妙蓮寺駅

妙蓮寺みょうれんじ Myorenji 東急東横線
上りホームそばの駅舎	妙蓮寺は駅の目の前

沿線の光景（菊名駅から）

　中目黒駅から菊名駅までは、周りに起伏が多い地域を絶妙のコース取りで切り抜けてきた東横線であるが、菊名駅から東白楽駅付近までは起伏の多い丘陵地帯にまともに切り込んでゆくことになる。停車駅の多さから「隔駅停車」と呼ばれることもある東横線の急行であるが、菊名駅から横浜駅までは４つの駅を一気に通過する。しかし、同区間ではスピードを出せる区間が少ない。

　菊名を出るとＪＲ横浜線の下をくぐり、日比谷線直通電車が主に使う折り返し線を分岐しながら、電車は左に急カーブをきる。「この先カーブが続きます。ゆれますのでご注意ください。」との旨のアナウンスが流れることもあるなか、自由が丘付近以来となる踏切を渡り、電車は急カーブと勾配が連続する線路を、車輪の音をきしませながら昇っていく。車窓の外には住宅とアパートが続くが、横浜駅に近づくにつれ、年季の入っていそうな建物が増えていく。この区間では畑と空き地も目立つ。

　身をよじらせながら電車は走り、右手に菊名池公園を見て、勾配が尽きると、妙蓮寺駅に到着する。

駅案内

　駅舎は上りホームの横浜寄りにあり、下りホームとは地下でつながっている。下りホーム側には以前は改札口がなかったが、バリアフリー化の一環として改札口が設けられ、妙蓮寺に行くのに便利になった。このようなタイプの駅舎は東急多摩川線や池上線では数多く見られるが、東横線ではここだけとなった。門前にある駅らしい、慎ましやかな駅舎が特徴といえる。

　駅名の由来の妙蓮寺は駅のすぐそばにあり、駅と妙蓮寺を基点にして商店街が伸びている。東横線の建設時に線路が妙蓮寺の境内を通ることになったが、そのときには妙蓮寺から土地の無償譲渡を受けている。妙蓮寺には宗斎場もあるため、葬儀の布告の看板が門前にかかっているのを、電車からもしばしば見かける。一方で、近くには高校があるため、登下校時間帯を中心ににぎわう駅でもある。