべきではないのかと私は思うんですけども。 学長: もし一橋がそういうふうなことをはっきり言うとすればですね、そんなことはない、時間の調整がつかなかったんだというでしょう。それからまた、もし全部が認められなかったら、そういうことはたぶんないと思いますね、全部が認められないことはないが、一番目玉は認められない可能性あります、一番大事なことが、そういう時もしなにか公に言えばですね、いや各大学競ってますからとても一橋優先するわけにはいかない状況でこれこれ、といって理由はいくらでもつくでしょう。学長選考規定と関係があるなんかは絶対言わないでしょう。そういうことになるので、そういう争いはほとんど無意味になります。 フロア: いま学長は一橋にとって最も重要な部分の予算が問題になるというふうに言いましたけれど、その最も重要な部分の予算が一体何なのか、これ学生にもちゃんと判断材料としてしっかり説明するべきではないでしょうか。そういうことを説明された上で、学生としては民主的な議論をしていきたいと思いますけれども。 学長: まあ、最も重要というのは私のちょっとした言葉のミスで、(〜笑〜)すべてが最も重要なんですけれど、つまり大学が存続していく上で必要という意味ですね、もちろんすべてがもっとも必要なんですだからほんとはね、概算要求には順位がないようなもんなんですね。いろんな問題があるわけですが、まあ、各大学が競ってる状況の中での問題ですから、それについて例えばですね、これこれの事情があってどうとかこうとか、新聞報道とか上げるとすれば、文部省はそりゃいくらでもね、いやそれは一橋の力が足りないせいだと、だからつかなかったと言うだけのことであって、たぶん争いにはなりません。 フロア: 議論が平行線になっているんですけれども、やっぱり明らかにしていただきたいことは、最も重要な予算とは何なのか、その予算がどのような予算であるかによって学生の判断というのは変わると思いますね。学部の基本的な授業に関わる予算なのか、あるいは大学院の重点化に関わる予算なのか、あるいはそれとはもっと違った例えば小平の再開発、これは一橋の存続という問題全体の中ではさほど僕としては重要な問題ではないのではないかと考えますけれども、そういう予算なのか。その点について、まず明らかにしていただかないことには、概算要求が通らないと言われても、何の概算要求が通らなくて、いま一橋はどれだけ重要な危機に瀕しているのか全く理解できないと思います。 学長: どこの部分かはお答えできないと言ってるんです。それはね各部署の問題があるからお答えできません。しかし、これはやがてですね、全体に関わってくることです。つまり一橋大学が出している概算要求というのはすべてに関わるわけですから、こういう小さい大学ですからね、ひとつのところの概算要求は全部に関わってくる、という意味ではそれは死活問題で、今までですね、誰かがねそれ何遍も議論になったと言うけど、初めてなんですよ、そういう行動に出られたのは、それを言ってる。 フロア: マスコミがですね、一橋大学を攻撃するというふうに危機感を学長は持たれているようですが、全く逆じゃないですか。自分たちの大学の将来・行く末を自分たちで決めようというのが学内の自治の問題です。そういうことに対してですね、必ずやその攻撃する側にマスコミがなびくっていう認識は必ずしもリアルではないだろうと考えます。それでですね、いまたぶん国会で問題にされるってのはですね、学内の意志決定に関することが法案として審議されている過程だと思うんですけれども、これは大学の歴史の中でもかなり大きな問題で、幸か不幸か一橋大学は民主的な制度を最後まで維持した大学ですから、一番最前線にいるということです。で、最前線にいる大学でですね、そういう問題が来たらその、出るくぎは打たれるからまあ引っ込みましょうということを自ら言うのか、そんなことをしたらですね阿部学長は大学自治の墓掘り人として歴史に名を残すようになると思います。