アニメ「ラブひな」あらすじ(後半)

1〜12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  冬SP  春SP Again

#13「初キスの味はレモン?マシュマロ? おとな」(2000年7月12日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ:岩崎良明 演出:須藤隆 作画監督:本橋秀之
◆退屈していたキツネは、しのぶとスゥを引き込み、壁に穴を開けて、隣の部屋で勉強していた景太郎となるを覗き始めた。 ちょうどそこには、寝ているなるに景太郎がキスしようとしている姿があったが、なるが起きて未遂に終わった。 ◆しのぶはキスがどんな感じなのか気になり出し、スゥや素子に尋ねてみるが教えてもらえない。 ◆学校で、友人の亜紀子に、キスのことを話してみると、昨日キスしたばかりだと言う。 自分の方が先にファーストキスをすると思っていたしのぶは、軽い嫉妬を感じてしまう。 ◆そこへスゥがやって来て、亜紀子を食堂に誘う。 いつの間にか二人は友達になっていたのだ。 二人が仲良く手を繋いでいるのを見て、しのぶは誘いを断って一人教室に残る。 ◆その夜、しのぶはキツネからプレゼントされた口紅を付けていると、 景太郎がそれに気づき、「大人っぽい」と言われる。 ◆翌朝、しのぶは、スゥと亜紀子に遊びに誘われる。 三人で仲良くしている姿を見て、景太郎は「まだまだ子供なんだなあ」と呟く。 それを耳にしたしのぶは、その場を立ち去る。 ◆部屋で落ち込んでいたしのぶの元に、スゥと亜紀子がサクランボを持ってやって来た。 キスがうまいかどうかを調べるために、三人は口の中でサクランボの枝を結び出す。 ◆スゥは、キス養成マシーンを作ってきて、しのぶで試そうとする。 逃げるしのぶ。結局、キツネや素子が襲われてしまう。 ◆しのぶは、亜紀子にキスを迫られるが逃げ出す。 ◆しのぶは、景太郎にファーストキスを捧げて大人になろうとするが、スゥに邪魔される。 ◆しのぶはスゥに唇を奪われる。 ◆しのぶはスゥを責める。 「どうして私の大切なものを全部奪うの?カオラのバカ!」と。 それを聞いて、「やっとカオラと呼んでくれたな」と言って微笑む。 スゥは、学校で唯一の友達であるしのぶともっと仲良くしたいために、 しのぶのしたいことしてあげようとしていたのだった。 それを知って、しのぶはスゥに抱きつく。 ◆その夜、三人は露天風呂に入っていた。 スゥのファーストキスの相手は兄、亜紀子の相手はたまちゃんであることが判明した。 はしゃぐ三人。 それを見て、はるかは、子供じゃないんだから大人しくしろと注意したが、 しのぶは毅然として「子供です、私たち」と言った。
#14「再会?なる憧れの人は今東大講師 ラブへな」(2000年7月19日放送)
脚本:黒田洋介 絵コンテ:錦織博 演出:井硲清高 作画監督:中田正彦
◆連日のパーティのために、ひなた荘は金欠状態になり、 三日以内に67000円、つまり一人1万円を集めないと、電気・水道・ガス・電話が止まることになってしまった。 ひなた荘の住人たちは、それぞれバイトをすることになる。 ◆景太郎は漫画家のアシスタントとして働くが、あまりの辛さに逃げ出してしまう。 ◆景太郎は、街で出会った女占い師に、 「ここから東に真っ直ぐ行った所にある池に飛び込んで身を清めれば、不幸はすべて帳消しになる」と言われる。 その言葉を信じて、景太郎は東へ向かう。 占い師の正体は、1万円を稼ぐために変装したキツネであった。 ◆占い通り、池があったので、喜んで飛び込む景太郎。 そこは、東大の三四郎池だった。 ◆そんな景太郎に声をかける男がいた。 それは、東大受験の時、景太郎が落とした受験票を届けてくれた男だった。 物陰から見ていたキツネは、その人物を見て驚く。 外国に行ってると思われていた、なるの憧れの家庭教師の瀬田だったからだ。 ◆瀬田は、東大の考古学の講師だった。 景太郎は、瀬田の身内の少女サラにいじめられながらも、助手として雇われる。 ◆その様子を見ていたキツネは、なるを瀬田に会わせないようにしようと決意する。 ところが、なるを初めとするひなた荘の住人たちは、全員東大にバイトに来ていた。 ◆なるは、バイトを転々とした後、ウェイトレスの仕事に落ち着く。 ところが、瀬田のいる考古学研究室に弁当を運ぶことになる。 研究室のドアの前で、なるは懐かしいタバコの香りに触れる。 ドアを開けようとした瞬間、現れたキツネによって、再会は阻止される。 ◆結局、景太郎だけ、お金を稼ぐことができなかった。 彼は仕方なく、漫画家のアシスタントの仕事に戻る。
#15「好き!洞くつの中のラブラブ宣言 ほらあな」(2000年7月26日放送)
脚本:堺三保 絵コンテ:木村真一郎 演出:杉谷光一 作画監督:河野利幸
