作者別一覧
・ 横溝正史（3）
・ 吉岡平（9）



SEISHI YOKOMIZO
横溝正史



「怪獣男爵」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版角川 値段￥470 初版1995-12-01
 総合−
 ストーリィ−
 技術−
　原書は1948年出版。今回扱うのは「角川スニーカー文庫版」で、これは1978年12月に発刊された角川文庫版の再録による新装版。解説は新井素子。どうでもいいが角川書店、発刊日を昭和・平成で表記するのはよせ。
　横溝正史は一般に「獄門島」「八墓村」などで知られる推理小説家だが、そのかたわら子供向けの小説も書いていて、本書「怪獣男爵」もタイトルから想像できるようにその代表例の１つ。
　横溝が一体何歳くらいの子供を読者として想定していたかは知らないが、これを純粋に楽しむためにはかなりの無邪気さが必要。私見だが対象年齢は小中学生だと思う。
　大まかな内容は、瀬戸内海の真ん中にある男爵島と呼ばれる小島――そこにある西洋風の古城に、獣のような姿をした怪物が出没するとの噂があった。そのバケモノは、３年前に処刑されたはずの古柳男爵なのか。その謎に名探偵小山田伸吾たちが挑むというもの。
　純粋に楽しみたいなら、学校で「数学」ではなく「算数」を教わっている年頃のうちに読むことをお勧めする。
2003/11/18



「真珠島・獣人魔島」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版角川 値段￥600 初版1995-12-01
 総合未読
 ストーリィ未読
 技術未読
　やはり子供向けに書かれた作品。解説は菅浩江。
　本書は1981年09月に刊行された角川文庫版を再録・新装した角川スニーカー文庫版。
2003/11/18



「夜光怪人」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版角川 値段￥520 初版1995-12-01
 総合未読
 ストーリィ未読
 技術未読
　やはり子供向けに書かれた作品。金田一耕介シリーズの一作で、表題作と「謎の五〇銭銀貨」「花びらの秘密」の計３篇からなる短編集になっている。解説は深沢美潮。
　本書は1978年12月に刊行された角川文庫版を再録・新装した角川スニーカー文庫版。
2003/11/18



HITOSHI YOSHIOKA
吉岡平



宇宙一の無責任男シリーズ１ 「無責任艦長タイラー」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版富士見 値段￥470 初版1989-01-25
 総合☆
 ストーリィ☆
 技術−
　富士見ファンタジア文庫から1989年に開始されたＳＦ長編「宇宙一の無責任男シリーズ」の第一巻。昭和生まれであることからも分かるように、ライトノヴェル（少年向け小説）としては古典に分類されつつある作品と言って良いだろう。著者の代表作として挙げられることの多いタイトルで、キャッチコピィをそのまま信じるならジャンルは「ユーモア・スペース・オペラ」。
　本編は258頁、巻末には「この小説ができるまで」と謳った著者のあとがきが収録されている。第三者による作品解説の類はない。巻頭に４頁のカラー口絵、本編中にはモノクロの挿絵が複数点用意されている。この体裁はシリーズ通して共通しており、またイラストレーターも全巻（外伝を除く）通して都築和彦が担当している模様。

　上記したあとがきでも語られているが、本作は「無責任男を好演して話題を呼んだ故・植木等が、その役柄のまま宇宙軍の艦長になったら？」というコンセプトのまま著されたものである。
　植木等が演じた無責任男（役名：平均 / たいらひとし）とは、いわゆるＣ調（能天気、お気楽な性格）で社会を渡り歩いていくお調子者のこと。
　物事を真剣にとらず、すべてを遊びの延長のようにとらえて無責任に振舞いながら、それでも類まれな強運に恵まれてのらりくらりと窮地を切り抜け、やがては成功を掴む……というのが大体のキャラクター像である。
　本書の主人公、タイラー艦長はまさしくそうしたＣ調を体現した、究極の無責任男といえるだろう。そんな彼が、周囲を取り囲む硬派な軍人と漫才のようなやり取りを繰り広げながら、もちまえの悪運で武勲を重ねていくというのが本書の大まかな内容である。
　まとめれば、交戦中であるラアルゴン帝国との戦闘を軸に、タイラー艦長の活躍を痛快に描いたユーモアＳＦ――ということになるだろう。

