Vol.21 1998年08月23日Sunday
夏、なつ、ナツ到来!! やっぱり年間を通して夏が一番のFavourite Season!! 私が一番『私』らしくなれる季節なのです(根拠無し)。だからこの遅すぎる英国の夏は私の本領が100%出し切れないのですよねぇ(笑)。
Lyonの疲れがようやく抜けたフラット生活一週間後、少しずつここに愛着沸いてきて、朝から草むしりを始めてしまう私(笑)。久しぶりに日本に電話してみれば、小淵さんが首相になっていて驚きです。日本円が下がった理由もこれが少なからず関係している気がしましたよ。そして、日本は本当に物騒になりましたね。今回の事件で私は砒素という漢字が書けるようになりました。和歌山県から関連の事件が全国に広まっているとか。英国にいると、日本の存在そのものが『空想世界』に思えるほどです。
私の一日は特に何もなく街をぶらぶら…といった生活を送っています。この前は、暇がてら久しぶりに教会に顔を出したその帰り、Bath Road沿いにあるイタリアンレストランで偶然、一緒に働いていたVolunteerとその家族にばったり会いました。彼女はドイツ人で、7月17日にNSCが終了して以来の再会でした。お互い、まさかCheltenhamに戻っていたとは…と感激しました。彼女は国から家族が訪ねてきて、ScotLand等を廻った後、ここにに戻り、数日間後にGermanyに帰国するそうです。でも嬉しかった…。
いつも私はチャリティーショップや古本屋に足を運んでいます。貧乏人でも何とか手に入れることの出来るモノが唯一揃っているからね(笑)。その一軒に入ったら東洋人の女性が「Are you a Japanese?」と声をかけてきたので、私も「Are you, too?」と聞いてしまいました。実は彼女は韓国人だったのですが、新宿に家族が仕事で住んでいるらしく、日本に愛着があるとか。私にとって韓国人の知り合いは初めてだったので、とっても新鮮でした。
この辺りから灼熱の太陽が英国にお目見えし、アイスキャンデーが恋しくなる気温になりました。昨年から知ってはいるものの縁のなかった屋外プールに足を運ぶ機会がやっと訪れたのでした。Sandford Poolは子供連れの家族や子供たちでごった返しており、泳ぐというよりは浸るという表現が一番あっているでしょうか。水温が予想以上に低く設定してあり、最初プールに入ったときが一段と辛さを感じていました。
フラット生活は当然自炊なので、Tescoで沢山の食材を事前に購入しておきました。そして朝食はいつものEnglish式、ベーコンに目玉焼き、トースト2枚にコーンフレーク。とりわけベーコンのない朝食がLyonだったわけで、今は英国でのささやかな幸せを楽しんでおります。昼食はスパゲティやM.I.に頂いたざるそばがメイン、夕食は白飯に煮物などの日本食…フラット内は完全に日本文化一色です。
6月頃からよく利用することになった『Marchant Coaches』という地元の旅行会社のエクスカーションの中に『Caleis』日帰りショッピングツアーが組まれていたので、6日(木)に参加してきました。£26.50(=約\6,625)で集合時間はTown Hall 2:00am。乗車後すぐに仮眠し気がついたらFolkestone[フォークストン]の国境に駐車していました。6:45のことでした。1時間ほど免税店を見て、7:45に再びバスに乗車しました。そのままバスごとコンテナ車に乗り込むためです。
ドーバー海峡トンネルと言えば『Euro Star』が世界的に有名ですが、それと同時に、自動車専用列車『Le Shattle』もここFolkestone(英国)とCalais[カーレー](仏国)を24時間でほぼ15分おきに運行されております。今回の私の使ったツアーはそれを利用したモノで、20分ほどの列車の旅が楽しめるといったオマケ付きでした。コンテナ内は窮屈でしたね(笑)。車窓を見るにも窓が小さいため、思うように眺められないし、大体、1分ほど走ったらすぐトンネルに入ってしまうので、「本当に海峡を渡っているのかな?」と思わずにはいられないのでした。
時計の針を一時間進めた9:20にCaleisに到着、そのまま入国審査など無しで、その国境のとなりの大型ショッピング街『Cite Europe[シテ・ヨーロッパ]』にバスが止まりました。今回のツアー内容は『ショッピング』ですので、全員が大きなトロリーを借りて店内に入っていきました。この施設はドーバー海峡トンネル開通と同時に完成した、いわば『英国人のためのフランス商品販売所』の色濃厚でした。ワインや衣類は確かにフランスで購入した方がよりよい品質を求められるようです。まぁ、お金のない私にとってはどうでもよいことなのですが(笑)。ちなみに私はマックシェイクをFF12.8(\320)で飲みました。円安も進み、ここまで高いとは…(涙)。14:30に全員バスに戻り、15:30に再び『Le Shattle』を利用し、一路Cheltenhamに戻るのでした。帰宅したのは20:30、疲れた一日でした。