◆ひなた荘の裏で、一人発掘作業をしていた瀬田は穴に落ちる。 ◆その頃、景太郎は、預かったサラをひなた荘に連れて来た。 最初は、なるの前で大人しくしていたサラだが、やがて本当の性格がバレてしまう。 部屋を飛び出したサラは、ひなた荘の住人たちに見つかって取り囲まれる。 キツネはサラを見て、瀬田と一緒にいた子供だと気づく。 再び逃げ出したサラは、ひなた荘にある「開かずの扉」の前で追いつめられる。 ◆そのとき、「開かずの扉」が開き、中から瀬田が現れ、なると再会する。 景太郎は、瀬田がなるの憧れていた家庭教師であったことを知る。 ◆景太郎は、なると瀬田をくっつけようと、発掘に出かけた瀬田の後を追う。 キツネたちも、その先回りをしようとする。 ◆「開かずの扉」の奥の洞窟は、数々の罠が仕掛けてあった。 景太郎は、なると逸れ、キツネたちと合流し、瀬田の元に辿り着く。 ◆瀬田が発掘の末に掘り当てたのは、メカタマゴの増殖工場だった。 一同は、メカタマゴに追われ、途中、同じく追われて来たなると合流したが、 天井から崩れた岩によって、穴の中に閉じ込められてしまう。 ◆景太郎は、何も言わずに死んだら後悔すると決意し、告白をする。 「成瀬川が瀬田さんのこと好きなんだそうです」と。 瀬田は、なるも、景太郎も、サラも、キツネも好きだとボケる。 ◆そのとき、天井が開いて、はるかが覗く。 そこは、喫茶日向の裏で、はるかがゴミ箱代わりに使っていた穴だった。
#16「海の家・浜茶屋ひなたのサル芝居 チュウかな」(2000年8月2日放送)
脚本:川崎ヒロユキ 絵コンテ・演出:佐藤修 作画監督:永田正美
◆景太郎が必要以上になるを避ける日々が続いていた。 ◆ひなた荘の住人たち、および灰谷、白井、健太朗は、はるかに連れられて浜茶屋ひなたにやって来た。 ここでの売り上げも、ひなた荘の維持費の足しになるので、みんなは海で働くことになる。 しかも客寄せ芝居をやるのが代々の習わしで、修繕費用が必要なこともあって、みんなで「西遊記」を演じることになる。 ◆孫悟空(なる)は、釈迦如来(しのぶ)よって、玄奘三蔵(景太郎)の弟子になる。 更に、猪八戒(スゥ)と沙悟浄(素子)も弟子に加わり、一向は天竺を目指す。 途中、村長の娘(キツネ)を助けるため、金角(灰谷)・銀角(白井)と戦うが、 その際、スゥの仕掛けによって、浜茶屋は破壊され、芝居は中断されてしまう。 ◆このままでは芝居は中止になってしまうという時、 遺跡の発掘調査のために来ていた瀬田が、サラを連れてやって来た。 瀬田は、自分も芝居に参加させることを条件に、発掘した古代の劇場を芝居の舞台として提供した。 ◆芝居は再開した。 ◆新玄奘三蔵(なる)は、牛魔王(瀬田)に誘拐された。 新孫悟空(景太郎)たちは助けに来る。 沙悟浄(素子)は、牛魔王(瀬田)に勝負を挑むが、太刀筋を神鳴流と見破られ、敗北する。 新孫悟空(景太郎)も戦いを挑むが、そのどさくさに、新玄奘三蔵(なる)のブラが取れてしまい、 怒った彼女の鉄拳で、舞台のすべての人間が倒され、芝居は終わる。 ◆芝居の最中、スゥのメカが遺跡に開けた穴から温泉が噴き出し、浜茶屋ひなたの海上露天風呂として利用される。 ◆景太郎となるは、芝居のおかげで、以前の雰囲気に戻った。
#17「海…なるにドキッ!妖怪にクラッ 妖しいな」(2000年8月9日放送)
脚本:高山カツヒコ 絵コンテ・演出:須藤隆 作画監督:植田実
◆京都の神鳴流本山から、手紙を携えた鳥が放たれた。 ◆「浜茶屋ひなた」で働いている ひなた荘の住人たち。 素子は、店に来る瀬田に毎日のように手合わせを願い出て、店内で激しい勝負を繰り広げるのだった。 ◆夕方、宿に戻った素子は、昼間の様子を見ていた取り巻きの一人の菊子から、 景太郎や瀬田と接するようになってから堕落し、剣の腕まで落ちたと指摘される。 素子は、それを否定する。 ◆素子が、浜辺で一人素振りをしていると、本山からの伝令の鳥が飛来して来た。 素子が滞在している浜の沖の孤島に、悪しき怨霊が巣食っているので、 本山からの退魔師が到着するまで、島を見張り守れという命令だった。 しかし素子は、自分の強さを証明するため、一人で怨霊退治に出かける。 ◆一方、景太郎はなるとの距離を近づけるため、 灰谷と白井の薦めにより、みんなで心霊スポットに出かけることにする。 ◆島に着いた素子は、浜の怪しい難破船を調べようとするが、なんと中では、ひなた荘の住人たちが宴会をしていた。 警告をする素子だったが、住人たちは心霊スポット探検のお遊び気分だった。 ◆そんなとき、本物の怨霊が現れる。 素子は剣を振るい、退治しようとするが逃げられる。 ◆怨霊騒ぎの原因は、景太郎・灰谷・白井のいたずらと疑われ、彼らはなるに懲らしめられる。 ◆宿に戻った景太郎は、落胆して風呂に入ろうとするが、中でなるが待っていた。 なるは景太郎を誘惑しつつ、湯船の中に沈めようとする。 そこにやって来た素子は、なるが怨霊に取り憑かれていることを見抜く。 攻撃を仕掛けようとするが、なるの体を傷つけてしまうことに躊躇している間に逃げられてしまう。 ◆素子は、なるを助けるためには「斬魔剣 弐の太刀」という技が必要なことを説き、 景太郎の協力を得て、身に付けるための特訓を始める。 だが、なかなかうまくいかない。 ◆見ていた菊子は、景太郎の身を案じて、本気でやっていないためだと指摘する。 だが、瀬田は、好きな人のために戦うとき、本当の力が出るものだとアドバイスをする。 ◆そんなとき、なるが灰谷を襲い、更に景太郎の前にも現れる。 しかし、景太郎が彼女の胸を触った瞬間、なるは正気に戻る。 ◆だが、怨霊は、今度は菊子に取り憑く。 景太郎を盾にする菊子に対し、素子は意を決して「斬魔剣 弐の太刀」を放ち、怨霊を祓うことに成功する。 ◆しのぶに、どうしていきなり技が完成したのか尋ねられた素子は、 大切なみんなのことを守ろうとして、少しだけ強くなれたからだと答える。 ◆なるは取り憑かれていたときのことを全く覚えていなかったが、なんとなく景太郎に礼を言う。 だが、灰谷たちのせいで、景太郎はなるを押し倒す形になり、怒らせてしまう。