　一般論として、主人公タイラーは人々の強い共感を得ることができるキャラクターではない。読者は彼に感情移入するのではなく、あくまで第三者的な視線に徹し、タイラーの破天荒な言動をコメディとして眺める、というのが本章の最適な楽しみ方なのではないだろうか。
　なにせよ昭和の時代に書かれた古い作品であるため、ＳＦを謳いつつ登場する小道具（音楽用カセットテープなど）や一部設定（パワーソースが石油）にどうしても古くささが漂ってしまう。
　科学考証もいい加減で、はっきり言ってＳＦを冠するにはあらゆる面でぬる過ぎる面があることも否めない。
　これらに違和感や抵抗感を抱いてしまうこともあるだろうが、そうした細かいことを気にせず気軽に読める、ある意味で大変にライトノヴェルらしい作風には仕上がっている。
　映画界の偉大な主人公をモチーフにしてはいるものの、小説界ではそれなりに珍しい種類の主人公がジャスティ・ウエキ・タイラー艦長である。ある種の読者には、非常に斬新な作品であるかのように感じられるのではないだろうか。
　ライトノヴェル界において相応の歴史的価値を認められた一作である。古典のひとつとして一読してみるのも一興だろう。
2007/03/31



宇宙一の無責任男シリーズ２ 「明治一代無責任男」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版富士見 値段￥470 初版1989-04-10
 総合−
 ストーリィ−
 技術−
　前作「無責任艦長タイラー」で幕を開けた宇宙一の無責任男シリーズの第２長編。
　本編250頁。巻末には４頁からなる著者あとがきと、第３作「ワングの逆襲」についての次回予告が収録されている。
　内容は、タイラー提督率いる旧 <阿蘇> のメンバーが、明治時代の日本にタイムスリップして珍騒動をくりひろげるという――著者も認めているが――番外編としての色が強いもの。大まかなストーリィラインは以下の通り。
　時に宇宙暦7000・5・462――例によってラアルゴン帝国の戦艦との交戦で勝利を飾ったタイラー提督は、その直後、かつて地球で「神隠し」にあったという明治時代の戦艦 <畝傍> を発見する。
　7000年も前の骨董的軍艦が、なぜ宇宙空間をさまよっているのか。その完全な保存状態に不審を抱きながらも <畝傍> の調査を開始したタイラーたちは、突然の時空乱流に巻き込まれ、そのまま明治時代の地球へとタイムスリップしてしまう。
　だがそこには、存在するはずのない宇宙船間が存在し、裏には歴史の改ざんを狙って暗躍するラアルゴン帝国兵の影がチラついていた……。

　プロットだけ見ると面白そうな話だが、組み立てには失敗している。そもそも、２作目の段階で、いきなり番外編や外伝的な物語をもってくるのは、シリーズ構成上の明らかなミスとしか言いようが無い。
　また、前作の成功で味をしめて妙に気を緩めてしまったのか、著者の悪乗りが目立ち始めた作品としても本書の欠点は目立つ。
　地の文章にたびたび著者が登場し、「少しでも明治に興味があれば、ここから先は絶対に面白いのである。読んで、絶対に損はさせない！（実はこれが言いたかった）」だとか「笑い話のようだが事実である（信じてくれヨォ！）」など、興をそぐだけで不必要な自己主張を始めているのだ。これには、個人的に閉口させられた。
　また、本書では明治時代に実在した歴史上の人物をゲストキャラクターとして登用しているが、この選出基準も著者の好みが優先されている。エンタテイメント性との兼ね合いを無視した、プロとしてどうかと思われる姿勢だ。
　それだけではない。入手の難しいとされる当時の資料を探し回った苦労は分かるが、そのことを作中で表明し、必要もないのにそれを掲載したがる姿勢にもプロとしての冷静さが見えてこない。
　また、集めた資料の垂れ流しは「戦艦の全長」や「搭載されていた砲台の直径」などといった単なる数字の羅列につながってしまってもいる。著者の描写力ではなく、数値上のスペックを並べ立てることで戦艦の戦闘力を表現するという演出の質の低下を呼ぶことになってしまっており、この点でも作品の評価を大きく下げざるを得ないのだった。

