2000年3月中旬の日記

九州から帰京。心安まる日常生活が再び始まりました。使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズを購入して使い始めましたが、さっそくトラブルを起こして、深夜に東京医大の救急病院へ。でも、その後は快適です。(2000年3月22日記)

3月11日(土) 修羅場から脱出。帰京。
[日記]午前中は葬儀費用の最終確認。親族の代表が集まり、中立的な立会人のもとで、冷静に話し合う(話し合おうとする)。ところが昼頃から険悪な雰囲気に。激昂する人たちをなだめたり力ずくで別室に隔離したり。銀河が本家の養子に入ったときの条件は、「財産が散逸するのを防ぐために名前だけ貸す」というものだったはず。これじゃあ約束が違う。
もうこんなところにはいられない。昨日の予定通り、夜には飛行機で東京に戻る。羽田に迎えに来てくれた長*さん(銀河の彼氏)の顔を見て、涙が出そうになった。

3月12日(日) 第79回「TSとTGを支える人々の会」催しに参加した。
[日記]第79回「TSとTGを支える人々の会(TNJ)」催しが開催される都内某所の会場に到着したのは開始時間(午後1時10分)の直前。受付や会場内にお友だちの顔を見つけて心が安らぐ。今回のテーマは「トランスジェンダーと戸籍」。
まず最初に、最近、戸籍の名を変更したMTFTS(用語についてを参照)の当事者おふたりの体験談。性同一性障害(GID)(用語についてを参照)を理由にして、家庭裁判所に名の変更の許可を申し立てるために必要な書類、留意点など、(近いうちに戸籍の名の変更許可の申し立てを考えている銀河にとっては特に)実践的な内容で参考になった(くわしいレジュメも非常にありがたかった)。
続いて、大島俊之先生(神戸学院大学法学部教授)のお話。大島先生は諸外国における戸籍上の性別表記の訂正の研究に関しては、日本でも第一人者。今回は特に、諸外国の最新の例を中心にしたご報告だった。最後に、池田純一先生(弁護士)。日本の戸籍を歴史的に考察した上で、戸籍の性別訂正における問題点を整理して語ってくださった。
質問の時間に、大島先生が「多少はプライバシーを犠牲にしてもかまわなくて、お金もあって、10年くらい裁判を闘うことができるなら、勝利に導いてあげることもできるかもしれない」とおっしゃっていたのが印象的だった。確実に戸籍の性別表記が訂正されるなら、銀河はプライバシーなんていらないし、お金も十分あるし、時間だって存分にかけてもいいんだけどな。
開始時間に少しおくれてやってきたS(この世でいちばん大切なお友だち)がずっと銀河の隣の席に座っていたのだが、終了後は、二次会に出られない彼女と、近況報告を兼ねてしばらくおしゃべりをする。多少強引に今日の会に間に合うように帰京したのは、彼女に会いたいという理由も大きかったのだ。おしゃべりの内容はヒミツ。
居酒屋での二次会では、19歳のMTFTSの子とお友だちになった。銀河の座っていたテーブルは、彼女を中心に少し真面目な話題でじっくり話し込む。