#18「それぞれの浴衣のきみと夏祭り ほな」(2000年8月16日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ・演出:杉谷光一 作画監督:本橋秀之
◆「浜茶屋ひなた」のアルバイトも終わり、ひなた荘のみんなは、その夜の夏祭りに出かけることになった。 ◆なるは、まだ景太郎のことを怒っていた。 誤解を解こうと、なるの部屋に窓から近づくと、なるはキツネと話しているところだった。 景太郎と付き合うことを勧めるキツネに、なるは「景太郎に気があるんじゃ?」と切り返す。 キツネは、その言葉に乗って、なるの目の前で景太郎に嘘の告白をしてからかう。 ◆はるかの部屋では、瀬田がまた発掘に出かけるため、サラをひなた荘に預ける相談をしていた。 嫌がるサラは、部屋を飛び出していく。 ◆サラは、すごいイタズラをして、わざと追い出されるつもりで、浜茶屋にやって来るが、 スゥの盗み食いの濡れ衣を着せられて、素子にお仕置きをされる。 ◆サラは、まずスゥを困らせてやろうと、沖の無人島に連れ出し、置き去りにしようとするが、 帰るボートがなくなってしまい、一緒に残ることになってしまう。 ◆キツネは、健太朗からスゥたちのことを聞き、水上バイクで島に助け来るが、 スゥの仕掛けた機雷のせいで帰れなくなってしまう。 ◆景太郎となるは、夏祭りを回りながら喧嘩ばかりする。 一緒に回っていた瀬田としのぶは、二人を仲直りをさせようと気を利かす。 二人は、花火を見ながら、なんとなく仲直りする。 ◆一方、島では、サラがキツネに反発していた。 サラは、キツネが本気で瀬田のことを好きであることを見抜いていたのだった。 しかし、キツネはサラのアメリカでの境遇を知って同情し、母親代わりになることを申し出る。 ◆夜が更けて、潮が引くと、無人島は陸続きになった。 瀬田が迎えに来た。 キツネは、今度の発掘に付いて行きたいと告げるが、瀬田は5日で戻って来ることを説明した。 キツネは顔を赤らめて瀬田に言う。 「そんならサラと、ひなた荘で待ってるわ、いつまでも。あっこなら待てる気がすんねん」。
#19「玉の輿?海のむこうの皇太子 暖かな」(2000年8月23日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ・演出:井硲清高 作画監督:中田正彦
◆夏休みも終わりに近づき、ひなた荘の住人たちはそれぞれ忙しい。 そんなとき昼間にも関わらず、突然、カオラが大人に変身して暴れ出した。 ◆元に戻そうとするが、景太郎は見当たらない。 でも、姉のアマラを街で見かけたことを はるかが思い出し、なるはアマラを呼びに行く。 ◆そこには、何故かアマラと一緒にいる むつみの姿があった。 東大受験のため上京していたのだった。 ◆なるが二人を連れて戻って来ると、ひなた荘は静かになっていた。 キツネたちによると、今度は景太郎が変なのだという。 たくさんの亀を見て錯乱していた素子を落ち着かせ、床で滑ったしのぶを助け、キツネのお色気攻撃にも動じず、 すっかりカッコよくなってしまったのだ。 これを聞いたなるも色気で迫るが、全く相手にもされない。 すると、むつみが「この人誰ですか?」と尋ねた。 彼は、景太郎にそっくりだったが、 アマラたちの従兄弟で、皇太子のランバ・ルゥだった。 カオラが「兄さま」と呼んでいる男性だった。 ◆ランバが王位を継承するためには、結婚する必要があった。 もうすぐ徴兵制による3年の兵役に就くため、妻としてカオラを望み、来日してきたというのだ。 景太郎は「スゥちゃんが大人になるまで待ってあげるべきだ」と反対するが、 ランバは「平和な日本と違い私達の国では、大人とはいつかなるものではなく、自分の意志でなるものなのです」と答える。 ◆カオラは勝負に勝ったら結婚するという条件を出し、戦いを挑んできた。 だが、カオラは、あっさり敗れ、逃げ出す。 ◆キツネは、ひなた荘の女の子たち全員で偽の結婚式を挙げ、カオラをその気にさせる作戦を立てる。 しかしカオラは、景太郎と結婚するため、彼をさらっていくという行動に出る。 実は、これでランバが呆れて帰国すればいいと考えたのだった。 だが、さらったのは景太郎と入れ替わっていたランバだった。 ◆カオラが結婚を拒否する理由は、 小さい頃から兄と思っていた人を結婚相手とは思えないから、 そして、姉のアマラがランバのことを慕っていることを知っていたからであった。 カオラの本当の気持ちを知ったランバは、アマラに謝る。 ◆カオラは、結婚を取り消すためにアマラ、ランバとともに一時的に国に帰った。 だが、数日後、すぐに戻って来た。 ランバと思って連れて帰ったのは、景太郎だったからだ。 ランバは、日本が気に入り、平和ボケを楽しんでいた。
