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笑福亭 生喬

この風貌である。 ガラの悪いおっさんを演じられると、 以前は本当に怖く、客をひかせることもあった。 最近は怖さの中にもコミカルさがあり、安心して見られる。 その一方で、子供を演じるときはなんともいえない愛嬌がある。 また、芝居噺にも積極的に取り組んでいて、 芸のスケールはますます大きくなっているようだ。

ところがこの人は、 落語で楽しませるだけでは気がすまないらしい。 自身の会「生喬○(まる)かじりの会」では、 アンケートの質問に答えて落語の舞台裏を垣間見せてくれるし、 会場でくれる「○かじり通信」は、 小さな字が一見無造作に詰め込んであるようだが、 大学で美術を学んだだけあって、センスのよさを感じさせる。

新宿末広亭に行くとよくわかるが、 寄席の高座はもともと客間を模して作られた物だ。 落語とは本来、主人である噺家が客をもてなす、 という気持ちで演じられるべきものなのだ。 生喬さんはそういうことがよくわかっている人だと思う。 (2001-09-22)


寄席芸人似顔絵集