○一駄:私は、一駄は4斗俵2俵と勝手に思い込んでいたが、昔の絵などに3俵つけて
いたのがあったように思って、辞典を見直してみたら、一駄は米の場合5斗俵3俵であ
ったという。私は勝手に左蔵に4斗俵2俵背負わしてやったが、4斗俵2俵と5斗俵3俵
では倍近くも違う。それにしても、米表が5斗から4斗に変ったのは、いつ頃どんな
理由からだったろうか。それにしても、当時の生活で、5斗俵3俵は、どれだけの
値打ちがあったろうか。明治元年に白米10K55銭(東京の標準的な小売価格、食糧庁
の資料)という記録がある。1升1.5Kとして計算すると約8銭2厘。ということは
5斗俵3俵で12円30銭。現在米の値段もいろいろだが、一応10K3,500円として計算し
てみると、5斗俵は75K、×3で225K、78,750円ということになる。この金額ら、今なら
何を買える?。といっても物価全体が違うと思うから、こんな単純比較にはならない
と思うが。(※一駄は米俵二俵分と理解していいと思いますが……) ○一疋:馬や牛の一疋ならぬ、銭一疋となると、古くは10文、後に25文というから、 この頃は25文だったろう。となれば100疋だといくらになるか、がこれは左蔵はわか らなかったのではと思うから計算はやめることにする(……)。 私達が子供の頃には、物を数えるのに一疋という単位があったように思う。例え ば反物は2反で一疋とか、縫針は50本で一疋といったともいうが、今は太さによって 何本入りとか書いているようだが、子供の頃、紙に包んで両端を折って何本入って いるか知らないが一疋と書いてあるのを見たような気がする。 |