#20「眠りの少女とセピア色の約束 カラクリな」(2000年8月30日放送)
脚本:きむらひでふみ 絵コンテ・演出:村山靖 作画監督:柳沢まさひで・植田実・中島利洋
◆勉強していた景太郎となるとむつみは、スゥとサラに誘われて、 ひなた荘の中の秘密の抜け道を一緒に調べることになった。 ◆その途中、景太郎はある部屋で、「萌」という西洋人形を見つける。 突然、萌は「けーくん、お待ち申し上げておりました」と語りかけ抱きついてきた。 ◆萌は、自動的に動く西洋カラクリの人形だった。 しかし、萌の声は景太郎にしか聞こえなかった。 ひなた荘の住人たちは、人形を前に独り言を話す景太郎を遠巻きに眺めていた。 ◆はるかが ひなから引き継いだ日記により、萌は景太郎の曽祖父・景介の時代の人形だとわかる。 大事にされた人形は、百年目には九十九神により命を持つと素子が指摘する。 みんなは、景太郎が妖怪に取り憑かれてしまったと思った。 ◆景太郎と萌の元に、むつみがやって来た。むつみにも、萌の声が聞こえるようだった。 ◆景太郎は萌が歩けないことに気が付いた。 「直してあげようか?」と尋ねると、「以前にも、そう約束してくれました」と萌は答えた。 ◆みんなは、人形を直せば、景太郎が正気になると思い、萌を歩けるようにするため修理をし出す。 だが、萌が歩けるようになっても、景太郎は変わらないので落胆する。 ◆なるには相変わらず萌の声が聞こえなかった。 だが、萌が景太郎の約束の女の子?と疑った瞬間、萌の声が届く。 なるは、萌によって過去の世界に連れて行かれる。 景介が足を直す約束をしている瞬間。 子供の頃の景太郎が足を直す約束をしている瞬間。 萌は景太郎と結婚する約束をしていたが、「だけど、今のけーくんは、もう私がお嫁さんになってあげなくても大丈夫みたい」と語る。 その瞬間、なるは現実に戻される。 ◆萌は、景太郎に歩み寄り、語りかける。 「けーくん、私ね…今度は…」 言葉は途切れ、萌はその場に崩れ落ちる。 萌は元にあった部屋へと戻される。
#21「嫉妬爆発!?ボート上のお熱い二人 わなわな」(2000年9月6日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ:川崎逸朗 演出:うえだしげる 作画監督:河野利幸
◆東大模試で合格判定Bを取った景太郎は、勉強を教えてもらったお礼に、なるを食事に誘った。 そして、そんな二人の後を尾行する少女がいた。 ◆食事をして、一緒にプリクラを撮って、いい雰囲気になったところに、道に迷ったむつみが現れた。 ◆三人は、ボウリングをした後、むつみの下宿で勉強会を開く。 そんな中、むつみは、小さい時に好きだった人との思い出のために東大を目指していることを語る。 ◆次の日の朝、むつみは景太郎をデートに誘う。 後を追う なるとキツネと昨日の少女。 ◆デートのラスト、景太郎とむつみはボートに乗り、いい雰囲気になる。 そこにボートに乗ったなるが現れて、追いかけっこが始まり、覗き見していたキツネのボートに衝突して、4人は池に放り出される。 ◆帰り際、むつみはなるに「浦島君が思い出の人だったらいいなあって思っちゃった」と耳打ちする。 ◆女の子たちが露天風呂に入っているとき、景太郎となるの後を尾行していた少女が現れた。 それは、なるの義理の妹の成瀬川メイだった。
#22「妹メイのたくらみ、密室大作戦 そんな」(2000年9月13日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ・演出:佐藤修 作画監督:永田正美
◆メイは、なるの母親の再婚相手の連れ子だった。 彼女はなるに、東大受験をやめて、家に帰って来るように言った。 あまりに横暴な申し出に、なるは怒り出す。 ◆部屋でメイの持って来たアルバムを見ていたなるは、 幼い頃の自分がひなた荘と一緒に写っている写真を見つける。 ◆なるが帰らないのは景太郎のせいと疑ったメイは、景太郎とむつみをくっつけようと、 2人を1つの部屋に閉じ込めるが、なるに阻止されてしまう。 ◆その様子を見ていたキツネは協力を申し出て、 ひなた荘恒例の秋のイモ煮会で、景太郎とむつみを接近させようと色々と画策する。 ◆はるかは、むつみが、昔ひなた荘が旅館だった頃住んでいた遠い親戚の子にそっくりなことを思い出す。 ◆メイは、幼い頃のなると景太郎とむつみらしき女の子が一緒に写っている写真を見つけるが、なるはそのことを口止めする。 ◆なるの実家から電話があり、メイはカナダ留学を反対されたために、なるを連れ戻しに来たことがわかる。 なるはメイを責める。 ◆メイは物干台で一人泣いていた。声をかける景太郎。 メイは、なるが自分を嫌いだから家を出て、ひなた荘に来たと思っていた。 自分さえ日本からいなくなれば、なるは家に戻れて、みんな幸せになれると考えていたのだった。 景太郎は言う。「そんなことないよ。成瀬川はメイちゃんのこと、大好きだと思うよ。」 メイは景太郎の胸で泣き崩れる。 ◆リッド君を洗っていたなるは、そこに「乙姫むつみ」の名前を発見する。