3月13日(月) 使い捨てタイプのコンタクトレンズを買った。
[日記]これまで使っていたハードコンタクトレンズは眼にうまくフィットしなくて涙ばかり出るし、おまけに、しょっちゅうなくして大変なので、使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズを買った。ジョンソン・エンド・ジョンソンワンデーアキュビューってやつだ。装着するのは思ったよりも簡単だし、眼に違和感もない。すごく楽。これだったら、もっと早くに買い換えておけばよかった。1ヵ月分7200円(両眼で60枚)っていうのは、高いといえば高いんだろうけど、銀河の場合、コンタクト、年に2回はなくしてたからなあ。そのことを考えれば、断然お得。それにいっぺんに何万円も払うんじゃなくて、毎月買い足していくだけでいいんだから。なんだか、ご機嫌です。
[BGM]JAGATARA『西暦2000年分の反省 BEST OF JAGATARA』。80年代の半ば過ぎに初めてJAGATARA(当時は「暗黒大陸じゃがたら」と名乗っていた)の曲を耳にしたときは、フェラ・クティ(ナイジェリアのカリスマ的ミュージシャン)のアフロ・ビートがかかっているのかと思った。ところが聞こえてきた歌詞が日本語だったので、ビックリ。しかも、その日本語(かなり強烈な歌詞だ)が自然にリズムに乗っていて、伝統的な日本の土着の音楽を聞いているような錯覚に陥ったので、二度ビックリ。それ以来の大ファンだ(というか、ソウル・フラワー・ユニオンとかが好きなんだったら、JAGATARAは基本だよね)。JAGATARAは全アルバムがCD化されており、どれも必携なんだけど、このベスト盤が便利なので、もっぱらこれを愛聴している。ところで、メンバー中、江戸アケミ、ナベちゃん(渡邊正巳)、篠田昌己の3名がすでに故人。合掌。
[読書記録]レイナルド・アレナス『めくるめく世界』(国書刊行会)。帰省を間にはさんだので、読み終えるのに時間がかかりすぎてしまった。「マルケスの『百年の孤独』を凌駕する作品」という帯の惹句(高橋源一郎)にひかれて購入。メキシコの実在の怪僧セルバンド・デ・ミエル師の波乱に満ちた生涯(ヨーロッパ逃亡中は、あの両性具有者オルランドとの交友も)を素材にした伝奇小説。作者はキューバ人。『百年の孤独』と比較するのはどうかと思うが、虚実がないまぜになったストーリーはとにかく読む者をぐいぐいと引き込んでいくのは確か。

3月14日(火) コンタクトで大騒動。深夜に東京医大の救急病院へ。
[日記]買ったばかりの使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズ。快適だって言った舌の根も乾かないうちに、アクシデントが発生して大騒動に。
夜の9時頃。長*さんが知り合いの方々とお酒を飲んでいる席に合流する予定で、家で支度をしていた最中に、ついうっかり左目のまぶたをこすってしまった。その瞬間にコンタクトレンズがずれてしまう。ソフトコンタクトには慣れていないから、目のなかのどこに行ってしまったのかもわからないし、どうやってもとに戻せばよいのかもわからない。あれこれ1時間近く四苦八苦しているうちに、長*さんから催促の電話。とにかくそのままで、新宿の飲み屋さんへと急ぐ。飲み屋さんの店内でもいろいろと試してみるが、目のなかの違和感は増すばかりだし、おまけに、目が充血して痛くなってきた。ひどい違和感と痛みにどうにも我慢ができなくなって、夜11時半頃、長*さんに付き添ってもらって、タクシーで新宿西口にある東京医大の救急病院へ駆け込む。コンタクトがずれた程度で申し訳ないとは思ったが、何か問題が生じたらすぐに眼科医に診てもらうようにと買ったお店で言われていたし、ソフトコンタクトの不適切な使用は網膜剥離のような深刻な事故につながる怖れがあるという話を聞いたことがあったから、とにかく怖くて仕方がなかったのだ。こういうときのために、健康保険証は常時携帯している。
書類に必要事項を記入し、30分ほど待たされて、眼科の診察室に通される。目に麻酔薬を塗られ、大仰な器具を使って調べてもらうが、なんと目のなかにすでにコンタクトは存在しないとのこと。目を触っているうちにどこかの時点でとれてしまったらしいのだ。違和感と痛みは、コンタクトの入っていない目をあれこれいじりまわしたせいで、黒目に傷がついてしまったせいだという。治療を受け、目薬を処方してもらう。ハードコンタクトを使用していた頃から、右目はまったく平気なのに、左目にばかりトラブルが生じることを訴えると、一度精密検査をすることを勧められる。若くてやさしいお医者さんだった。
大騒動したわりには、大したことがなかったからよかったけれど、目のことだから本当に怖かった。「銀河になにかあったら生きていけないよ」と心配しながら、泣きべそをかいていた銀河にずっと付き添ってくれていた長*さんに感謝。
[BGM]Fela Anikulapo-Kuti,"Zombie." 97年にエイズで死去したナイジェリアのカリスマ的ミュージシャン(ナイジェリア大統領候補とも目されていた)、フェラ・クティ。アメリカ滞在中に黒人解放運動(ブラック・パンサー党)に触発され、帰国後、ナイジェリア軍事政権に抵抗。汎アフリカ主義を掲げ、首都ラゴスに「カラクタ共和国」というコミューンを作り上げる(警察や軍隊の襲撃を何回も受け、多大な犠牲も払った)。アフロ・ビートと呼ばれるその音楽は、西アフリカの都市ポップ音楽「ハイライフ」を基盤に、マイルス・デイヴィスやジェームス・ブラウンの「アフリカ性」を逆輸入して完成させたもの。サックスとオルガンの強烈なリフ。20分も30分も休みなく続く演奏。一度聴いたら二度と忘れることのできない麻薬的な音楽だ。アルバムは50枚以上リリースされているが、そのなかでも77年発表の『ゾンビー』はナイジェリア軍を皮肉った歌詞を持つ代表作。クラブ・シーンにもフィットするダンサブルなサウンドだ。