その翌々日の8日(土)に、今回の夏のメインのイベントとして位置づけているLiverpool&Isle of Man[マン島]旅行が始まりました。今回の旅行は7月初旬から企画したのですが、何せ『地球の歩き方』にさえ詳細が書かれていないマン島へのアクセス方法が分からなく、何回も現地のインフォメーションセンターに電話やFaxをしたものでした。そんなマン島に期待する私の旅行の始まりです。
9:10にBirmingham行きのCoachに乗車、10:20に乗り換えて渋滞に巻き込まれつつ、Liverpool入りしたのが13:30でした。町並はBristolやBirminghamの様な近代的建築物が沢山見受けられました。LiverpoolのCoach Stationから歩いて20分の所にYMCA(朝食込みで£11.8(=約\2950))にカバンを降ろしました。30分ほど寛いだ後、歩いてRiver Marsey[マージー川]へ。英国第2の貿易港といわれるそこにTate Galleryが無料で開放されているので早速入ってみました。満足。Albert Dock[アルバート・ドック]は昔の名残りを残しつつ、新たな観光名所として整備されております。Beatles所縁の店や、各種博物館、ブティックなども揃っていました。それらをぶらぶら見た後、川沿いのPubで夕食を取り、今度は中華街へ。
「おかしいなぁ?」と思った理由は、『地球の歩き方』に『中華街』と書かれていたからです。確かにDuke Streetは存在し、通名の書かれた標識の下には中国名で訳されていました。が、そこに残る町並は、既に廃墟と化した軒並だけでした。その面影から、数年前までは沢山の中国人が生活しているのが想像できます。学校やスーパーマーケット、旅行会社や各種会社…しかし現在はドアが破られていたり、ガラスが割れているといった痛々しい町の景色だけが残るだけでした。それでもめげずに歩き続けると、明かりの灯った中華レストランが3軒だけ残っていました。英国人を主とするお客が利用していましたが、それでも店内の半分の席を埋める程度でした。この現象は、ここ数年のアジアマネーの暴落に伴い、日本を始めとしたアジア諸国の苦悩からくる代償なのかも知れません。少しブルーになってYMCAに戻った私なのでした。
2日目の9日(日)、典型的な英国式ブレックファーストの後、YMCAの裏の不思議な建造物を見に行きました。それはカトリックのMetropolitan Cathedral[メトロポリタン大聖堂]だったのですが、それにしても教会の常識を覆すようなモダンすぎるデザインに圧倒されました。全体が円錐の形をしたコンクリートとステンドグラスの造りは美術館かと間違えるほどでした。そこから15分ほど歩くと、今度は英国国教会のLiverpool Cathedral[リバプール大聖堂]がありました。こちらは英国最大のCathedralだそうです。当日は日曜日ということもあってミサが催されていました。
マックでシェイクとコーヒーで寛いだ後、再び昨日のAlbert Dockへ、昨日Information Centreで予約したMagical Mistery Tourに参加するためです。このツアーは知る人ぞ知る『Beatles』所縁の地巡り専用のモノで、多国籍な車内でした。4人の生家を順々に巡り、途中彼らの歌に出てくる『Penny Lane』等を通り、クライマックスが『Strawberry Fields(救世軍子供の家)』で、2時間程のツアーの締め括りがMathew StreetのPub『The Cavern』でした。そのままBeatlesの余韻を残してまたまたAlbert Dockら戻り、『Beatles Story』£4.95[学割](=\1238)で彼らの栄光までの軌跡をたどってみました。満足満足。
17:00のYMCAの夕食を済ませ、日中に訪れたPub『The Cavern』に再び行きました。店内には彼らにまつわる楽器や新聞の記事が置かれているほか、当時はRolling Stones, Eric Clapton, Status Quo, The Kinks, Rod Stewart, Jimmy Page, The Who, Queen, Elton John, Stevie Wonder, Gene Vincent, Chuck Berryらも顔を出していたそうです。Jon Bon Joviのサインやギター等も飾っているなど『Old版 Hard Rock Cafe』の様でした。ちなみに私はオリジナルTシャツを£9.95(=\2488)で購入しました。いぇ〜ぃ!!