#23「成瀬川なる、揺れる女心と景太郎 こなごな」(2000年9月20日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ:井硲清高 演出:須藤隆 作画監督:高見明男
◆約束の女の子の正体に気づいたなるは、一人悩んでいたが、 景太郎にむつみが約束の女の子だということを教えてあげようと決意するのだった。 ◆実家から電話がかかってきた景太郎は、模試の結果を見せに行く約束をした。 ◆一緒に模試の結果を受け取りに行く約束をしていたむつみが、ひなた荘にやって来た。 なるが遠慮したので、景太郎とむつみは、二人で予備校に出かける。 ◆模試の結果は、むつみがA判定で、景太郎がE判定だった。 景太郎は、むつみにも、なるにも、判定結果のことは言えなかった。 ◆なるは、むつみに真相を話そうとするが、 いつの間にか、なるの運命の人が景太郎という話に置き換わってしまい、話はうやむやになってしまう。 ◆そんなとき、ひな婆ちゃんが瀬田と一緒に帰国した。 婆ちゃんは、みんなから近況を聞いた後、ひなた荘の改修工事を始める。 そのため住人たちは、2日間、ひなた荘を出なければならなくなる。 ◆素子は合宿所に、しのぶは母親の元に、キツネとスゥは日向に、サラは瀬田の車に身を寄せる。 しかし、実家に帰りづらい景太郎となるは困り果てる。 そんな二人を見て、むつみが自分のところに来るように誘う。 ◆メイのことを気にする景太郎は、なるに実家に帰るように進言する。 自分を邪魔者扱いしていると勘違いしたなるは、怒って実家へと向かう。 ◆停車場で思い直したなるは、むつみのアパートに向かう。 しかし、そこで見たのは、(事故で)裸のむつみと抱き合う景太郎だった。 ◆「そうなるのが当たり前よ。二人は約束の二人なんだもの。」 その場を駆け出すなる。追う景太郎。 振り返ったなるは、涙を流しながら景太郎にキスをする。 むつみが、なるの持って来た写真を手に追いついた。 「この写真って、もしかして、けーくん?」 その言葉を聞いて、景太郎の脳裏に約束の女の子とむつみの姿がダブる。 「がんばってね」の一言を残して、なるは去って行く。 ◆キツネは、景太郎が二度とひなた荘に帰って来ないような予感を感じていた。 ◆しのぶは、路面電車の窓から、湯煙の中に必死でひなた荘を見つけようとしていた。 でも、最初から無かったもののように、ひなた荘はどこにも見つからなかった。
#24「祝!サクラサクのは東大?恋? みんな」(2000年9月27日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ:岩崎良明 演出:杉谷光一 作画監督:うのまこと
◆景太郎は、約束の女の子がむつみであったことに喜ぶが、なるのことも気になっていた。 ◆景太郎から電話で事情を聞いたしのぶは、心配になって、ひなた荘の面々の元を訪ね歩く。 景太郎が約束の女の子を見つけて、管理人でもなくなったら、ひなた荘に戻って来る理由がなくなるからだ。 みんなは、景太郎から受けた恩を思い出しながらも、対処の方法に戸惑っていた。 ◆実家に帰ったなるは、ひなた荘に戻りたくない素振りを見せる。 そんな彼女に、キツネとメイが詰め寄って、素直な気持ちを問いただす。 なるは意を決して、景太郎に会いに行く。 ◆景太郎の元に、瀬田とサラがやって来た。 サラの頼みで、いきなり瀬田は景太郎に殴りかかる。 サラは怒っていた。「なんで向かっていかないんだよ!だから、なるに捨てられるんだよ!」 言い訳をする景太郎に、「どっちだい? 約束があるから? それとも無駄だから追いかけないのかい? 結構違うよ、この二つ。」と瀬田は言う。 むつみに助けられて、その場を去ろうとする景太郎に、サラが「こら、逃げるな!」と叫ぶ。 その言葉にハッとする景太郎。 ◆ずっとここに居てもいい、別の大学を一緒に受けようと、優しい言葉をかけるむつみに、 景太郎は、自分が逃げていることに気がつく。 そうではない。夢に逃げ込まないで、現実に帰って来ているんだとむつみは否定するが、 それでは、夢が逃げ場所になってしまう。 景太郎は駆け出す。 ◆景太郎が行方不明の連絡を受けて、みんなは方々を探し回る。 なるは一人、昔遊んだ砂場へと向かう。 景太郎はそこにいた。 景太郎はなるに、E判定の結果を見せて謝る。 「一緒に合格するっていう約束がダメかもしれない。だから、小さいときの約束を言い訳にして逃げようとしていた。ごめん。」 景太郎は、東大もなるも諦めないこと、夢から逃げないことを誓う。 「1年くらいなら東大で待っててあげるから」となるは答える。 二人は、ひなた荘に向かって走り出す。 ◆景太郎は、もう1度管理人をやらせてもらうために、ひなの元に頼みに行く。 だが、ひなは再び旅立った後で、管理人室には景太郎の名前が記されていた。 ◆むつみは、自分が景太郎の約束の女の子でないことをなるに語る。 彼女は、小さい時に好きだった男の子が別の女の子と「一緒に東大入ろうね」と約束しているの目撃しただけだったのだ。 「じゃあ、景太郎の思い出の女の子って誰なんですか?」となるが問う。 「たくさんいますよ。私たちも、もう、浦島君の思い出の中にいますよね。」とむつみが答える。

浦島景太郎 来春東大合格・・・予定?

