インナーサイレンサー付きVSR
VSR10プロスナイパーのインナーバレルは430mmですが、このままだとバレルが長すぎて0.25g以上の弾でエア不足気味でした。
そのためバレルをカットし、G-specと同じ300mm程度まで短くしました。
カットしたインナーバレルとアウターバレル。
このままだとインナーバレルの選択が固定できないため、固定パーツを作成します。
固定パーツは、内径8.5mmのパイプにビニールテープをたくさん巻き付け、アウターバレルに密着するようにしました。
また、サイレンサーの効果を発揮させるため、穴をあけ、スポンジを用意しました。
このパーツづくりは、自作サイレンサー製作のほうで詳しく書いています。
スポンジを巻き付けて固定します。このままアウターバレルの中に押し込みます。
これで外見が変わらずサイレンサー効果を持たせられます。
吸音材をとり、インナーバレルと合わせるとこんな感じになります。
実射性能について
0.2gでの初速は低くなります。
その代わり0.25gで適正ホップをかけた時の初速低下は少なくなります。
この辺の弾速変化に関しては使用弾重量に合わせたセッティングを参照してください。
バレルカットについて
バレルカットにはパイプカッターは使わず、ホビー用のノコギリを使用しています。
パイプカッターに使った場合、断面がやや内側に入り込む傾向があるため、その処理に苦労してしまいます。
ノコギリでカットした後、ヤスリで成形。その後に閉じたハサミ(先のとがっているタイプがやりやすい)を入れて回転させてバリを取ります。
内径8.5mmのパイプがない場合
この場合、8.5mmのドリルを用意し、内径8mmのパイプを使います。
パイプ内径をドリルを使って8.5mmに削ります。
もっとお手軽な方法としては、内径9mmのパイプを使用し、インナーバレルにテープを何周かさせることでパイプ内径に合うようにします。
ダブルボアインナーバレルサイレンサー
ここから先は、さらに一歩進んだというか難易度の高い方法です。
基本的にはインナーバレルを切らず、インナーバレルの前方の一部(長くても10cm程度)をサイレンサーとして使用します。
この方法を取る理由
サイレンサーはインナーパイプの内径が小さければ小さいほど効果が増します(出口径を絞るだけでもかなりの効果はありますが)
といっても、インナーバレル内径はBB弾が接触するほど小さくはできません。
すでに書いたパイプを使った例だと、インナーパイプ内径は8mm程度。
これだと6mmのBB弾が通過するのに上下左右1mmずつの余裕があります。
これ以上小さくすることもできますが、インナーパイプに弾が接触し、弾道が大きく乱れるリスクが高まります。
今回設説明するダブルボアインナーバレルサイレンサーの場合、インナーバレルの一部をサイレンサーとして使用する物のため内径をかなり小さくできます。
内径6.5mmの場合、パイプとBB弾の間は上下左右それぞれ0.25mmしか余裕がありません。
市販品のサイレンサーではありえないほどシビアな内径にできるため、サイレンサー部分が短いわりには効果は高くなります。
もし失敗するとインナーバレルが使えなくなり、失敗した部分を切断しなければなりません。
この場合、すでに説明している内径8mm程度のパイプを使った方法に移行すれば問題ありません。
作り方と構造
バレル先端の太さを2段階にする
インナーバレル前方から6.5mmのドリルを入れ、削っていきます。
真鍮バレルだとかなり削りづらいです。
バレルを抑える手はトイレ掃除などに使うゴム手袋をつけるか、ゴムシートなどをバレルに巻き付けて、しっかりと抑えられるようにします。
望みのところまで2段階バレルにします。
深く掘るのはかなり大変です。ドリル回転速度は速めで、回転が止められてしまわないように注意しながら少しずつ削っていきます。
この内径を広げた部分がサイレンサーのインナーパイプになります。
内径の広がった部分に横から穴をあける
内径が広がった所に、側面からドリルで大量の穴をあけます。
3mm程度が使いやすいと思います。
あまりに穴をあけすぎると強度が弱くなります、曲がってしまったりしたら失敗です。
この後、またバレル前方から6.5mmドリルを入れてバリを取ります。
吸音材を巻き付けて組み込む
この後、吸音材を巻き付けてアウターバレルの中にいれます。
組み込むときに、後方に音が漏れないようにするのであれば、ビニールテープを何重にも巻き付けて音が後方に出ないようにします。
もし失敗した場合
曲がるなどして失敗した場合、失敗したバレル部分を捨ててパイプサイレンサーに移行します。
また、内径6.5mmでは弾が接触してしまう場合は、7mmで掘りなおします。
追加説明
この方法は、エア容量が不足し、バレルを切りたい銃でも、バレル抑えの関係などでバレルカットができない場合に使っていた方法です。
実際に試してみたところ、特に命中精度の低下は無かったので、バレルの強度が不足し曲がる事がなければ大丈夫だと思います。
また、この方法はVSRに限らず様々な銃で使えます。
ただしバレル外形の細目の銃(8mmのAPS2など)では、バレルが薄くなりすぎるので難しいと思います。
マルイよりもバレルの太い外形10mmなどの銃で、なおかつインナーバレルが削りやすいアルミ製の銃だとやりやすくなります。