3日目の7:15に起床、そしてシャワー、朝食と忙しい朝の始まりでした。9:00にチェックアウトし、徒歩で再びRiver Marseyへ。Albert Dockの隣にある船着き場からIsle of Manへのフェリーが運行されており、夏には一日2便出ています。10:00にチェックイン・カウンターで手荷物を預け、10:50に出港しました。96年に利用したHong Kong - Macauの『Turbo Cat』のカーフェリー版の様でその名も『Sea Cat』。通常4時間の船旅が2時間半に短縮できるSea Catの乗り心地はまあまあでした。さすがハイシーズンだけあって、船内は込み合っていましたが。14:30にマン島の首都(?)、Douglas[ダグラス]に入港、荷物を受け取って、さぁ、目指すはB&Bだ!!
Lyonから戻ってきてから毎日マン島の情報をいろいろと収集していましたが、「本当に英国なの?」と思わせるほどの情報薄(笑)で、そこにはTescoのような大衆スーパーはあるのか?B&Bは格安なのか?島内の交通手段はあるのか?という大切な疑問がなかなか知ることが出来ず、何度も電話や郵便で現地のInformation CentreやB&Bに連絡を取ったものでした。その甲斐もあって最初からドーンと構えて上陸した私。
Prommenadeを北に進んで行くこと30分、事前予約してあったB&B『Trevel Yen Hotel』(一瞬中華系の宿泊所かと思える名前)に到着し、早速チェックイン。予約当初は写真も何もないパンフレットで電話予約したので、事前に知ったことは£14.00/泊(=\3500)のみでした。しかし、幸運なことに、結構手入れが行き届いたB&Bで、特に嬉しかったのが、入り口の庭に可愛らしい花壇と小さな噴水が出迎えてくれたことです。さすが観光地のB&Bは違うな。
カバンをRoom2におろし、早速散歩へ。途中郵便局で切手を購入したのですが、値段が本土と多少異なって驚きです。マン島から英国内までの1st Classが1ペニー安い£0.25。当然島内ならもっと安くなっておりました。なぜ?そしてCopeで食料を調達…この様な離れ島でもCopeがあるのですね!? 驚きました。
毎年一回、島内で世界的規模で行なわれるバイクレースとクラシックカーレースが公道を使用して行なわれるので、到る所に古タイヤが積まれていました。ちなみにマン島の硬貨にもバイクレースの絵柄が使用されていました。
中国にも劣らない電飾を凝らした(?)森林公園を通り抜け、再びPrommenadeへ。お腹の空いた18:30にアメリカかぶれのレストランに入りました。£4.95(=\1238)のエビコロッケ、チップ&ピースは英国そのままの味付けでしたが(ビネガーをかけすぎた私の敗因かも)。
Prommenadeには、Blackpoolにも負けじ劣らずのイルミネーションが数キロにわたって飾られていました。が、夜の到来の遅い英国の夏、点灯は21:00からなのでした。
4日目(火)は朝からどんよりした天気でした。B&Bで朝食を取り、島巡りツアーバスの発着所へ到着。£9.95(=\2488)、10:00発車、マン島を右回りで進んでいきました。11:20に最初の町Ramsey[ラムゼー]に到着、下車するとそこは漁港と工場の町でした。Douglasからの保存鉄道の終着駅でもあるRamseyで、さぁ何しよう…と辺りを見渡すと、不思議なくらい何もない(笑)。店が数軒並んでいるくらいかな?ちょっと歩いてみると、水上公園が見えてきました。が、ただ普通の池とボートがあるくらいで、静寂していました。12:20に再びバスに乗車。
