Vol.07 1997年11月9日Sunday
ようやくcollegeになれてきた頃、half termという学校休暇に入りました(英国の学校のほとんどが1週間の休暇に入ります)。前の『Dis-Com』で報告した期間、私はLondonの知人宅にてのんびり休暇を取っております。だから、今回のDis-Comは2カ月ぶりのLondon発です。…といっても内容は全く変化はありませんが。
知人というのは、7月に教会で知り合った黒人の牧師で、7泊8日も私を自宅に招待してくれました(といっても宗教的の関わりはありませんが)。先週もLondonにきて、添乗員さんの自宅に3泊4日も泊めていただきましたし、本当、日本のみならず、英国にてまでお世話になりっぱなしです。私のこの「たかり症」は一生治らないのでしょうか?今回は彼の自宅にて『Dis-Com Vol.07』を大筋、編集しました。
10月26日(日)の朝、仕事の習慣が付いてしまったせいか、早起きしてしまいました。シャワーを浴び、一人でトーストを食べ「さぁ、準備万全だ」とはりきっていたのに、彼はおろか、窓から見える街並さえもが静かでした。不思議に思いつつもしばらく待っていたら、彼が部屋に入ってきて「時計を戻さないと」と針を1時間遅らせてました。どうやら私は5時半に起床してしまったようです。午前中は二人で彼のパソコンをいじってました。友人から譲り受けたという物で、「Windows3.1」('95の前version)が付いていました。それにしても「Dis-Com』を開けてみるとほとんど文字化けしているのには笑えました。
Y.T.の家は『マック』でしたか。間違ってMS-DOSのFDを送ってしまいました。『マック』用に再変換いたしますのでしばらくお待ち下さいな。M.N.懐かしの北師大ですか?もしかすると帰国の時期は私と同じになるかもね。…という事は同窓会があるかな?R.C.、是非、幹事してくださいな。そういえばH.K.、K.A.、K.F.、N.T.、H.W.、H.S.らも大陸で活躍しているのだったな。英国だけでなく、大陸にも目を向けなきゃな。ところで前文の単語で「ニィハオ!」を漢字になおしたくてもなおせないところが辛いですね。ところで昨年、香港で見つけた「Windows'95 Chinese Version」は日本や英国で使用できるのかな?Y.F.も高校のメンバーと久しい交際が続いているようですね。M.H.(旧姓)、結婚おめでとうございます。あなたとカラオケでデュオした写真はきちんとアルバムの1ページに含まれております。末長くお幸せに…。また、Y.N.(旧姓)も結婚されていたのですね。いつ式を挙げたのですか?また、お子様はいらっしゃるのでしょうか?M.T.も健在のようで。たしか当時、ソフトボール部で活躍されていましたよね?今もスポーツをしておりますか?また懐かしのメンバーで集まりたいですね。ちなみに私の方ではT.N.、K.W.、H.H.、R.Nらと交流が続いており、Y.T.に関しては恥ずかしながら今だお世話になりっぱなしです。帰国の際、飲みに誘って頂けるとはうれしいです。またみんなで当時の懐かしい話をしたいですね。T.N.仕事大変そうですね。「壊れていく自分を感じつつも取り憑かれたように仕事をしている様は、さながらゾンビのようです」とのこと。また、会社であなたの誕生日を祝福してもらったそうで。インスタントヤキソバと栄養ドリンク(\800の高級もの)がプレゼントですか!?ずいぶん実用的なものですね。さぞかし仕事がはかどっただろうに!?(行楽どころではないなぁ)。N.O.、K.W.、Y.T.が私のCheltenham's adressを知らないって!?おかしいな?N.O.とK.W.には8月14日付でFDを発送したのだけれどな…。Y.T.にとどまらず、H.Y.やS.M.らにもポストカードで告知したと思ったのだけれどなぁ(その飛行機は墜ちちゃったのかな!?)。
日本ではまたまた列車事故とか。前回は東海道線、今回は中央線ですか。今JRは事故推進キャンペーンでも行っているのですか?そういうBR(British Rail)もこの前Inter Cityが突っ込んで、しばらくの間、Paddington駅の列車はWaterloo駅発着に振り替えられていたなぁ。あぁ怖々。10月にやっと北朝鮮のリーダーにキム・ジョンイル氏が選ばれたとか。3年ほどの喪が明け、これを機に平和でクリーンな国家を実現してほしいですね。「柔ちゃん」が世界柔道選手権で二階級制覇だって!?しかも日本勢は金が4つだって!?すごいですね。新たに長野新幹線が開通したとか。ますますスキーを得意としない私にプレッシャーが伸し掛かります。ところで東海道新幹線の湘南新駅誘致問題に進展はあったのかな?
