「質問」キャンバスを買うときいろいろな物があるようなのですが価格とかの違いはなぜですか? |
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キャンバスは絵画の最もベースとなる基底材と呼ばれる画材の一つです。
基底材は紙であったり木であったりするのですが、等に油彩に適した軽くて安価な基底材としてキャンバスは発達してきました。
今日では水性のキャンバスもありますので、あらゆる画材に適した基底材として広く普及しています。 さてそこで現在流通しているキャンバスについてですが、大きく分けて教材向けの安価な物と専門家向けのやや高い物があります。 専門家向けの物はヨーロッパからの伝統的手法に乗っ取って長年の保管に耐えることに重点をおいた素材選びと創りをしています。 ヨーロッパ絵画の長い歴史の積み重ねを生かしていますのでその製品の安全性は高いと言えます。 一方教材用はさほど長期の保管に気を配ってはおりません。材質・工程ともに経済性第1で製造されている物がほとんどですから、 おのずと値段に応じた程度の基底材としては能力がないと考えるべきでしょう。 画材の専門家からの意見としては、まず、作品を販売するような方は専門家用を使用されるべきですし、御子様の最初の作品など長く手元に残したい作品にも専門家用の使用をおすすめします。 学校の授業などで技法の習得のための画材としてその場限りの時などのみ教材用の安価な物を使うべきと考えます。 |
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「質問」水彩画をはじめようと思ったのですが、透明とかガッシュとかアクリルとかあるようなのですが、どういう物なのでしょう? |
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水溶性の画材は基本的に水性絵の具に分類できますが、メジュームにアラビアゴムやグリセリンを用い再溶性のある物が水彩絵の具とされ、アクリルを用いて乾燥後耐水性になる物をアクリル絵の具としている。
また、膠で練られた物も水彩といえるが日本では日本画の伝統から日本画絵の具として区別した方がわかりやすくなっています。 さて、透明水彩とガッシュですが多少のメジュームの比率や顔料の細かさに差はある物の、画材としてみると大きな違いはありません。違いを考えるときガッシュを不透明水彩と言い換えるとわかりやすくなると思います。 透明水彩は多量の水で薄め淡色塗りを重ねて表現していくのに適した絵の具となっています。微細粒子を用いることで粒子の隙間から後ろの色彩が透かして見える効果をねらった物ですので、例えば赤の上から青を塗ると重なったところが紫に感じると言った具合になります。 対してガッシュは透かしてみることを前提としない程度に水で溶いて描くのに適するように調整された絵の具です。赤の上に青を重ねるとしっかり青が乗る様に、つまり不透明な効果が出るようになっているのです。でもガッシュでも大量の水で溶いていけば透明水彩の効果が出せます。 両者の違いはその成り立ちの歴史に大きく起因すると言えます。ガッシュはヨーロッパの大陸側で中世以来の伝統的なテンペラ技法の上に発生してきました、一方透明水彩はイギリスで産業革命以後多彩な顔料が工業生産できるようになった後、生み出された新しい絵の具を より生かす画法としての透明水彩画に適したえの具として発達しました。 つまり同じ水性絵の具ではありますが、どのような絵を描くかに応じて、てきした画材に分化していると考えた方がわかりやすいでしょうか。 お選びになるときはご自分がどんな水彩画を描きたいと思っていて、例えば好きな作家がどちらの画材を使っているのかを画集などでチェックして、それと同じ物をお選びになるのが良いのではないでしょうか。 |
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「質問」最近絵手紙という物をよく耳にしますがやはりどこかで教わった方がよろしいですか? |
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絵手紙は、元は身近な物事を絵に描いてそこに少しの言葉を添える形で手紙をやりとりすることが 絵はがきなどと違った素朴な味わいがよいと言うことで広まり、郵便局なども積極的にイベントなどで 後押ししたことで全国的になっているようですが、始まりの話の通り、身近なことを題材に 思うままに筆を走らせるのがおもしろいのですから俗に言う「下手巧」と言う感じでよろしいと思います。 この頃は「絵手紙協会」と言った組織もできているようですが、元々決まり事のある書き方はないのですから どうか自由に筆を走らせていただきたいと思います。 | |
「質問」油絵は、なんか難しそうなんですが、どうですか? |
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お店でもよく聞かれますが、そんなことはありません。どちらかといえば画材の中では 簡単な部類ですね。まず、気に入らなければどんどん重ね塗りが出来ますし、濃い色のあとから 薄い色を塗ることもできます。何日も間を空けてそれからまた描き足すこともできます。 色数も豊富ですから、12色で作るのが難しい色は出来ている色をそのまま探してこれます。 思い立ったときに、とりあえずまず初めてみることをおすすめしますね。 | |
「質問」水彩画を描き始めたのですが、スケッチブックの紙が よれよれになってしまうのですがどうにかなりますか? |
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水彩画は何度も水の付いた筆で紙をこすりますから、普通の画用紙だとどうしても表面がぼろぼろになりやすいです 。また、濡れて延びた紙が縮むためしわが出ます。本当はしっかりしたパネルに水彩画用紙を水張りするのがベストですが、 スケッチブックでも水彩画紙の物なら紙は厚口で丈夫ですから画用紙の物より描き味も仕上がりも良いですよ。 輸入品の高級紙では4方を糊止めした「水彩ブロック」という物もあり、これですとしわの心配は 全くありませんからお試しになるのも良いかもしれません。 | |
「質問」最近、油絵を始めたんですが、もう少し絵の具が早く乾かない物ですか?。 |
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まず油絵の具の乾く仕組みですが、油絵の具は水彩絵の具のように水分の蒸発による乾燥によるのではなく。
油と空気中の酸素が結びついて酸化重合反応により「固化」する点に特徴があります。
昔、レオナルドダビンチが当時の新素材「油絵の具」で壁画を描きその乾燥を早めるのに薪を室内で炊いて逆に失敗した例があるように、
暖めればよいと言うことはありません、どちらかというと風を当てる方が効果的です。
ご質問の乾燥速度の調整ですが、この頃は各種の速乾メジュームが出ていますので、絵の具にこれらのメジュームを混ぜる分量を調整したり、
溶き油に関そう促進作用のある「シッカチーフ」を用いたり、ダンマルなどの樹脂分の入ったオイルで調整すると、
そこそこ乾燥時間が調整できるでしょう。
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「質問」油絵の下地にアクリル絵の具が使われることが多いようですが教えて下さい。 |
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アクリル絵の具は水性ですが乾燥してしまえば油絵の具を塗り重ねることは可能です。但し油絵の具の上にアクリルを重ねることは出来ません。
下地にアクリルを用いるころの利点は多いようです。 まず、乾燥が早いので大作などでは効率がよい。下地としては固着力や柔軟性に富んでいるので最適といえる。 ジェッソなど白色地塗り剤を用いると薄塗りでも絵の具の発色がよくなる。等でしょうか。 |
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