性(せい)相近し習い、相遠し。(論語)
解釈:人間は、生まれつきの性質はあまり変わらないが、習慣や教育によっ
て大きな相違が生じてくるものだ。
活用⇒無垢な本性は、習慣や教育によって変わっていく。The innocent
nature, will change the habits and education. A pure nature changes by
the custom and the education.
井蛙(せいあ)は以て海を語るべからず。
解釈:世間知らずの者に世の中の事を話しても駄目だというたとえ。井戸の
中に棲む蛙(かえる)に、海の話をしても分からない。
類義:井の中の蛙(かわず)、大海を知らず。坎井(かんせい)の蛙(あ)。
坎井のア(蛙)は与(とも)に東海の楽を語るべからず。井魚(せいぎょ)は
与に大を語るべからず。
生ある者は死あり。
解釈:生命のある者には、何時かは必ず死ぬ時が来るものである。
活用⇒生き物は、必ず死ななければならない。The creature, shall
surely die. The living thing should die.
類義:生き身は死に身。生き物は死に物。生ある者、必ず滅す。
青雲の志。
解釈:立身出世しようという望み。また、俗世間を逃れようという志。
活用⇒青い雲のような、高潔な志を持とう。Blue cloud-like, s have
noble aspirations. Let's have a noble will like a blue cloud.
参考:「青雲」は、青い雲又は青空の意で、高い地位、心がけや行いが高潔
であることのたとえ。
青雲の士。
解釈:学問や徳行の高い人。また、高位高官に立身出世した人。
青眼(せいがん)。
解釈:人を喜んで迎える心を表した目つき。歓迎の眼(まなこ)。中国晋
(しん)の阮籍(げんせき)が、歓迎する人には青眼(黒目)で、気に入らな
い人には白眼で応対したという故事による。
青山(せいざん)骨を埋(うず)むべし。
解釈:青々と樹木の茂った山は、自分の骨を埋めるところとしてもよい。
活用⇒青い山の中に、自分の死体を葬って欲しい。In the Blue
Mountains, I want to bury their dead. I want you to bury your corpse
to a blue mountain.
青史(せいし)。
解釈:歴史。記録。昔、まだ紙の無い時代に、青竹の札を火で炙って、そこ
に書き付けたところからいう。
精神一到、何事か成らざらん。
解釈:精神を集中して努力すれば、どんな難しい事でも成し遂げられないこ
とはないの意。
活用⇒心を統一すれば、必ず成就する。If the unified mind, always
fulfilled. Whenever minds are united, it accomplishes it.
類義:石に立つ矢。一心万宝(いっしんばんぽう)。思う念力、岩をも透す。
志ある者は、事遂に成る。成功とは、精神の別名なり。
参考:Where there is a will, there is a way.(意志るところに道あり)
聖人に夢無し。
解釈:聖人は何時も心が安定していて雑念に捉われないから、安眠ができて夢
を見ない。
活用⇒聖人は雑念を持っていないので、夢を見ない。Since the Saints do
not have idle thoughts, not dream. Because the saint doesn't have
the worldly thoughts, it doesn't have the dream.
類義:古の真人は其の寝るや夢見ず、其の覚むるや憂い無し。至人に夢無し。
清水(せいすい)に魚棲まず。
解釈:潔白さも度が過ぎると、人に親しまれず、孤立するというたとえ。澄
んだ水には隠れる所がないから、魚も棲めないものである。
活用⇒:水があまりにも澄んでいると、魚は澄むことができない。If
water is too clear, the fish may not be clear. When water is too clear,
the fish cannot be clear.
類義:水清ければ、魚棲まず。
清濁併せ呑む。
解釈:心の広いこと、度量の大きいことのたとえ。海が清流も濁流も受け入
れるように、善人も悪人も区別せずに全てを受け入れる。
精(せい)出せば、凍る間もなし水車(みずぐるま)。
解釈:絶えず働いていれば、仕事も捗(はかど)り、身体も丈夫になって、
万事目出度しである。
活用⇒絶えず廻っている水車のように、私もなりたい。As the mill is
constantly laid on, I want to be.
類義:稼ぐに追い付く貧乏なし。稼げば身立つ。
清談(せいだん)。
解釈:生活や商売、政治などの話に対して、世俗的でない、趣味や芸術、学
問などについての談話をいう、昔、俗世を逃れて山林に住み、琴を弾いたり酒
を飲んで談じ合ったという故事から出た言葉。
掣肘(せいちゅう)。
解釈:脇から口を出して干渉し、自由に行動させないこと。
井底(せいてい)の蛙(あ)。
類義:井の中の蛙、大海を知らず。
急(せ)いては事を仕損じる。
解釈:何事も焦(あせ)ると、失敗しやすいものだ。
類義:急がば回れ。近道は遠道。走れば躓く。待てば海路の日和あり。
反義:先んずれば、人を制す。善は急げ。
参考:Haste makes waste.(急くことは無駄を作る)Make haste slowly.