#25「素子のセンタク、恋か剣… 泣くな」(TV未放送 DVD・ビデオ9巻のみ収録)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ・演出:川崎逸朗 作画監督:石川明治
◆なるとメイは、京都へ墓参りに出かけた。 ◆気まずい見送りをしてしまった景太郎は、街を彷徨っていたところ、 健太朗の車とぶつかりそうになる。 それを救ったのが、素子の姉・鶴子であった。 ◆突然の姉の上京に驚く素子。 実は鶴子は、素子に道場を継がせるため、連れ戻しに来たのだった。 ◆継ぐのはまだ早いと考えていた素子は、景太郎を婚約者と偽って逃れようとする。 神鳴流では結婚すれば、跡を継がなくても済むからだった。 ◆二人は鶴子にいろいろと試されるが、何とか切り抜ける。 しかし、結局のところ嘘がバレてしまう。 ◆姉の制裁を受けた素子は、愛刀・止水を折られ、神鳴流から破門されてしまう。 ◆帰る家を失った素子は、剣を捨て、普通の女として生きることを決意する。 はるかからメイド服を借り、ひなた荘の掃除・炊事・洗濯に張り切るが、 その結果は、住人たちから不満の声があがるものだった。 ◆すっかり自信を失った素子は、景太郎に励まされる。 彼女は、姉を倒して、神鳴流継承者に戻ることを決意し、景太郎のくれた刀を持って京都に向かう。 ◆鶴子は、この3日の間に、どんな手を使ってでも倒せれば、神鳴流継承者として認めるが、 できないときは、道場永久追放の上、景太郎と祝言をあげてもらうという条件を出す。 ◆素子は承知して、景太郎とともに姉に挑むが、返り討ちにあってしまう。 そして、やられている最中に、墓参りに来ていたなるたちと再会する。 ◆事情を聞いたなるは、素子に優しい景太郎に嫉妬しながら、勝負の行方を見届けることにする。 ◆素子は、景太郎となるが接しているのを見て、姉が嫁いだときの気持ちを思い出す。 ◆期限の最終日、素子は姉との決戦を迎えるが、やはり鶴子には適わなかった。 そんなとき、なるが誤って、景太郎が持って来た刀を抜いて、豹変してしまう。 この刀こそ、かつて神鳴流を全滅に追い込み、京の都を火の海にした幻の妖刀「ひな」だった。 ◆「ひな」に操られたなるが暴れ出す。 鶴子は不覚を取り、なるに精気を吸い取られてしまう。 それを見て、意を決した素子は、斬魔剣弐の太刀を放ち、「ひな」を封じることに成功する。 鶴子は素子の実力を認める。 ◆素子は姉に大学に行きたい旨を告げる。 鶴子は、「ええよ、剣も女も気が済むまで向こうで磨いてき。成瀬川はんもなかなか強敵やけどな」と答える。
「クリスマススペシャル 〜サイレント・イヴ〜」(2000年12月25日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ:岩崎良明・木村真一郎 演出:高瀬節夫・成田歳法
総作画監督:うのまこと 作画監督:高見明男・山岡信一
◆「今年のイヴに告白すれば、どんな願いも叶う・・・」 ヒットソングの歌詞とともに、そんな噂が街を駆け巡っていた。 ◆12月21日。 景太郎となるとむつみは、24日の模試に向けて、ひなた荘で勉強していた。 景太郎は、さりげなくクリスマスの話題を振るが、なるは無関心である。 ◆街へ買い物に出たなるとキツネは、バイトをしている景太郎と出会う。 なるは「余裕だね・・・」と冷たく言い放って立ち去る。 ◆12月22日。 スゥとサラは、みんなが用意しているクリスマスプレゼントを調べるために、各人の部屋を漁っていたところ、 なるの部屋で、「好き」という文字が書かれた手紙が添えられているプレゼントを発見する。 これを聞いたみんなは、イヴの日に、なるが景太郎に告白するものと思い込む。 ◆景太郎は、なるのイヴの日の予定を尋ねようとするが、そっけない態度を取られる。 落ち込む景太郎を見て、しのぶがスゥたちから聞いた話を教える。 舞い上がる景太郎。 だが、はしゃぎ過ぎて、左足を捻挫してしまう。 ◆部屋で安静にしている景太郎の様子を見に来たなる。 景太郎は自分の方から先に告白しなければいけないと思い、なるに「好きだ」と告白する。 それを背中で聞いたなるは、黙ってそのまま立ち去って行く。 ◆12月23日。 朝、なるは黙って実家に戻った。 ◆景太郎は、バイト代を片手に、ブティクに向かう。 ◆12月24日。 模試の会場で、景太郎はなるに声をかけるが無視される。 ◆模試終了時間。ひなたガールズは、予備校の前で待ち伏せしていた。 景太郎となるの成り行きを見物しに来たのだ。 ところが、なるは、プレゼントを持って一人で東京へと向かった。 追跡するひなたガールズと景太郎。 ◆なるは、超高級ホテルに入って行った。 そこで、例のプレゼントを渡していた相手は、瀬田だった。 詰め寄るひなたガールズ。 だが、景太郎はそれを見て、持っていた箱をその場に落として、黙って立ち去る。 なるは慌てて追いかけるが、しのぶと一緒に遊びに行こうとする景太郎を見て、黙って見送る。 