普及型デジタルカメラが登場して、顕微鏡写真が非常に身近になりました。 顕微鏡の接眼レンズにカメラの撮影レンズを押し当ててシャッターを切るだけで、 うまく行けば、なかなかの写真をとることができます。
しかし、実際には何らかの「アダプタ」を使って顕微鏡に接続した方が有利なのは間違いありません。このページでは、この「アダプタ」について、いくつか情報を示します。
なお機種によっては、光学的な理由からどうしてもうまく撮影できない場合もあります。 その点はご注意ください。
2000年夏に、(株)ビクセンからほぼ決定版といえるアダプタが出ました。本体(DG-MF)6,300円+DGリング各1,800円です。25mm径の鏡筒に接続し、リングを交換することでフィルタ径28, 37, 43mm のカメラに対応します。天体望遠鏡、フィールドスコープ用のアダプタも別にあり。
先日、機会があって実際に試したところ、非常にしっかり固定できます。接眼レンズは顕微鏡用のを使います。広視野タイプが望ましいですが、工夫すれば普通のものでも大丈夫(右の写真の一番左に見える接眼レンズのように、アルミ板などを巻き付け、覗き口が普通より上に出るようにします)。
また、QV8000のように撮影レンズが大きくてケラレが出る場合は、レイノックスのクローズアップレンズ(ニコン用、MSN-200など)を接眼レンズの代わりに使えば問題解決。サイズもちょうどぴったりで、何の加工も必要ありません(写真・右)。
ニコンのE900系をニコンの顕微鏡に付ける、アダプタとリレーレンズのセットが、36,000円 (F28-CF)で販売中 (2003/04/06)。上記のビクセンのものより高いが、レンズ込み。ニコンの写真鏡筒を使っている方が購入するなら、これかも。→ 使ってみました
販売は、株式会社美舘イメージング。他に、25mm規格の鏡筒用のセット(F28-HK: 41,000円)や、汎用のアダプタ(残念ながらちょっと高価)もあるようです。
以下は参考までに残しておきます。
純正やそれに準ずるものですが、高価です。一応ここで外部サイトへのリンクとして紹介しておきます。対応機種は限定されます。
"COOLPIXミクロシステムVI"はNikonの子会社のニコンインステックから販売されている、E4500と専用アダプタのセット(\206,700、以前からの流れでみると多分、アダプタのみの購入不可)。リレーレンズ(接眼レンズ)を専用設計したというが、それにしても高いと感じる。
以前の機種、COOLPIXミクロシステムIII(E950)のサンプル画像を福岡大・岩崎氏のご厚意によりリンク。
E900シリーズ以外にソニー他の機種に合わせたアダプタを製作・販売している。「お求めやすい」とあるが、価格が書いていない。
顕微鏡関係をいろいろやってる模様。アダプタ \90,000 也。
本来は望遠鏡用のものです。普通の外径25mmの鏡筒に取り付けるには一工夫いるような話も聞きます。私は使ったことなし。
一番はじめに作ったやつ。完全自作のアダプタです。 ニコンのE900用ですが、要はカメラと顕微鏡をどう固定するかなので、他機種でもいろいろ工夫できるでしょう。この場合、カメラは単にのせて三脚ネジで止めているだけです。 木製であまり格好は良くないですが、結構しっかりしていて実用にしてました。
同じくニコンのE900シリーズ用に、昔の35mm一眼レフ用アダプタを流用した例です。 ステップアップリング類を加工して、カメラのフィルタ枠に固定してます。 残念ながら、上の完全DIYに比べても工作が簡単とはいえませんが、使い勝手はよくなりました。
これは今出ているものとは違います。ちょっと前にビクセンから出ていた天体望遠鏡用のデジカメアダプタを利用してみました(ニコンのE900シリーズ用)。偶然にも上記のアサヒペンタックスねじ込みマウント用顕微鏡アダプタに接続できました。紙筒などでも接続できます。一応ご参考まで。
ニコンの携帯用実体顕微鏡「ファーブル」にカメラを接続。実用性はイマイチ。
普通の顕微鏡ではありませんが、ベローズを使った撮影装置にQV8000-SXを載せています。接眼レンズのかわりにクローズアップレンズを使っています。ただいま大活躍中。
顕微鏡撮影には必須(に近い)ケーブルレリーズあるいはリモコン。QV8000-SXには標準添付(エライ!)だけどニコンなどでは使えない。それじゃ困るのでE900/950でレリーズを使用可能にした例を示します(あまりお勧めはしません)。E990以降は純正オプションが使えます。