　それから、明治時代の情景描写や風俗の描写。これも参考資料を丸写しした感じで、目に浮かぶような鮮やかさがない。前作では感じられたタイラーの活躍に見る痛快さも薄れており、総じて失敗作の感が強く漂う作品になっているのは残念。
「明治時代に興味がなければ、本書を飛ばして第３作目を読め」といったことを著者も本編中に述べているが、明治時代に興味があったとしても特に読む価値を感じさせない作品だとしか思えない。比較の対象にもならないが、司馬遼太郎の歴史小説を読んだほうがよほど楽しめるだろう。
　読者のためにではなく、著者が楽しむために書いた作品、といった印象を強く感じさせる作品である。
2007/03/31



宇宙一の無責任男シリーズ３ 「ワングの逆襲」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版富士見 値段￥470 初版1989-06-20
 総合−
 ストーリィ☆
 技術−
　宇宙一の無責任男シリーズの第３長編。前作「明治一代無責任男」が事実上の番外編であったため、シリーズ本編のストーリィとしては２番目のエピソードということになる。
　本編252頁、巻末に「ファンの皆様へ」と題した３頁からなるあとがきが収録されている。
　表題に見られる「ワング」というのは、第１作「無責任艦長タイラー」で主人公に挑むも、敗れて失脚したラアルゴン帝国の元宰相ナクラ・ワング。
　今回はこのワングとのリターンマッチ（再戦）を軸に、おなじみの無責任提督タイラーの活躍が描かれる。大まかなストーリィラインは以下の通り。

　宇宙軍のマドンナ的存在であるユリコ・スターとめでたく結ばれたタイラーは、その新婚旅行中、突如として軍からの呼び出しを受ける。
　しぶしぶ出頭した彼に上層部から下されたのは、宇宙軍が誇る新型巨大戦艦 <信濃> の討伐という前代未聞の指令であった。超高性能の人工知能を搭載し、極度に自動化された <信濃> は、ある実弾演習をきっかけに自我に目覚め、宇宙軍に反旗を翻して出奔したのだ。
　この事態に対し、いつのもごとく鼻歌交じりで出撃したタイラーであったが、 <信濃> と直接交戦する前に味方の軍艦が突然、暴走。民間船を誤射し、大破させるという惨事に見舞われてしまう。だがそれは、彼に反目する宇宙軍上層部と <信濃> に接触して強大な力を得た元宰相ワングの工作なのだった。
　罠にはまり二等兵にまで降格させられたタイラーは、やがてラアルゴン皇帝アザリンがワングの人質にとられたという情報をキャッチ。愛すべきアザリン嬢救出のため奮起し、理解者たちを率いてワングの待つ戦艦 <信濃> を目指すのだった……。