なるの手紙を読んだキツネは、真意を知って、スゥとサラと手分けして二人を追いかける。 ◆目的もなく電車に乗っていたなるに、素子が景太郎の落としていった箱を届けた。 箱には「成瀬川へ」と書かれていた。 「知らないわよ」と言う彼女に、「では、持ち主にお返しください」と素子は言って、 なるを強引に渋谷駅で降ろす。 なるは箱を開けてみた。 中身は、なるが以前から欲しがっていたコートだった。 ◆お台場で遊ぶ景太郎としのぶ。 そこにキツネが手紙を持って駆け付けた。 手紙を読み上げるしのぶ。そこにはこう書かれていた。 「瀬田さん、本当に今までありがとうございました。 私は今日、瀬田さんに大切な告白をします。 私は瀬田さんのことが高校時代からずっと好きでした。 でも、それは子供っぽい憧れだったんだと思います。 誰かに好かれたいと思うあまり、優しくされればそれでいいと思っていたんです。 いま、私は好かれるのではなく、自分が好きになることが大切なんだとわかりました。 そして、今度は・・・」 景太郎は、なるの元へと向かう。 ◆ひなた荘に連絡を入れた景太郎は、 はるかから、なるが表参道の歩道橋で待っていることを聞く。 待ち合わせ場所に向かっていたなるは、電車の網棚に景太郎のくれたコートを忘れてきたことに気がつき、探しに戻る。 時間になってもなるが来ないので、ひなた荘に再び連絡を入れた景太郎は、 待ち合わせ場所が、渋谷駅になったことを聞く。 ◆なるは、原宿駅で必死にコートを探していた。 そして、コートを忘れた電車をやっと見つけ、健太朗の車で追い、恵比寿駅で取り戻すことに成功する。 ◆歩いて表参道から渋谷に向かっていた景太郎は、疲れて街中で倒れてしまう。 目を覚ました景太郎は、ラブホテルのベッドで裸で寝ていた。 部屋には、むつみが居た。 彼女が景太郎を発見して、服を乾かすために、ホテルに連れ込んだのだった。 0時まで、あと1時間。景太郎はなるとの待ち合わせ場所に急ごうとする。 「むつみさん、すみません。確かに俺は子供の頃、むつみさんと約束をしました。でも、俺が東大を目指しているのは、いまは・・・」 むつみは告白する。「私は約束の女の子じゃありません。いまでも、けーくんのことは大好きですよ。だから幸せになってください。」 ◆素子は、電車の中で遭った痴漢に怪我をさせたため、恵比寿駅前の交番で事情聴取を受けていた。 解放され、街を一人寂しく彷徨っていたところ、取り巻きの3人組と出会う。 そして、渋谷で夜中までやるクリスマスパーティの誘いに応じる。 ◆ひなた荘に帰るお金がないため、街を彷徨っていたキツネとしのぶは、お台場近くの「あけみ橋」で赤松先生と出会い、 有明のビッグサイトで同人誌の売り子の手伝いをして、バイト代を得る。 ◆スゥとサラは、お金を持っていなかったので、銀座でタクシーを降ろされ、街を彷徨っていた。 だが、隅田川に架かる勝鬨橋で二人を乗せたくれたタクシーの運転手がいた。 名札には、「前原康治」と書かれていた。 ◆0時30分前。渋滞に阻まれたため、健太朗の車に乗っていた自転車で渋谷へ急ぐなる。 ◆0時5分前。渋谷駅前でなるを探し回る景太郎。 むつみと素子も、一緒に景太郎となるを探すが見つからない。 「もうすぐ、今日が終わる・・・」 「でも、今日はクリスマスですから、奇跡が起きるかも・・・」 その瞬間、渋谷の巨大モニターに・・・ ◆キツネとしのぶは、帰る途中の電車の窓から、モニターに映るものを見て驚く・・・ ◆しのぶは、突然、駅前を通りかかったタクシーを止める。 車内には、スゥとサラが乗っていた。そして、その車の運転手こそは、しのぶの父親だった。 ◆渋谷の巨大モニターには、なるが映っていた。 街頭インタビューを受けていたのだ。マイクを向けられたなるは語る。 「景太郎、最近、ちゃんと話さなくごめんね。 でも景太郎、ちょっとでも甘い顔すると、すぐ勉強さぼっちゃうじゃない。 だから、わざとツンケンしないと、また落ちちゃうと思ったの。 それなのに、あんな告白してきて、ホントびっくりしちゃったよ。 急に実家に帰ったのは、一人でずっと考えていたの。 景太郎の顔を見ながら考えることなんかできなかったから。 いろいろ思い出したよ。 最初に会ったとき、景太郎はそのままウソをついてれば良かったのに、ウソは良くないって、出て行こうとしたよね。 あんなバカな人を見たの初めてだった。 ずっとずっと部屋にこもって、頭こんなにして・・・ほら、見て、こんなに隈ができるぐらい悩んだんだから、責任取ってよね。 告白します・・・私は、景太郎と、ずっと一緒にいたい。一緒に東大行きたい。」 景太郎はインタビューを受けているなるの前にいた。 なるは、景太郎のくれたコートを着て尋ねた。「これじゃダメ?」 時は午前0時を刻んだ。いつの間にか、二人の元には、ひなたガールズが集まっていた。 キツネが言った。「ほな、帰ろうか」 ◆後日、ひなた荘の露天風呂に、ひなたガールズが入っていた。 「景太郎、B判定取ったんか」「たまたまよ」「なるは嬉しくないんか?」「少しは褒めてやっても」 「うっさいわね。別に私はあいつと東大行くって言っただけで、ただの友達なんだから」 顔を赤らめて言うなるを ひなたガールズはニヤニヤと眺めていた。
