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G国の大使がマリネラ王宮をたずねてきて, 「五百万ドル返していただきたい」と言った. G国がマリネラに大使館を建てたとき, パタリロは一年たったら返すという約束で五百万ドルの保証金を預かったのだが, それを返してもらいに来たのだ.
ところがパタリロはその金をダイヤの海底鉱山を掘るのに使ってしまっていた. しかもダイヤはいくら掘っても出なかった.
パタリロが困っているところに, 海外での情報収集を任務としている影タマ3号が帰ってきた. 彼の話によると, ある国が核廃棄物の処理で困っていて, 引き受けてくれたら五百万ドル出すという.
パタリロはその核廃棄物を海底鉱山に埋めることによって処理した.
五百万ドルが届くのをパタリロが待っているところにG国の大使が再び訪れた.
実は核廃棄物の処理を依頼したのもこの男だった. 影タマ3号によれば, 処理で困っているというので, 金さえ出せば何でもやってくれる人物に心当たりがあるといって引き受け, パタリロに話を持ってきたのであった. 彼はパタリロから受けとった五百万ドルを核廃棄物処理の費用に当てるつもりでいたのだ.
「待てい!すると何か ぼくが大使に五百万ドル払ってそれを大使がお前に渡してさらに おまえがそれをぼくに渡して… どうどうめぐりじゃないか!」「ああこれがほんとの金は天下の回りもの」「金は天下の回りものどころじゃない これじゃ金は天下の大回転だー!」 |