ちぇっ、横浜ベイスターズは優勝できなかったか。敗因は何だろうね?(万年最下位争いしていたチームにそんな理由は存在しないって!?それは失礼だぞ!!)やはり熱狂的ファンである私の英国トレード(?)が大きかったのかな?でも、来期の各選手の年俸は上がること間違いないでしょう。ところで日本シリーズは何対何でどちらが優勝したのかな?値引きの軍牌はどちらに上がりましたか?西部百貨店でしょうか?ヤクルトジョアでしょうか?
私事です。先週、レジデンツをチェルトナムの街へ引率で行きました。私たちの担当するレジデンツは7人で、4人のスタッフで受け持つからそれはもう大変でした。しかも天気は「雨、時々霧雨、のち豪雨」というとっても恵まれた(!?)日でした。それにしてもなぜ英国人は傘をささないのでしょうか?ずぶ濡れで歩く習慣は私には理解できません(でも周りの目線を気にして傘をさせないおちゃめな私…)。昼ご飯はマック(関西人曰くマクド。前述の『マック』と混同しないように)となりました。土曜日の街はどこの店もごった返しておりますが、7台の車椅子が店内に入るとお客さんや店員さんが親切に誘導してくれるので本当に助かります。日本だと「お客さん、困りますね〜」と言われていたかも知れません(日本だと事前に予約を入れる手筈だと思います)。もちろん、今回もフィーディングをしました。ハンバーガーのそれは初めてでした。特に難しかったのが、『マックシェイク』でした。ストローが使えないので、スプーンで食べさせました。半液状なのでこぼれるこぼれる…outdoorでもindoorでも濡れるボクなのでした。その帰り、HMVでバスを待つがてら雨宿りしていたら、「日本人ですか?」という日本では絶対に聞かれない質問。Woooow!(日本語翻訳不可)、久振りの日本語だ!!感動しました。まともに日本語を使ったのはエディンバラ以来かな?ちょうど学校のバスも来たので、仕事に復帰しなくてはならなくなり、3分ほどしか話しませんでしたが、アドレス交換はきちんと行なったので、後日、電話で話しました。この方は1年前に英国入りし、私と同様、施設でボランティアしている方ですが、あと3カ月ほどでビザが切れるそうです。少し寂しい気もいたしますが、私も日本語が目的で来ているわけでもないので、友達ができた喜びで充分です。近い将来、日本で再会できたらいいなぁ…。
英国を真上から見ると「豚にまたがったカウボーイ」に見えませんか?これは学校に通っていたときに先生から教わった「正しい英国の書き方(?)」のコツです。今一度、地図帳を広げて確認してみてくださいな。
私の職場(と呼ぶのかな?)のスタッフの一人に、武道&アーミーが好きな方がいまして、先日、彼の持参した録画ビデオテープを拝見いたしました。BBCのドキュメント番組『KAMIKAZE』という、日本の武士と日本刀の検証番組でした。鎌倉時代の衰退の原因の一つとなった蒙古襲来における日本とモンゴルとの刀の違いや、「武士は無益な争いは好まず、まずお互い名告りあい、名の通った武士と確認したのならば、一対一の対決をする…」といった内容でした。最後のテロップにNHKのロゴもありました。また、米軍のステルス戦闘機のドキュメントも連続して見ました。ステルスは湾岸戦争で活躍した戦闘機で、飛行レーダーに引っかからない形状をしている「いやらしい」飛びモノです。ハリウッド映画の『Broken Arrow』や『Exective Dension』にも同型戦闘機が出てきますが、なんとも不思議な形をしてますね。…こう書いていると、私までもが「アーミーおたく」の域に入ってしまうのでやめておきます。
やったー!私のかわいいパスポートが帰ってきました。3カ月ぶりです。それも土産を担いでね。実を言うと、私のパスポートは英国審査の時、1カ月のビザしか貰えなかったのです。理由は…(1)帰りのチケットがない(2)当時施設が決定していない…が為に、即、ホームオフィスで延長の申請を行なうハメになりました。年々、英国の入国審査は厳しくなりつつあり、気軽には英国に住むことができないのが現状です(『特集、渡航者の憧れの的、「学生ビザ」』参照すれば理解できると思います)。中を見ると、無事、学生(就労可能)VISAになっておりまして、有効期限を見ると…「15.OCT.1998」と幸運なことに3カ月ほどのお土産付きです。Lucky!!今、私はこれから約1年英国に滞在を始めるような気分になってます。
