Topへ戻る | 平成18年10月16日 | |||||
闘病記 その時 自然の神様は 私を見守ってくれました。
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10月19日 午前8時30分 緊急OP 病室よりストレッチャーに移し替えられ、その後すぐに麻酔が効きやすい注射を肩に一本。やや意識もうろうで手術室へ。連れ合い曰く「まな板の鯉のよう」 移動しながら本人「今頃先生が、包丁をシャカシャカ研いで待っとらすバイ(お待ちだ)」 生まれて初めての手術室 丸い電球が幾つも付いた投光器を天井に見て 「ここがテレビでよく見る手術室ですか」 看護師さん「クスッ」と笑って「そうですよ」と一言。 若い看護師さんから下半身裸のオチンコの前に前張りを張られ、 最後に仰向けにされ、鼻と口にホース付きのマスクを当てられ、ほんの数秒もしないうちに意識を失いました。 かすかに遠くで「川尻さ〜ん 川尻さ〜ん」と、「遙かに看護師さんの呼び声」が聞こえました。 |
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帰ってきた病室にて ベッドに横になって、麻酔が徐々に覚める頃から腹部の痛みが感じられてきました。 もうろうとしながら本人の第一声「(宮様)紀子さんもさぞ痛かったろうね」「術後の痛みは計算に入れてなかったな」と云ったそう。 手術は、へその上7〜8cmから真下に、へそを避けオチンコの付け根あたりまで切開されていました。最近の縫合は糸でなく、ホッチギスで止めてあると聞きましたので、恐る恐る腹を眺めてホッチギスを数えてみましたら28個でした。ファスナーを縫い付けられているみたいです。少し身体を動かすだけで腹の周りがピリピリ痛みます。 横に寝返えったり、起きあがったりする時、少しずつ動く仕草は、まるでオーストラリアの「なまけもの」そっくり。 頑張る看護師さん お見舞いありがとう |
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執刀をしていただいた主治医で医長のN先生は、回診とは別に一日に2回は「大丈夫ですか?」と容態を確認に来られ、「頑張って」と必ずポンポンと身体を叩いていかれますので、安心と信頼の絆が強くなります。看護師さんは毎日変わりますが、朝夕と「今日の担当の◯◯です」と自己紹介をされます。 師長さんをはじめ、どなたも笑顔で優しく接していただきましたので、初めての入院でも不安な気持ちは皆無でした。 早く検査すれば良かったと反省しきり。 外科病棟七階の病室より眺める阿蘇南外輪山の山並みが心を癒してくれました。 退院前日は主治医のN先生との面談です。 「不幸中の幸い」とはこんな事でしょうか。地獄の閻魔大王から「お前はまだ早すぎる!現世でもっと苦労して来〜い!」と追い返されたような気がしました。 手術の状況をN先生に聞きますと、まず大小腸の溜まり物を出すのが大変で、この処置に約4時間。S字結腸の癌摘出縫合と腹部縫合(28針)に3時間。計7時間かかったそうです。麻酔時間を入れると約8時間は手術室に居たことになります。 予定では「4時間弱です」との事でしたが、 |
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退院は10月27日の予定でしたが、我慢した分、大小腸の傷みがひどく、しばらく養生したがいいとの事で予定よりも2週間退院が延びました。
この事が、 思いもよらない経験をする事になったのでした。 |
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11月10日退院の日 ナースセンターの皆様に深々と頭を下げ 「熊本中央病院」を後にしました。 入院前後の10日間は、絶飲絶食で点滴のみ。4kg体重を落とし、術後は8時間の手術がよほど応えたのでしょうか、6kg落ち計10kgの体重減です。胃の方は異常はありませんので、何でも食べて良いけど、「しばらくは暴飲暴食をさけ、消化の良い物を食べて体力を付けなさい」との事でした。体重が落ちるのは早いけど、増やすのは時間がかかるみたいです。 担当看護師のN子さん しかし親愛なる天の声で |
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久しぶりの外気です。 お世話になった病院の玄関の前で。 ぜい肉を全て落して身体は軽く、 健康そのもの? |
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7階の外科病棟の一室から、毎日見下ろしていた隣の
ショッピングセンターのレストラン街で、 「和定食」を食べて帰りました。少し残したけどおいしかった。 |
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私達の年代になると、まともな身体を維持している人は稀です。退院後に経験話をすると、「そう言えば、何となく最近腹にガスが溜まりやすいとか、便秘気味だ」とか、
心配そうに語る人がいます。 |
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私がお世話になった「熊本中央病院」で2006年の悪性種癌手術では 大腸癌 90人 胃 癌 54人 肝・胆道癌 16人 乳 癌 11人 と断然消化器系の癌が上位を示していました。 |
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今だから大きな顔をして云えますが、特に消化器官の精密検査は怠りなく。
自分の身体は自分で管理 検査を恐れず 病院を恐れず 先生、看護師さんを信頼しましょう。 改めて命を授けてくれた閻魔大王様に感謝致します。 百歳まで生きるぞ〜。 |
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同室だった、胃を2/3摘出されたSさん。明日退院しますと、同じ胃の手術で元気なNさん。
私が退院前に直腸癌を手術されたAさん。その後いかがですか。 いつか元気でお会いできるのを楽しみにしています。 |
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最後になりましたが、 「熊本中央病院」 消化器科 外科の先生方 看護師さん大変お世話になりました。 一生の想い出になる、苦しくとも、楽しく、 有意義な入院生活を有り難うございました。 今後もお元気で、皆様のますますのご活躍をお祈りいたします |
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平成18年11月 闘 病 記 | ||||||||||||||