途中丘を上り下りを繰り返しながら進むこと一時間、13:20に次の町Peel[ピール]に到着しました。ここはDouglasの丁度反対側の町で、城跡と海水浴場で賑わっていました。私も早速城跡へ行きました。海に張り出しているように造られていた城で、海風がきつかったですが、やっと「マン島に来た甲斐があった」と思えた時でもありました。天気もここでは晴天に恵まれ、沢山の海水浴客が白い砂浜を覆っていました。泳ぎたかったなぁ…。15:15バスに乗車。
山間を進むこと1時間ちょっと、今度はRamseyと対局した位置にあるPort Erin[ポートエリン]に到着しました。ここはDouglasから出ているSLの終着駅でもあり、海水浴場や漁港が目の前に広がっていました。ただ、ここもRamseyと同じような所で、「何すればいいの?」と思うところでもありました。一先ず、また愚図ついてきた天気から逃れるためにPubでお茶をし、集合時間まで寛いでいました。16:40バス発車。
結局、島を一日で一周してしまいました。この島は観光地というよりは自然が多く残った貴重な島として位置づけられているようです。だからLiverpoolから乗船してくるお客も、キャンピングカーを牽引していたり、ボーイスカウトのようにキャンプ生活を楽しむ方が多かった気がします。『地球の歩き方』に掲載内容が乏しいのはこのためかも知れません。そのうち『地球での生き残り方』が刊行された時に掲載されるかも知れませんね。
5日目の12日(水)、朝から大雨に見舞われた私なのでした。この日は保存鉄道を使っての島巡りを予定していたので、そんな雨と仲良くしながら(まぁ、濡れたとでも言えばいいのでしょうか)行ってきました。島の中心部Douglasには大きく分けて3つのターミナルがあります。1つは島の玄関口のフェリー発着所とバス発着所、2つめはPort Erinまで走っているSL鉄道の駅、そして3つめはRamseyまで走っている保存鉄道の駅です。その駅同士は3kmほど離れているので、Rail Link Busもしくは馬鉄道(馬が車両を引っ張る列車)を利用することになります。それらを乗り放題にした切符が数種類あり、私の購入した一日券が£10.2(=\2550)でした。
Derby Castle駅始発10:00の保存鉄道で、最初は島の山頂へ。途中Laxeyで登山電車に乗り換え、11:00にスネイフェル山頂のSummitに到着。そこは大雨と強風だけの『絶景地(拒絶された景色の場所の意)』で、駅舎兼山小屋でお茶を飲んで耐えしのいでました。結局誰一人外に出られないまま再び登山電車で下山するのでした。なぜか下界は晴間が見え隠れしていて、うーん、無念。
12:15にLaxeyへ。そこから15分ほどの所に世界最大(?…確認はしていませんがそうらしいです)の水車があるということで、行ってみました。もう駅前からも見えてましたが。その名も『Laxey Wheel』、£2.50(学割、=\625)で入場し、狭い階段をぐるぐると登り詰めていき、気がついたときは恐ろしいほど高い所にいました。大した防護柵が備え付けられているわけでもなく、しかも雨で木製の床は滑るし、私にとっては恐怖の伴った水車でした。
13:15の列車でDouglasに戻り、Rail Link Busで反対側のSL駅へ。14:10発のSLに乗りました。下車駅は所要時間1時間の、昨日のPort Erinの一つ前のPort St.Mary。そこも特に何もない所で、海が広がる景色だけが私を迎えてくれました。陽射しは出たものの、やはり風は強くそして冷たかったです。8月だというのに、Tシャツ1枚で外出できないなんて〜。17:19発の最終SLでDouglasに戻るのでした。夕食はスーパーで購入したトーストにパン、コーン缶等。その後はB&Bのラウンジでビールをゆっくり楽しみました。
6日目の13日(木)、5:00に起床、6:00にチェックアウトし、徒歩でフェリー発着所まで行きました。結構あっという間の5泊6日の旅行でしたが、まあまあ満足のいく内容でした。6:30にチェックイン、7:30に出港。さらばーマン島!!
