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柳家 花緑

単に上手い噺家や、 みんなの記憶に残る噺家になることは、 花緑さんにとってそれほど困難ではないだろう。 しかしこの人には平成、 いや21世紀を代表する噺家になるという使命がある(と少なくとも私は思っている)。

落語史に残るような名人になるには、 落語の稽古をがんばるのは当然だが、 それだけではたぶんダメだ。 山に登るときにクネクネした道を歩くように、 一見落語に関係ないことでもチャンスがあればどんどんやってみるべきだ。 今の花緑さんは、 とにかく一所懸命になって観客を楽しませようとしているし、 古典落語は骨の髄まで染み込んでいるはずだから、 心配はいらないだろう。

三十年後に若い落語ファンを、 「小さんがまだ花緑っていってた頃はな、 高座でピアノ弾いたりブレイクダンス踊ったりしてたんだぜ」 と言って驚かさせてほしいものだ。 (2002-02-03)

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