3月15日(水) 静菜ちゃんとお食事。夜遊びも少し。
[日記]昨晩遅く(コンタクト騒動の直後だ)、大阪の静菜ちゃんMAGNeTのチーママ)から「明日、東京に行きます」という連絡をもらった。お会いする約束をして、静菜ちゃんの用件が終わった午後5時過ぎに、新宿西口で落ち合う。パチンコをしていた長*さん(8万円も勝ったんだって!)を呼び出して、3人で西口の「どんたく」(最近よく行くようになった博多風モツ鍋のお店)でお食事。静菜ちゃんと会うのは、長*さんと一緒に大阪に行った昨年の秋(10月9日、10日の日記を参照)以来。お互いに近況を報告し合う。
その後いったん、知り合いに会いに行く静菜ちゃんと別れ、長*さんの事務所のグラファイト・カラーのiMacに接続するプリンターを買いに、ソフマップへ(パチンコで勝ったお金が資金だ)。前々から粗選びしていたいくつかの機種のうちから、長*さんがいちばん気に入ったキャノンのWonderBJ F3OOってやつに決めた。事務所でプリンターを設置し、iMacにプリンタードライバーをインストールしたりしているうちに、会社帰りの緑川りのちゃん相原菜摘ちゃんが登場。静菜ちゃんが上京しているということで、急遽、長*さんがりのの会社に電話をして呼び出したのだ。
お腹が減っているりのと菜摘ちゃんのために4人で『嵯峨野』(新宿西口の行きつけの居酒屋さん)に寄る。ひと段落したところで、新宿のトランス(用語についてを参照)系の飲み屋さんを挨拶まわりしている静菜ちゃんと連絡をとり、「たかみ」(いわゆる女装スナック)で合流することになる。
3ヵ月ぶりの「たかみ」。ママの村田高美さんと静菜ちゃんは初対面。例によって長*さんはすぐに銀河の膝枕で眠ってしまったけど、久々に珍しいメンバーで盛り上がる。12時頃、静菜ちゃんは別の店へ移動したけど、その後もしばらくりのや菜摘ちゃんとおしゃべりを楽しんで、1時頃タクシーで帰宅。
[BGM]Femi Kuti,"shoki shoki." ナイジェリアのカリスマ的ミュージシャン、フェラ・クティ(97年にエイズで死去)の息子がフェミ・クティ(1962年生まれ)。99年にリリースされたこのアルバムは、父親の築き上げたアフロ・ビートにハウス風の味付けがなされたサウンド。偉大なる父親フェラ・クティに比べると見劣りがするという評価をよく見かけるが、それはいくらなんでもちょっと酷。父親のことを抜きにしてみると、その現代的なスピード感は、現在のアフリカン・ポップのミュージシャンのなかでもやはり出色。