(ゆっくり急げ)
青天の霹靂(へきれき)。
解釈:突然に起こった変動。急に生じた大事件。青空に突然鳴り出す雷鳴の
意。
参考:A bolt from the blue.(青天の雷)
青天白日(せいてんはくじつ)。
解釈:空が晴れ渡っていること。改正の日和(ひより)。心に疚(やま)し
さがないこと。また、無実の罪が晴れること。
活用⇒私の心は青天のように雲一つなく、無実である。I did not mind as
one of the blue cloud, is innocent. My mind is one of the blue
heavens the cloud, and is innocent.
用例:青天白日の身となった。
盛年重ねて来たらず。
解釈:若い盛りの時は、一生に二度は来ないのだから、若いうちに勉学に励
めということ。
活用⇒若いときの時間は、二度は経験しない。Time when the young do
not experience twice. The time when it is young is not experienced
twice.
類義:今日の後に今日なし。歳月、人を待たず。
生(せい)は難く、死は易し。
解釈:苦しみに耐えて生き抜くことは難しいが、死を選ぶことは簡単である。
活用⇒易しく死ぬことよりも、苦しく生きることを選べ。Easier than to
die, choose to live painful. Choose to live more painfully than it
dies easily.
類義:士は易うして、生は難し。
生は死の始め。
解釈:人がこの世に生まれ出た時が、もう既に死の始まりであるということ。
類義:生き物は死に物。生ある者、必ず滅す。生ある者は死す。
生命ある所、希望あり。
解釈:生きている限り、人は何かしら希望を持つもの。希望と忍耐を持って
生きるがよい。
活用⇒生きているから希望がある。Because there is hope alive. There
is hope because it is alive.
せかせか貧乏、ゆっくり長者。
解釈:矢鱈に働くばかりが能ではないというたとえ。
類義:がしがし貧乏、ぶらぶら果報。せちせち貧乏のらり果報。
急かねば、事が間に合わぬ。
解釈:ぐずぐずしていたら、役に立たなくなるということ。
反義:急いては事を仕損じる。
積悪(せきあく)の家には、必ず余殃(よおう)あり。
解釈:長年積み重ねてきた悪行には、必ずその報いとして、子孫に災いが降
り掛かるものである。「余殃」は悪事の報いで生じる災禍。
類義:積悪の余殃。積善の家には必ず余慶(よけい)あり。
席暖かなるに暇(いとま)あらず。
解釈:大変忙しいこと。座席が暖まる暇が無いくらい、あちこち飛び回って
いるという意。
類義:孔席(こうせき)暖まらず、墨突(ぼくとつ)黔(くろ)まず。
積羽(せきう)舟を沈む。
解釈:小さな事でも、積み重なれば大事を起こすことのたとえ。羽毛も沢山
積めば重くなり、舟を沈めるほどになるということ。
積善(せきぜん)の家には必ず余慶(よけい)あり。
解釈:善行を積み重ねた家には、その報いとして、必ず思いがけない幸せが
子孫にやってくる。
活用⇒善い行いを積み重ねれば、必ず子孫は幸福になるだろう。If a good
doing is piled, the descendant will be sure to become happy.
類義:陰徳あれば陽報あり。積悪(せきあく)のいえには、必ず余殃(よお
う)あり。積善の余慶。
堰(せき)で入(い)らねば、河で取る。
解釈:あれこれ工夫して、なんとか目的を達するたとえ。水路から水が引き
こめなければ、川から水を汲み上げるの意。
咳(せき)払いも男の法。
解釈:咳払いをすることも、男にとっては身ごなしの一つである。
赤貧(せきひん)。
解釈:極端に貧乏なこと。ひどい貧乏。
参考:「赤」は何もないという意。
世間知らずの高枕(たかまくら)。
解釈:世間の事情に疎く、呑気なことのたとえ。自分から進んで世間を知ろ
うしない者は、安眠するという。
世間に鬼はなし。
類義:渡る世間に鬼はなし。
世間の口には、戸は立てられぬ。
解釈:噂話や批評は、防ぐことの出来ないものであるということ。
活用⇒噂話は防ぐことはできない。Can not avoid gossip. The ear
duster cannot be prevented.
類義:人の口に戸は立てられぬ。
世間は張物(はりもの)。
解釈:見栄を張ることは、世渡りの術の一つである。「張物」は、木の骨に
紙を貼って、岩などに見せかけた芝居用の道具。
類義:内裸でも外錦。法螺(ほら)も一徳。
世間は広いようで狭い。
解釈:世間は広いようだが、案外狭いものである。思いがけない所で知人に
会う場合に用いる。
類義:世の中は広いようで狭い。
是々非々(ぜぜひひ。是是非非)。
解釈:よい事はよい、悪い事は悪いと、公平に正しい判断を下すこと。私情
に捉われず、公正な態度を示すこと。
活用⇒善いことは善い、悪いことは悪い。Good things are good, the bad
is bad. Goodness is good, and badness is bad.
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