10:00に再びやってきましたLiverpool。こんにちわ。…実はCheltenhamへの帰宅Coachを16:20に予約してあったので、まだ6時間もあるのでした。最終日は美術館巡りに充てていたので、早速『Walker Art Gallery』へ。大きな荷物を全部クロークに預け、身軽になってゆっくり鑑賞に浸ろうではありませんか。最終的には5時間ほどかけて、そこと隣の『Liverpool Museum』を廻りました。ここLiverpoolにはこの二つを入れた計8つの博物館&美術館にすべて適用される共通入場券が売られており、学割で£1.5(=\375)。しかも一年間有効という特典付きなので、旅行中に何度か足を運ぶことが出来るし、トイレも利用できるし便利です。
16:00にCoach Stationに行き発車時間を待っていたら、突然Informationからアナウンスが聞こえてきました。モーターウェイが渋滞のため、折り返し出発時間を17:00に変更ということでした。これって昨年のEdinborghの二の舞?と即Birmingham乗り継ぎの旨を伝えたら、きちんと待機してくれるのこと、安心しました。それにしても暇でした。
17:00にLiverpoolを出発、Birmingham乗り換えでCheltenham到着が20:30でした。まぁ、無事に旅が終わってホッとした私、すぐに床に就くのでした。
さすがに疲れがたまっていたものの、晴天に恵まれた15日(土)は思わず郊外に飛び出してしまいました。コッツウォルズに所属するBroadway[ブロードウェイ]とWinchcombe[ウィンチクーム]です。片道£1.55(=\388)で所要時間45分のBroadwayの町外れに昔からのBroadway Towerが塔がそびえ立っており、私もそれが目的でした。そして再びバスで、行きに通ったWinch Combe。『シュードリー城』が町の売りとして外れにドーンと構えていました。ただ、入場料£5.75(=\1438)に驚いて入場を諦めた自分なのでした(涙)。まぁ、外観だけでも拝めたのでそこそこ満足。
その翌日のお昼、突然のドアノック音にビクッとした私。「あーっ!?」と驚いてしまったのは、M.O.とその友人が突然訪問してきたからでした。「手紙出すより来たほうが早かった」という理由でしたが、彼らが初めての訪問客でした(笑)。M.O.は以前NSCにVolunteerとして来て、今年の4月から学生としてCheltenhamにStayしています。その友人はドイツ出身で、コンピューター技師としてここで働いています。久しぶりの再会で嬉しかった…。
彼らの帰った後、近所のレクリエーションセンターへ。この日はヨーヨーのインストラクターが体育館でスクールを開くということで、見学がてら行ってきました。私がまだ小学校4年生の頃に、ヨーヨーがブームになり、猫も杓子もコカコーラのロゴ入りヨーヨーに没頭していました。私も『犬の散歩』『ブランコ』といった類の小技は今でもできるのですが、インストラクターや近頃の英国の子供たちは、床に転がったまま止まっているヨーヨーを足で蹴ることによって手に戻すことができるのです。驚きました。私も再びヨーヨーでも始めてみようかな…。
8月19日(水)の5:20に家を出てCoach Stationへ向かう途中、High Street裏の教会を通り抜けようとしたら、偶然2匹のキツネに遭遇しました。こんな町の中心にもキツネが出没するのですね。私にとっては初めてでした。早速、私の朝食であるポテトチップスとバナナを与えたのですが、どうやら彼らの好みではないらしく、スタスタとどこかに消えてしまいました。あぁ、私の貴重な食料が…。
05:55のLondon行きに乗車、途中モーターウェイ路上でエンジントラブルで炎上しているバンを見ながら8:45にLondon Victoria着。マックで朝食メニューのホットケーキ&ハンバークでお腹を満たし、Central Londonへ。今回は久しぶりにLondonを満喫しようということで、昨年の多忙さから見ることのできなかった様々なイベントをじっくり見てきました。Grren Parkを通り抜け、Backingham Palace[バッキンガム宮殿]へ。10:40に場所を取り、しばらくそこに座っていました。天候も運良く晴天に恵まれて最高の見物日和。11:15に英国名物の衛兵交代が大々的に行なわれるのを知りつつ、今まで一度も見たことのなかった私。実際、生の演奏付の衛兵の行進を目の辺りにして『スゴーイ!!』の一言。