「春スペシャル 〜キミ サクラチルナカレ!!〜」(2001年4月2日放送)
脚本:葉月九ロウ 絵コンテ:岩崎良明 演出:高瀬節夫・成田歳法 作画監督:高見明男・山岡信一
◆新年度が近づいた春、しのぶは、同じ学校の男子に告白されていた。 返事をできないでいる彼女に、親友の亜紀子や素子の取り巻きたちがいろいろと助言するのであった。 ◆夜、明日の東大二次試験を控えた景太郎となるは、 思い出の女の子の正体について語り合い、いいムードになってキス未遂を犯すが、 相談に来たしのぶに目撃されて、ひなた荘は大騒ぎになる。 ◆東大二次試験当の朝、景太郎となるは寝不足気味であった。 ◆難関の英語の問題用紙を見た景太郎は楽勝を感じ、妄想モードから眠りに落ちてしまう。 そして、目が覚めたときには、試験終了5分前であった。 ◆試験が終了して、景太郎の元にやって来たなるとむつみは、 景太郎の席に置かれた「探さないで下さい。」というメモを発見する。 ◆呆然と街を彷徨っていた景太郎は、灰谷と白井に出会い、 彼らが教えた「肉体労働・海外勤務・経験不問・期間未定」の怪しいバイトに参加することにする。 ◆バイトを乗せて出航した船の甲板で、景太郎は瀬田と出会う。 バイトの内容は、古代カメ文明の発掘調査で、船は太平洋上のパララケルス島に向かっていたのだった。 ◆東大の受験票を捨てようとした景太郎は、誤って船から海に落ち、一足先にパララケルス島に流れ着く。 浜辺で倒れていた景太郎を救ったのは、島の少女・ニャモだった。 ◆ひなた荘では、ひなたガールズが景太郎の行方を探していた。 そんなとき、瀬田から連絡が入り、景太郎と一緒にパララケルス島にいることがわかる。 それを聞いたなるは、東大の合格発表を放って、健太朗のメカで景太郎の元に飛ぶ。 ◆東大合格発表会場にやって来たひなたガールズは、むつみとなるの合格を確認する。 そして、景太郎の・・・ ◆迎えに行ったなるも行方不明という情報が入り、 しのぶは、スゥ・サラ・メイと一緒に、メカタマ3で景太郎の元に飛ぶ。 そして、素子・キツネ・むつみも、赤松先生のクルーザーでパララケルス島を目指す。 ◆パララケルス島にやって来たなるは、ニャモと一緒に逃げ回っている景太郎を見つける。 瀬田の説明では、ニャモは瀬田の考古学の師匠の孫娘で、行方不明になった祖父を探すためにジャングルで暮らしていた。 景太郎は、そんな彼女の祖父探しを手伝っていたのだった。 ◆なるに追いかけられた景太郎とニャモは、砂漠に遭難し、ニャモが探していた幻のジャングルに辿り着く。 ◆ニャモは大人になったら、祖父と一緒に、幻のカメ文明パラランティスを見つけるという約束をしていたのだった。 それを聞いたなるは、一緒に手伝うことを申し出る。 ◆幻のジャングルに不時着した しのぶたちは、カメの大群に襲われるが、ニャモに助けられる。 ◆素子たちは、砂漠に墜落していた健太朗を助けた後、しのぶたちに合流する。 ◆景太郎・なる・ニャモは、パラランティスの神殿とニャモの祖父の小舟を発見する。 だが、祖父はそこにはいなかった。 ◆突然、神殿のカメの石像が暴れ出す。 追いついた素子たちが加勢に入るが、石像は止まらない。 そのとき、ニャモが歌を歌った。 すると、石像からたくさんのカメが現れ、空に飛んで消えて行くのだった。 ◆みんなはニャモの事情を聞いて、一緒に手伝うことを申し出る。 ところがニャモは、一人、海へ小舟を漕ぎ出していた。 彼女は景太郎たちに、来るなという仕草をした。 「どうして行っちゃいけないの?」と問うなるに、 「それはニャモちゃんの夢だから・・・ここから先はニャモちゃんだけのものなんです」としのぶが答える。 「どんなに素晴らしい夢でも、それは俺たちのものじゃない。瀬田さんの夢もニャモちゃんの約束も、俺たちのものにしちゃいけないんだ。 俺たちには俺たちの約束がある。そして俺たちだけの夢をいつか見つけられればいいんだ。できないことなんてないさ」と景太郎が言う。 そんな景太郎となるに、東大合格の報が告げられる。 喜ぶ景太郎となる! だが、明日までに入学手続きをしないと合格は無効になることを知り、全員、砂漠へ走り出す。 ◆しのぶは告白の相手に返事をした。 「ごめんなさい、私、好きな人がいるんです。 ううん、その人は好きな人がいるの。 でも、結ばれないからって、嫌いになんかなれない。もう少し好きでいたいの」 ◆砂漠を走る面々。 走りながら、しのぶがなるに聞く。 「なる先輩は、本当は浦島先輩のこと、どう思ってるんですか?」 一瞬、躊躇したなるは、しのぶの真剣な目を見て答える。 「私・・・私は・・・あいつのことなんか・・・だぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い、好き!」

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