3月16日(木) 職場の同僚(女性)に長*さんを紹介する。
[日記]お昼に日本橋で、仲のよい職場の同僚の女性(英語の講師)と待ち合わせ。いい機会だから、長*さんにも来てもらう。彼女にはトランス(用語についてを参照)の初期からいろんなことをすべて打ち明けて、相談にも乗ってもらっていた(買い物友だちでもある)。この機会に長*さんのこともきちんと紹介しておこうと思ったのだ。
高島屋の前の「ざくろ」日本橋店でお昼をいただく。その後、甘い物屋さんであんみつ。思っていた以上に話が弾んで安心した。長*さんは、お友だちや知り合いの方に銀河のことをパートナーとして紹介してくれている。銀河の方も、自分の身のまわりの人たちに長*さんを紹介していって、少しずつ2人の関係が認知されていけばよいと思う。
夜は長*さんの事務所で、グラファイト・カラーのiMacにATOK13をインストールする。読みがわからない漢字の手書き入力が思いのほか便利だ。
[BGM]Dana International,"Free." イスラエルのトランスセクシュアル・シンガー、ダナ・インターナショナル(1998年の第43回ユーロヴィジョン・ソング・コンテストの優勝者)のアルバムが今年初頭に国内発売されていた(今日買うまで、気がつかないでいた)。邦題は『ディーヴァ』。サウンドはハウス/アシッド・ジャズ/テクノ寄りのポップ(イスラエルの現代ポップはたいがいそうだ)。クラブ・シーンにはぴったりかも。個人的にはイスラエルのポップ音楽ってあんまり好きじゃないんだけど、トップ・スターのオフラ・ハザ(女性シンガー、この人の歌は苦手)あたりと比べると、アラブ音楽風の旋律が新鮮で面白い(イスラエルの歌手なのにアラブ諸国で人気が高いというのもそのあたりに理由があるのだろうか)。歌唱力はかなり高い。日本盤の解説には、「性同一性障害」「性別再判定手術」「TS」「TG」といった用語の説明だけでなく、「TSとTGを支える人々の会」の紹介も載っていてビックリした。
[読書記録]J.ハーバーマス『近代 未完のプロジェクト』(岩波現代文庫)。今年になって発足した「岩波現代文庫」には、質の高い著作がそろっている。そのなかでも、現代の代表的思想家(社会哲学者)であるユルゲン・ハーバーマスの、雑誌『思想』(岩波書店)に掲載された論文を集めた本作は最重要。特に標題の論文は、脱近代を前近代への逆戻りに終わらせないための、近代の見直し作業と言えるものであり、時代の変わり目を真摯に捉えようとする者にとっては(立場はどうであれ)議論の土台となる必読文献と言えよう。

3月17日(金) 千葉県の某校舎で特別授業。
[日記]午後2時から、千葉県の某校舎で「早慶大英語攻略講座」と銘打った特別授業。4月から浪人になることが決定しているものの、どの予備校に通うか決めかねている生徒たちが対象。うちの予備校の宣伝のための客寄せ授業だ(生徒たちからお金はとらない無料授業)。
4月からの新学期をプロ野球の公式戦に喩えると、3月下旬から4月初めにかけての春期講習はオープン戦、そして今の時期の特別授業はキャンプ中の紅白戦みたいなもの。1ヵ月以上教壇に立っていなかったので、カンを取り戻すための試運転だ。で、長期休暇の後の授業って、肩慣らしくらいの軽い気持ちで臨んだ方がうまくいく場合が多い。今日もハイテンションないい授業ができた(気がする)。
うれしかったのは生徒たちの反応。銀河を見ても不思議そうな顔をすることもなく、自然に受け入れてくれたし、授業後に学校側がとったアンケート(授業に対する生徒たちの感想を訊ね、講師評価の材料とするもの)の結果をみせてもらっても、授業内容に満足してうちの予備校に入学手続きをすることに決めたというものばかりだったからだ。
明日は朝が早いので、上機嫌のまま、早めに帰宅。
[BGM]Marvin Gaye,"What's Goin' On." 新しいアメリカ黒人音楽の出発点となった71年の記念碑的作品。ヴェトナム戦争やゲットーでの貧困など、社会的な問題を扱ったトータル・アルバム的な作りなのだが、ジャズ系のミュージシャンを起用した(当時としては革新的な)サウンドはクール。アルバム全体としては非常に内向的な印象を受ける。カーティス・メイフィールドもスティーヴィー・ワンダーもダニー・ハザウェイもジョージ・クリントン(Pファンク)も、もとをたどればみんなマーヴィン・ゲイのこのアルバムから生まれたといっても過言ではない。
[読書記録]塩谷信幸『美容外科の真実 メスで心は癒せるか?』(講談社ブルーバックス)。書店の新刊本のセクションに平積みになっていたのを見つけて、つい買ってしまった(笑)。著者はベテランの形成外科医(北里大学名誉教授、国際形成外科学会副理事長)。最新の技術がくわしく紹介されていて勉強になるし、外科手術のみならず精神科医やエステティシャンの協力も得ながらの患者の心のトータルなケアが必要だとする主張もまっとう。美容外科に興味のある方にはお勧めの一冊。もっとも私などは、「この手術が受けたい」とか「これはいくらぐらいかかるんだろう」とか、そんなことばかり思いながら読んでいましたけど(笑)。