1時間ほど見た後Leicester Square[レスタースクエア]で£5.25(=\1313)のボンゴレスパゲティで昼食を取り、チケットオフィスへ。今回の目的の一つでもあるミュージカル鑑賞。15:00に『Chicago』をUpper Circle(一番格安の、とても見辛い席)で。生バンドがステージと一体化しており、また踊りも洗練されていました。満足度85%。
2時間半で幕が下り、バスでPiccadilly Circusに戻って夕食タイム。久しぶりの『Wagamama』で野菜チャーハンを£4.65(=\1163)で食べてきました。相変わらず店内はお客さんでごった返しており、お箸を使って麺類(特に焼きそばが人気)を食べたり、手酌で瓶ビールを注いでいたり…と、英国らしからぬ光景が見られました。
19:30にCovent Gardenに降り立った私は『Drury Lane Theatre Royal』へ。この劇場の名前を存じる方も多いかと思いますが、名作中の名作『Miss Saigon』がPlayされているところです。私も以前、日本に上陸したときに見よう見ようと思いつつも見られなかった(当時貧乏だったから)作品だけに、今回やっと念願が叶いました。ストーリーの展開の速さと舞台設備の凄さには本当に驚きました。踊りも歌もベテラン級のベテランですね。何度見ても楽しめる作品の一つでしょう。
22:30に劇場を後にし、地下鉄でLondon郊外へ。今回は『Miss Saigon』を鑑賞のため、予め友人の施設にお世話になることを頼んでおきました。その方も私同様にVolunteerしている日本人で、施設は病院。個室にポットとティーセットのついたそこの施設を私たちはB&T(Bed & Tea)と呼んでいました。0:30に消灯。
翌日10:00に施設を後にし、再びCentral Londonへ。今回初めてLondonでのショッピングを楽しみました。Regent Streetやその周辺をのんびり歩き『そごう』に戻りました。今回初めて知ったのですが、『そごうカード(単なる紙製のカード)』を作成すると商品が10%OFFになる特典が貰えるとか。私も早速作ってしまいました。別に購入するモノはないのですが(笑)。
夕刻に友人の施設の最寄り駅へ。そこで友人と合流してPubへ行きました。夕食も兼ねていたので、定番のフィッシュ&チップスにマカロニ&ガーリックトーストを注文。数杯のパイントラガーを飲み、久しぶりの砕けた会話をしてきました。そして20:30にCoachでCheltenhamに戻るほろ酔いの私なのでした。
『ロシア通貨切り下げ』
〜対ドル相場34%下落許容〜
ロシア政府と中央銀行は17日、ルーブルの対ドル目標相場圏を6.0〜9.5ルーブルの範囲に拡大すると発表した。現在の相場は6.3なので、最低値まで下がれば3.4%の下落を許容する事実上の通貨切り下げといえる。
政府はルーブル切り下げには反対だったが、先月同意された国際通貨基金(IMF)の緊急支援$226億(£138億)以上の支援を先進7カ国が認めなかったため、今回の措置を決めたという。
ロシアでは13日、通貨・株式相場が急落して金融危機に見舞われた。発端となったのは、国際投資家のジョージ・ソロス氏が『ファイナンシャル・タイムズ』紙への投書で、超インフレを回避するためにはルーブルを15〜20%切り下げるべきだと主張したこと。これを受けてモスクワの株式市場では株価が15%下落して一時取り引き停止となり、通貨市場では中央銀行による大規模な介入が行なわれ、銀行間の通貨取り引きが制限された。
『BP、アモコと合併』
〜英国最大の企業が誕生へ〜
石油会社ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)は11日、同社が米国の石油会社アモコを吸収合併することで両者が合意に達したと発表した。これにより市場価格£674億の英国最大の企業が誕生する。
新会社の名称は「BPアモコ」で、本社はロンドンに置かれる見込み。BPが新会社の持株60%、アモコが同40%を保持する。米国内のBPのガソリンスタンドはアモコと改称されるが、その他の国々ではBPの名称が引き続き使われる。
新会社は148億バレルの埋蔵原油を所有し、世界の石油業界では、エクソン、シェルに継ぐ第3位となる。英領の北海油田では、埋蔵原油の総価値の16%を所有する最大企業となる。
このところ原油価格は値崩れが著しく、過去10年間で最大1バレルあたり$13未満まで下がっている。今回の合併は、規模の巨大化により厳しい状況の中で競争力と利潤を確保するための動きと解釈されている。合併により、アモコ者の社員を中心に6000人が人員整理され、$20億前後の経費が節減される見込みだ。
『スカイネット5』
〜英が単独で開発〜
英国政府は12日、次世代軍事衛星「スカイネット5」をドイツとフランスの3国で共同開発する計画を断念し、単独で開発する方針を固めた。