パスポートの届いた翌日の22日(水)、Cheltenhamの警察署に行って外人登録をしてきました。これは施設からの要請なので、登録費用£34全額を負担していただきました。私は個人で(といってもお抱えの運転手付き)警察署に出向いたので、20分ほどで全てが終了しました。やっと太陽を拝みながら英国生活を送れるのだなぁ…。辛抱した甲斐があった。外人登録をすると、パスポート大の緑色の「CERTIFICATE OF REGISTRATION」を発行してくれて、これがあると外国に行った際の英国への入国審査がスムーズにいくとか。今年の冬はIRELAND&ICELANDかな?(そんなお金あるのかな?)。
half termに入る前日、たかが1週間の事なのに、スタッフやレジデンスとの別れに名残惜しくなる私って変かな?なぜかみんなと固い握手を交わしたのだから縁起でもない!? そしてレジデンツを追い払った(?)日、スタッフによる打ち上げがあり、ワインをいただきました。本当に私って都合の良い立場だなぁとつくづく感じてしまいました。そして翌日の朝、今となっては私の幹線道路となった「登山道」を下って、No.50バス、Coach(長距離バス)と乗り継いで彼の家にたどり着いたという訳です。
以前にお知らせした「英国の秋葉原」に行って一軒一軒隈無く探し歩きました。「英国一、格安のブランクMD」を求めて! HMVなどのCDショップでは£6.9(\1.380)という相場です。これを元にスタート。最初に飛び込んだ店でいきなり「5枚セット£24.95(1枚当たり\998)」を発見。「すぐ買いだ」と思いましたが、まだぜんぜん探し歩いていないので、候補としてとっておきました。30店ほど歩き回ってだいたい£5.0が相場でした。しかし、次の店でその常識を打ち破りました。£4.0(\800)を発見!!ここの店長さんを呼んで話を伺ったら「よその店が高すぎるんだよ」だって。店の名前と電話番号を控え、お買い上げ〜。まあ、日本でいつも購入していた相場が\500だったので、英国でのMDはまだまだ普及していないのだなぁと感じました。
私の英語力がどのくらいのものか、試しに現地の試験を受けてみました。するとReading&Writingはまあまあの出来だった(日本人の大方は私と同じかそれ以上の出来になると思います)のですが、Hearing&Speakingは最低でした。私の英語はまだまだ日本語に近い発音ですね。これからは発音を矯正する特訓をしなければ…。
…ということで、LondonのQueens Wayにある語学教材専門店に行き、的を絞って「発音」の教材を仕入れてきました。他にも「会話」「書き取り」「速読」といった、各部門ごとに様々な教材がそろっていることに驚きました。日本では私には縁のなかったお店だけに驚きです(値段にも驚きです)。そのあと私はTESCOしか行けなくなってしまいました。とほほ…。
『EMUに加入する可能性は低い』
−ブラウン蔵相、株式市場が混乱−
ゴードン・ブラウン蔵相は、1999年の1月の第一段階の欧州通貨統合(EMU)に英国が参加しない可能性が高く、また、現議会期間は加入する見通しはなさそうと示唆した。保守党政権の「待って様子を伺う」式の姿勢で経済に打撃を与えることがないように、先の見通しをできる範囲で明確にする姿勢である。これには、ブレア首相の合意をすでに得ており、加入した場合、英国経済にどのような影響を及ぼすか調べるため、5カ月の仮説的テストで検討した結果、年内に決断が下される予定である。
この動きは最近、99年の第一段階のEMUの後間もなく、英国も加入する可能性が高いという噂が流れたことに対して起こった。正式な発表は、ブラウン蔵相が現議会に報告書を提出した後なされる。
ブラウン蔵相によると、EMUの問題は英国にとって、戦後最大の決断であり、英国が欧州で主導的役割を持ち、且つEMUが英国の利益になるようにしなければならないというのが政府の考えであるという。そのためには、英国経済が加入後に、耐え得るかどうか確認するべき大きな長期的打撃の可能性、英国産業がそれに対する準備をする期間が十分に与えられるか、など検討すべきことが多いという。
また、加入しなかった場合、英国経済の弱点を改善し、継続的経済成長の時期を設け、また、来年から欧州連合の議長国となって、欧州の改革を行う姿勢であると述べている。
蔵相のこの発言に反応し、ロンドン証券取引所の株価が急激に下がり、為替市場でポンドが急激に上がるなどの混乱が生じた。ピーター・リリー影の蔵相は、ブラウン蔵相が正式な発表の前に曖昧なことを示唆したため、このような事態が生じた、と非難している。
『女王のインド公式訪問』
−苦々しい印象を残して帰国、英印関係に火をつける発言−
10月18日、エリザベス女王夫妻は12日間に亘るインド、パキスタン訪問を終えて帰国した。今回の訪問では、インド国民に対する英王室の悪対応が目立ち批判の的となった。