3月18日(土) 舞浜の東京ベイNKホールへ。
[日記]長*さんと一緒に取り組んでいるネットワーク・ビジネスの会社のナショナル・コンファレンスに出席するために、朝早く(午前8時)に新宿西口のヴェローチェで待ち合わせをして、会場の東京ベイNKホールへと向かう。長*さんのダウンラインの人たち何人かも一緒だ。京葉線の舞浜駅で下車。ディズニー・ランド(最近行ってないなあ)を横目で見ながら、バス(ホテルの送迎用バス)でNKホールへ。ここには以前、全日本女子プロレスとかパンクラス(プロレス/格闘技の団体)の大会を見にきたことがある。
午前中はUNEP(国際連合環境計画)協賛のイベントに参加。お昼はヒルトン東京ベイででちょっと豪華なお食事(というか、この近辺でちゃんとしたお昼をいただこうとすると、ホテルで高いお金を払うしかない)。午後の部は例によってケント・ギルバート(この人もこの会社のディストリビューターのひとり)の司会。休憩をはさみながら6時まで延々と続いたのだが、途中でメイン・イベントを抜け出し、今日受注開始になったダイエット用製品(8種類のサプリメントがセットになったもの)を発注する。3年前にホルモン療法(用語についてを参照)を開始してから順調に太りはじめ、当初54キロだった体重が69キロまでに増加(身長は157センチ)、長*さんと1キロしか差がなくなったので、さすがにマズイなと思い始めた。医学関係者のお話によれば、1ヵ月で体重の5パーセント以上を減量する(つまり体重60キロの人なら1ヵ月で3キロ以上減量する)のは自殺行為だそうだから(ホメオスタシスの働きで、やせにくくリバウンドしやすい体になってしまう)、1ヵ月に1キロずつ、半年かけて6キロもやせれば十分だ。
夜は新宿3丁目の最近行きつけのスナック(普通のスナックね)に立ち寄った後、帰宅。

3月19日(日) GAPのバッグをゲット。夜は長*さんの自宅にお泊まり。
[日記]新学期から仕事用のバッグを新しいものに換えようと思い立ち、数日前からあれこれと探しまわっていた。銀河は意外とブランド好きなので(「男性」として生活していた頃はもっぱらハンティングワールドのブリーフケースを愛用していた)、プラダやルイ・ヴィトンやハンティングワールドのお店を見てまわっていたのだが、どうもピンとくるものがない。10万円程度出せばそこそこのものは手に入るのだが、いまいちピッタリしないのだ(なんと言ってもテキストや辞書を持ち歩くので、大きくて丈夫でなければダメなの)。
というわけで、今日はバッグはあきらめて、新宿の三越へ。三越の2階のフロア全部を使ってGAPのショップがオープンしたというので、とりあえず偵察のつもりだった。これまでGAPがどういうブランドなのかよく知らなかったのだが(渋谷のショップにまで足をのばす気にはならなかった)、Appleのスティーヴ・ジョブズiCEOが取締役かなにかに就任したらしいというので、ちょっとだけ興味を持ったのだ。
三越の2階のフロアを一周しているうちに、うれしくなってくる。iMacこそ売ってなかったけど(笑)、カジュアルだけど品のよい衣類がかなりお安い値段でそろっている。サイズも豊富だ(2900円のシャツをゲット)。これからもちょくちょく寄ることにする。で、帰りがけにふとレジの近くを見ると、バッグのセクションが。そのなかに、大きくて丈夫そうで使い勝手のよさそうなカジュアル・バッグを見つける。値段を見るとたった4900円。すっかり気に入ってしまい、これもゲット。ブランドもののお高いバッグも探すのはやめないけど(やっぱり欲しいプラダとルイ・ヴィトン)、当面、日常的にはこれを使うことにする。
昨日からお母さまが法事で屋久島に帰られているので、長*さんに誘われて、夜は長*さんの自宅に泊めてもらう。
[BGM]Stevie Wonder,"Innervisions." スティーヴィー・ワンダーのアルバムでいちばん好きなのは73年発表のこれ。モータウンの天才少年シンガーというイメージが強かったスティーヴィーだったが、マーヴィン・ゲイあたりに影響を受けて。前作『トーキング・ブック』(72年)でニュー・ソウル的な方向をはっきりと打ち出す。その方向性が高い次元で完成したのがこのアルバム(スーパースターになる直前のアルバム)。シンセを中心に据えたジャズ/ファンク的な演奏に乗せてメッセージ性の高い歌詞をうたうのが、当時としては新鮮だった。

