下タ沢会によせて(覚書)

マタギの流儀

 ということで、山の神さまはとオコゼの関係もわかったので、これで終りにしよ うと思ったら、マタギにも武道のように流儀流派があるという話し、となればまた、 なになに?と横道に入りこむ虫がおきてくる、というわけでまた受け売り。

 マタギにも流儀流派が見られる。狩猟の起源の伝承に関して、教義の差から起っ たもので、日光派マタギと、高野派マタギがある。日光はが山達根本之巻にある日 光権現から許されたものとしているのに対し、高野派は弘法大師から獣に対する引 導としての秘巻を与えられたものとし、獣を殺してもこれがあれば罪にならない、 という考え方をしている。そして阿仁マタギは、日光派に属している。流派は、教 義の差から起ったものだが、流儀は、狩の方法の差からきた。これには青葉流、小 玉流、重野流の三つがあるが、阿仁マタギは重野流といわれている。

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