8月7日 休日?

■立ち止まる一日
 前日、「今日は漕ぐ自転車はお休み、観る自転車の日にする」と書いたのですが、昨日はW杯観戦で一日中立ちっぱなしで、なんだか漕いでる以上に疲れてしまったのでさらに疲労が溜まりまくり、本日もお休みの日にすることにします。もう当初からの予定はここに来てぼろぼろの様相を呈しています。まぁ、いいや、日程はまだ3週間もあるんだしさ、だいたい、プーなんだし。「・・・しなくちゃいけない」ってのはやめましょうよ、と自分に言い聞かせるというか、都合のいいいいわけを編み出して、本日もお休みです。
YHの部屋の様子。港のそばの高台に位置していて窓越しに港が見えます。夜景はなかなかぐーでございましたよ。


■港町ハンブルグ
 足がつかれまくっているのであんまり動きたくありません。ハンブルグにもそれなりに見所はあるのかも知れませんが(とかいいつつ「歩き方」にすら「特に見るべきものはないが」とか書かれちゃってるハンブルグ(^^;))、全部無視。つーかよ、観光はよ、金かかるじゃんよ。金がねーんだよ、金がよ。そんなわけで、YHの近所をふーらふーらと散歩する事にします。
 YHのそばが港なのでそのあたりを散歩。なにをするでもなくふーらふーら。
 不思議なものですが、渡欧して以来、あまり日本のことを思い返したりすることがありません。本人的にはまぁプーになったといえばアレですがとりあえず節目だし、つい1週間前までいた環境にも内心忸怩たる思いがてんこ盛りなはずなのですが、そういうことを思い出したり思い返したりすることがほとんどありません。まだ余裕が無いせいかもしれません。


YHのある丘からハンブルグの港の眺め。鐘の音が響きわたる港です。


■苦労と開き直り
   ここまで、500km近くを走っているのですが、走っている時そのものはほぼ日本にいる時と変わらないと言えると思います。ペダルを漕げば前に進むんです、そこは日本にいるときと同じ、あたりまえですね。むしろ、自転車道がある分、日本でのツーリングよりお気楽かもしれません。
 それではどこで余裕が無くなっているかというと、いつも一日の終盤、目的地の街に入ってから宿を取るまでです。これがここまですんなり行ったためしが全くないので、この時点ではこれが憂鬱で憂鬱で仕方がありません。「歩き方」なんかだと「宿探しも旅の楽しみの一つ」などと書いてあるわけですが、もうそれどころではありません。あ、「歩き方」が悪いってんでなくって、単に旅行初心者が勝手にはまっているだけ・・・とも言えるかもしれません。
 正直な話、この時点では「これからまだあと3週間も旅が残っている」ことに相当ビビリを感じていました。まだ1週間でこれだけ苦労ばりばりなのです。先が思いやられるとはまさにこのことかといった感じで、文字通り先が思いやられます。


本日のお昼ご飯。ペンネです。例によってポーションは多め。
 そんな感じで気分が落ち込み、明日はどうなっちゃうんだろうという不安に押しつぶされそうになっても、夕方になって一杯引っかけてしまえばなんとなく忘れてしまいます。単純なものです。そして、日が昇り走り始めてしまえば、良くも悪くもいっぱいいっぱいで今までのイヤなことなど忘れてしまうのです。 走り出しちゃえばイヤなことは忘れる、明日への不安は飲んじまえば消える    

 不安とともにそんなことを感じ始めていたのもこの頃です。これは今回の旅を通じて割と真理でした。
 そんなわけで、本日は特に何をするでもなく、港をふらふらしながら一杯(一杯か?)ひっかける・・・という実に無職らしい一日・・・ってそれじゃ単なるダメな人じゃん!?
 この先どうなるでありましょうか?

ふらふらしていた港町。観光船がこれでもかと目の前を出ていくのですが貧乏なわたくしはただ指をくわえて見送るだけです




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