現在、全世界の通信網をカバーする「スカイネット4」は、2005年頃が更新時期となっている。英国は経費節約のために次世代衛星を独、仏と共同開発することを提案し、昨年12月に3国間で覚書を交わした。しかし、共同開発の場合、「スカイネット5」の完成が2005年に間に合わないことが判明した。
英国による単独開発の入札には、ロッキード・マーティン社とブリティッシュ・エアロスペース社の共同、そしてメイトラ・マルコーニ・スペース社の2グループが参加している。
『産業界が利下げを要求』
〜ポンド高で痛手の製造業〜
ポンド高による製造業の受注減や人員整理が続く中、政府に経済政策の転換を求める声が産業界で高まっている。
経営者団体「インスティチュート・オブ・ダイレクターズ」は12日付け『タイムズ』紙に寄稿し、ブラウン蔵相は経済管理の責任を放棄していると批判した。またイングランド北部の実業家グループは、利下げを求める公開書簡をブレア首相に送った。
産業用ガス供給のBOC社による500人の人員整理を始め、失業の波はイングランド南東部にも及んでいる。英国産業連盟(CBI)によれば、同地域の製造業だけで今秋に14,000人が人員整理の対象となる見通し。また、過去4カ月間、英国の全地域で製造業の受注高が減少しており、この傾向は今後も続くと見られている。
これに対しブレスコット副首相は、来年初めまでに状況が好転し、産業界は苦境から脱するだろうと述べて、政府の姿勢を弁護した。また、低インフレと安定成長を実現するために政府は厳しい決断を迫られているとして、経済政策変更の意図はないことを明らかにした。
これを裏づけるように12日発表の公式統計では、7月の失業者数(求職手当受給者数)は前月比26,000人減の133万5千人、失業率4.6%と、80年以来の低水準を記録した。4~6月期の賃金上昇率も5.0%で、前期の5.4%を下回った。
『ユーロ硬貨鋳造開始』
〜今秋から120億個〜
ミュンヘン造幣局で7日、ヴァイゲル蔵相の立ち会いのもと、ドイツ版ユーロ硬貨の試作鋳造が始まった。
来年1月1日から始まる通貨統合の参加国では、銀行預金、公的機関の債券などがユーロ建てで表示される。ユーロが実際に現地通貨として市場に出回るのは2002年以降だが、硬貨の造幣は今秋から開始され、ドイツ国内では120億個が鋳造される予定だ。
ユーロ硬貨は1セント(約0.7ペンス=約¥17.5)から2ユーロ(約£1.30=約¥325)まで8種類ある。硬貨の表側には金額表示と欧州地図をモチーフにしたデザインが、裏側には各国のシンボルが描かれる。ドイツ版ユーロ硬貨では鷲、カシの葉、ブランデンブルク門が図柄に使われている。
ユーロ硬貨のドイツ国内での鋳造は、ミュンヘン、ベルリン、ハンブルグ、カールスルーエ、シュツットガルトの造幣局5カ所で行なわれる。
『抱き合わせ販売禁止』
〜海外旅行保険〜
政府の通告により、今年11月16日以降、格安海外旅行予約の際、旅行会社が指定した旅行保険に加入を強制するこれまでの慣例が違法となる。今回の通告は、昨年末の独占合併審議会の調査報告を受け、貿易産業省で審議、決定された。
現在、エアツアー、トムソン、トーマス・クックなどの大手旅行会社では、顧客が格安海外旅行を予約する際、抱き合わせて高額な旅行保険に加入させることが慣習化している。この夏の海外への旅行者は約1000万人に上る予定だが、そのうち約300万人が保険に強制加入させられることになる。この際、旅行会社は、保険業務で最高50%もの手数料を受け取っており、ある旅行会社では、その利益が旅行業務の純益の6倍に上がるという調査結果も出ている。このため、今回の政府の通告は、業界には大きな打撃となりそうだ。
一方、消費者は、次のクリスマス休暇後に繰り広げられる来夏の旅行客争奪戦で、この恩恵を受けることができそうだ。
『アルコール運転規制強化』
〜ビール1パイントまで〜
政府は12日、飲酒運転規制を強化する方針を固めた。改正後、運転中のアルコール法定許容量は、現在の血液100ml中80mgから、50mgに厳格化される。これは平均的な大人でビール1パイント、またはワイン小グラス2杯に相当し、他の欧州連合(EU)加盟国と足並みが揃うことになる。改正案は、今秋の労働党大会で発表される見通し。
規制強化を積極的に推進してきたヘイマン道路担当大臣が7月の内閣改造で更迭されたため、関係者の間では、飲酒運転規制強化も廃案になるとの見方が有力だったが、後任のフィッティ卿及びジョン・リード新運輸担当大臣は共に、同案を強く支持する意向を明らかにした。
飲酒運転による死者数は、ピーク時の79年の1,643人から95年には540人まで減ったが、それ以降は横這いをたどっている。