030820松竹梅と瑞祥植物
 
                    参考:小学館発行「万有百科大事典」ほか
 
〈松竹梅と瑞祥植物〉
「松」
 マツ科の一属。北半球の温帯を中心に約百種が分布。常緑の高木。葉は針状、2〜3枚
又は5枚。雌雄同株。花は春に咲き、雌花は毬状で新芽の頂に生じ、雄花は新芽の下部に
穂状に密生。球果はいわゆる「まつかさ」。日本にはクロマツ・アカマツ・ゴヨウマツな
どがあり、長寿や節操を象徴するものとして古来尊ばれる。天然記念物の大木も多い。
 
「竹」
 イネ科タケ亜科の多年生常緑木本の総称。タケ群とササ群に大別。独立のタケ科とす
る場合もある。茎は木質化、隆起した節があり、地上茎・地下茎に分れる。地上茎は直立
叢生、多くは中空で、地下茎は節部から根及び筍タケノコを生ずる。葉は狭長扁平で先端が
尖り、短柄。稀に稲穂状の黄緑花を着けるが、開花後は多く枯死。東南アジアを中心に、
世界に約40属600種、わが国ではおよそ12属150種を産する。タケ群はマダケ・ナリヒラダ
ケ・ホウライチク・オカメザサなどの各属を含む。建築・器具製作・細工物・竿などに重用
し、筍は食用。
 
「梅」
 バラ科サクラ属の落葉高木。中国原産。古くわが国に渡来。樹皮は黒褐色。早春、葉
に先立って開く花は、5弁で香気が高く、平安時代以降、特に香を賞で、詩歌に詠まれ
る。花の色は白・紅・薄紅、一重咲・八重咲など多様。果実は梅干或いは梅漬とし、木材は
器物とする。未熟の果実を生食すると、屡々有毒。ブンゴウメ・リョクガクバイなど品種
多数。好文木コウブンボク
 
「松竹梅と瑞祥植物」
[次へ進む] [バック]