下タ沢会によせて(覚書)

銅の旅 − 三つの道 −

 こうして鹿沢に運ばれた鉱石は、いろいろな工程を経て銅に仕上ってゆくわけだ が、これらの銅は大阪に送られた。その経路は三つあったという。その一つは岩手 県の黒沢尻(今の北上)より北上川によって仙台領石ノ巻港(石巻港のこと)に出 るもの、一つは花輪、大湯、来満峠をこえて青森県に入り、野辺地港より出るもの、 もう一つは米代川を利用して能代港に出るもの。これらの陸送には牛が使われた、 という。

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