「近所の気さくな兄ちゃん」といった感じの噺家だ。 出丸さんを聴くなら枕がたっぷり聴ける自分の会に行きたい。 私が同世代のせいもあるが、 思わずうなずいてしまうような話ばかりである。 落語のほうでもやはり元気な職人や脳天気な若者がいい。 また出丸さんは、 落語のサイトが数えるほどしかなかった頃に自力でサイトを立ち上げた。 驚くべきことに今でも毎日更新を続けている。 デザインのセンスもなかなかのもので、 これで食っていかれるのではと思えるほどだ。 噺家個人がそこまでやることについては賛否両論があろうが、 彼の場合インターネットをやることで客を増やしたことは間違いない。 先日は国立文楽劇場で独演会を成功させた。 将来は師匠のざこばさんのように、 大きなホールでどんどん独演会を開けるような噺家になることを期待しているが、 今のような庶民的な味はずっと失わないでいてほしい。 (2002-06-18)
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