3月20日(月) 電話番号辞書って怖い!
[日記]昼過ぎから新宿で、長*さんと一緒にコンピューター関連のお店を見てまわる。「あれが欲しい、これも欲しい」(いちばん欲しいのはお金だ)って大騒ぎしながらも、今回は、東口のビックパソコン館で長*さんの事務所に入れるコンピューター・デスクを注文し(配達は金曜日になる)、西口のT-ZONEで住所録を作成するための「宛名職人Ver.7」っていうアプリケーションを購入するだけにした。
事務所に戻り、グラファイト・カラーのiMacにさっそく「宛名職人Ver.7」をインストールし、使ってみる。「宛名職人Ver.7」には「電話番号辞書」(ここを参照)ってのが付属していて、電話番号を入力しただけで氏名(会社名)と住所が自動入力される。おかげで作業はサクサク進んでいき、1000件以上ある顧客名簿も比較的早く完成しそう。長*さんとふたりで「便利だね」って感動していたのだが、そのうちにふと怖いことに気がついた。で、試しに銀河の自宅の電話番号を入力してみる。銀河の戸籍名と住所が自動入力される。当然だし予想通りなんだけど、あまりの結果にしばらく口がきけなくなった。
便利なのはいい。でも、これは相当ヤバイ。どこのだれがどういう方法で作ったのかはわからないけれど、プライベートな情報がこんなに簡単に判明してよいものなのだろうか。
TV/TG/TS(用語についてを参照)のお友だちのなかには、戸籍名は絶対に秘密だけれど、自宅の電話番号は簡単に教えてくれる人もいる。でも、こういう「電話番号辞書」がだれにでも簡単に手に入る形で流通しているのなら、カギのかからない金庫に貴重品を保管しているようなものだ。積極的に相手に自分の電話番号を教えなくても、うっかり自宅から電話をかけて、発信者番号通知で相手の電話機にこちらの電話番号が表示されてしまえば、どこのだれだか一発でわかってしまう。
プライバシーを守りたかったら、他人に気軽に自宅の電話番号を教えてはいけない(訊いてもいけない)。発信者番号通知が存在しているのだから、自宅から電話をかけてもいけない。すべては携帯電話で済ませるべきだ。
もちろん、こんなことは銀河が改めてここで言わなくても、コンピューターにくわしい人なら誰もがわかっていることなのだろう。でも、銀河はうかつにも今の今まで、こんなことになっているとはまったく知らないでいた。コンピューターや情報社会のありように疎いまま呑気に暮らしていると、そのうちに身ぐるみ剥がされて素っ裸で放り出されそうだ。
携帯電話番号からも同じようなことができるようになったら、身動きのとれない世の中になってしまう(ひょっとしたらもう、そうなっているのかもしれない)。これ以外にも銀河の知らないところで、個人情報が簡単に流出しているんだろうなあ。うーん。
[BGM]Erykah Badu,"Baduizm." ビリー・ホリデイの再来とまで評されたエリカ・バドゥの97年のデビュー作。ヒップホップを養分にして育ったジャズ風味のR&B。クールな耳触りは70年代のロバータ・フラックあたりを連想させる。アフリカン・アメリカンとしての自分を誇り高く表現するそのたたずまいが魅力的。


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Rainy days won't last so long.