そこでですね、確かに置かれた立場つらいっていうのは分かりますけれども、学長は孤立無援かも知れませんその場では、しかし少なくとも私とですね学内自治に関する署名をした学生はですね、学長の後ろを支えるから是非たたかってほしい、言いたいと思います。 学長: マスコミがですね、一橋に敵対するとは私は言った覚えはありません。マスコミは、一橋の事件・事態について報道するだろうと、そして国会はまだ審議しておりません、国会の審議はたぶん来年になりますね。そこでですね一橋の問題はたぶんひとつ焦点になるだろうと言ってるんですね、そこでどっちになびくか、そいういうことはですね、マスコミが我々を支援すればうまくいくという保障は全くありません、マスコミがそれだけの力を持っているとも思わない。また、文部省とたたかえとか何とかっておっしゃるけど、それは言葉で言うのは簡単ですね、しかしひとつの大学の学長がですね、全学のお金をもらっている、予算をもらっている、すべての権限を持っている文部省とたたかうとはどういう意味かってことお分かりでしょうか。 フロア: あたかも最近ですねその学長の発令問題が問題になってきたかのように言われてますけれども、ずうっとこの間発令拒否ということは考えてきたんです。学長が発令されなかったらどうするって議論は毎回したって話なんですよね。我々はそういう事態になったら立ち上がってたたかうんだってことは確認してきたんです。いま学長はですね、生き残ろうということを言っているときには、必ず文部省の言いなりになっていかにそのうまくやって渡り歩いて余命をつなぐかという話をしていると思います。 学長: それについてはちょっと私異議がありますね。一橋大学は数十年に渡ってその道を選択してきたんですよ、つまりね、はっきり言えばのらりくらりとやってきたんです。それはある意味で賢明なやり方かも知れませんね、メモを出して、メモの文言だけですから、ね、やりますやりますと言って、学内には守りますと言って、20年ぐらいそれでやってきた。しかしその文言についてももうぎりぎりまで来たんです。私もね、それでいくならその方が楽ですはるかにね、そうすれば私は何もこんなとこに出なくて済むし、えー、すんなりと退職してですね、自由に暮らせると。(〜笑〜)しかしそれができない状況というものがあるんですね、それについてね私はあまり弁解したくないんですけどもね、いままでのようなやり方がとれるかとれないかの判断の瀬戸際に来ているということ・・・繰り返し・・・・・。したがってどうすべきかを問うているんですね、ですからみなさんが、全員がですね、あなたのように文部省とたたかえと言うんであれば私も安心してそういう道とを選びます。私は自分の判断を持っています。それは大学の研究教育をまず優先し、その研究教育を維持するために、しばらくの間は我慢しよう、ね、日本の民主化がもっと進むまで我慢しようと(〜笑〜)、他の大学に必要な努力を一橋はしてこなかったんですよ、こういう選挙制度をね、そしてこの大学をえー、退職してよそ行った人たちもその大学で、大学院生もそうですが、一橋方式を広げる努力をしてるかも知れませんが一向に成果を結んでいないで既に数十年たっているわけですね、孤立無援でたたかっているわけですね。その闘いをしないでぬるぬる抜ける道があればもちろんいい。しかしそうじゃなくなってしまった事態がある、その時どうしようかということを相談してるわけで、みなさんがあなたのような形で全員一致でいいと、予算がつかなくてもいいと、えー、将来10年20年つかなくてもいいけどこの フロア: そういうことは言ってないです。 学長: そう?言ってない? フロア: ではですね、お気持ちは非常によく分かるんで、最後にこれだけは言っておきたいんですが、あの結局文部省の指示にハイハイと従っているだけではですね、短期的には予算は獲得できるかも知れません。しかし、その文部省から民営かなりなんなりですね、今後更に大きな圧力がかかってきたときに、そこに抵抗する基盤は全くなくなるってことだけ強調して私の意見とします。(〜拍手起きる〜) 学生部長: えーとあのー時間が来ましたから最後に一人 〜この司会の発言を契機に、フロアから文句が出る。数分もめた後、30分延長が決まる〜 |