女王のパキスタン訪問中、ロビン・クック外相が、インドとパキスタン間のカシミール地方領土問題に干渉するような発言を行ったこと、女王のイスラマバードの演説で、「パキスタンとインドが違いを乗り越え和解するように」と依然とした保護意識的な発言から、インドでは既に英国への悪感情が強まっていた。それに対し、インドのグジュラル首相が、英国のことを「三流国」と呼ぶなど両国間の感情が悪化。しかし、クック外相もグジュラル首相も、この発言について強く否定している。
12日深夜、エリザベス女王がインドの首都ニューデリーに到着、英国による14年ぶりのインド公式訪問が開始。訪問前からも懸念されていた通り、到着時から既に、1919年に英支配下のインドで起きた「アムリツァルの虐殺」についての謝罪を求めるデモが行われるなど民衆の敵対感情が見られた。
女王は、13日に行われた政府の晩餐会の演説で、379人が死亡し、1,200人が負傷したこの虐殺事件について、「悲劇な出来事であった」と述べ、謝罪を仄めかした。
さらに15日、マドラスの晩餐会で、あらかじめ用意されていた女王演説がキャンセルされ、英印間におけるスケジュールの食い違いがあった。
18日、帰国の際に空港で、女王の報道担当者ジェフリー・クローフォード氏が英国航空機に乗るところを警察に取り押さえられるシーンがあるなど、最後まで苦々しい印象を残した。
『車を突き当てられ、カップル死亡』
−ロードレイジ、白のサルーンが犯人か−
10月6日、ロンドン南西部グレート・チャートシー・ロード(A316)で若いカップルが、「ロードレイジ」による被害で死亡する事故があった。
トウビー・エクスレイさん(22)とカレン・マーチンさん(20)は、フォード・フィエスタで走っている時、白のサルーンと思われる車に3回突き当てられ、押されて中央分離帯を突き抜け、隣接する道路を走っていたヴォックスホール・キャバリアーに衝突、死亡した。ヴォックスホールの運転手は負傷して歯と腕を折った。
警察は、サルーンの運転手はフィエスタがあまりゆっくり運転しているのに苛立ち、ぶつけてきたのでは、という。また、目撃者によると、犯人が乗っていた白のサルーン車はMレジで5から始まるナンバーだったという。犯人は事故の後、現場を走り去ったが、殺人罪となる可能性だ。
1996年2月から交際していた二人は、結婚間近であったという。
警察は、事故の状況をさらに詳しく調べている。
『ドディのボディガード、事故の提訴者に』
−ドディの遺体、移動される−
パリで、ダイアナ妃とその友人ドディ・アル・ファイド氏を乗せた車の事故で唯一人、生き残ったボディガードのトレバー・リースジョウンズさん(29)が、フランスの法律に則ってその事故捜査の第一審の民事提訴者となった。
リースジョウンズさんは、警察のファイルを入手して捜査に加わることができ、事故の責任者と見なされたものから賠償請求をする権利がある。
フランスの法律によると、ドディ・アル・ファイド氏に雇われたリースジョウンズさんは、弁護士の付き添いなしで、フランスの治安判事や警察の尋問を受けることはできない。
8月31日の事故で顔と胸に重症と部分的記憶喪失を負ったリースジョウンズさんは、フランス警察による2回の尋問に対し、衝突の直前の出来事を思い出すことができないと答えていた。
一方、ドディ・アル・ファイド氏の遺体は、イングランド南東部サリー州のウォーキングの墓地から取り除かれ、約40キロ離れたオックステッド近郊にある父親の田舎の地所に埋葬し直された。
『もっと柔らかく優しい雰囲気…王室、イメージを変える必要を認める』
−結婚50周年の肖像画−
ダイアナ妃の死去後、女王は王室のイメージを変えることに同意した、と王室筋が発表し、「メディア文化に於ける王室の悲劇」の始まりとして、もっと「柔らかく優しい雰囲気」を表現する必要があると認めた。また、間もなく迎える女王とエディンバラ公との結婚50周年記念の肖像画も、「一般的で人間味のある夫婦」として描かれている。
現在71歳、王位について45年以上の女王はパキスタン訪問の際の演説で、「世界の目まぐるしい変化についていくには歳を取り過ぎた」と述べたが、その行為も、インドと英国の複雑な政治的関係の下で、王室への批判によって圧倒されがちである。
結婚50周年記念の肖像画は、今までの王室の肖像画と異なる。作者のタイ・シャン・シーレンベルグさん(35)は、「この絵には団結力と信頼性を現したかったので、少し重々しいポーズの取り方にした。フォーマルな中に人間味が現れるように描いた」と述べている。
絵のサイズは約1.8*1.5メートル。6時間で描き上げられたという。