　――対ラアルゴン帝国のエピソードをシリーズの第一部とするなら、一作目の「無責任艦長タイラー」は一部前半、本作「ワングの逆襲」はその後半と位置づけることができるだろう。
「宇宙一の無責任男」シリーズそのものは３部構成をとっており、これを９巻かけて描いているわけであるが、出来としてまともなのは第一部のみ。その意味では佳作の部類に入れて良い話に仕上がっている。
　次巻からはじまる第二部以降が凡作に終わってしまっている原因は、明らかにネタ切れである。
　そもそもタイラーの活躍方法（演出）というのは、性質として考え出すのがたいへん難しい。なにも考えていないようで、だが周囲の人間が裏を勘ぐるような奇跡的マグレ。それが圧倒的不利な戦況に対し劇的に作用した挙句、信じがたいような勝利を自軍にもたらす……。
　その仕掛けのアクロバティックさと言えば、推理小説でいうところの殺人トリックと同じだ。斬新で、かつ誰もを「あっ」と言わせるような切れ味の鋭いトリックはそうポンポンと創造できる類のものではなく、吉岡は明らかにその方面での才能に恵まれていない。
　そうしてネタとアイディアの枯渇は巻を追っていくごとに顕著になり、最終的にはタイラーの味と個性をまったく出せなくなっていく。悲しいことに、敵を無脳化することでしかタイラー軍の強さを表現できなくなってしまうのだ。
　第一部の閉幕を飾る本作は、だからタイラーの爽快な活躍を真の意味で味わわせてくれる最後の作品となっているように思われる。
2007/04/04



宇宙一の無責任男シリーズ４ 「無責任元帥タイラー」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版富士見 値段￥470 初版1989-10-20
 総合−
 ストーリィ−
 技術−
　宇宙一の無責任男シリーズの第４長編。本編242頁。巻末になかがきあり。
　ラアルゴン帝国との停戦協定が結ばれ、本作からシリーズは新しい展開――第２部を迎えることになる。世代交代も進み、タイラーが父親になる一方で、事実上の主人公は17歳の軍訓練生であるイサム少年へと引き継がれていくのが大きな特徴。これにともなって敵役もシフト。アルゴンに因縁をもつ謎の第三勢力が台頭し、彼らとの交戦が主だった戦いの場になってくる、という具合。

　肝心の出来だが、本書を含めた第二部の出来は世辞にも良いとは言い難いものになっている。というのも、「宇宙一の無責任男」シリーズ独自の魅力にまったく欠けたエピソードになってしまっているのだ。
　まず第一に、世代交代の失敗がある。タイラーを御しきれなくなり、また「活躍」→「昇進」という成功のパターンにマンネリが見られてきたための苦肉の策なのだろうが、それにしたところで代役としての準主人公イサムの造形がひどい。
　本シリーズの最大の魅力は、タイラーという（ライトノヴェル界において）新しいタイプの主人公そのものにあったと言って過言ではない。
　だが、代役として抜擢されたイサムは主人公として凡百の存在なのだ。少年漫画の主人公にありがちな、「素直で一直線の熱血少年」という典型的ヒーローに収まってしまっている。本編中、好んで使われる表現を拝借するならば「器ではない」のだ。
　ストーリィラインも、どこかで見たようなありきたりのスペースオペラにシフトしてしまい、独自の色や個性といったものが全くなくなってしまっているのが残念。
　結局、どこにでもいるキャラクターがどこにでもある物語の中で活躍する、ごく普通のＳＦもどきに成り果ててしまったのがこの第二部である。
　優れたスペースオペラ、出来の良いＳＦ小説を期待するなら、ほかに読むべき小説はいくらでもある。読者が本シリーズに求めるものはなにか。
　残念ながら、著者はそれを投げ捨てて迷走をはじめてしまったような印象を受ける。
2007/04/04



宇宙一の無責任男シリーズ５ 「アザリン16歳」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版富士見 値段￥470 初版1989-12-20
 総合−
 ストーリィ−
 技術−
　宇宙一の無責任男シリーズの第５長編。前巻「無責任元帥タイラー」からはじまった、 <対アシュラン編> ともいうべきシリーズ第二部の中篇的位置づけにある作品である。
　ちなみに第二部は次巻「タイラー大逆転」で完結するため、第二部は３冊の文庫本による上・中・下巻構成であったと見ることができるだろう。
　物語本編の分量は233頁。巻末にシリーズ初となる第三者（作家・秋津透）による作品解説と、「なかがき」と題された恒例の著者あとがきが収録されている。

　内容は、前巻で新登場したアシュラン公国により銀河系が統一された後のエピソードになっている。一番の特徴は、主人公であったはずのタイラーはほとんど登場しないに等しいということだろう。これに代わるのが、前巻からの新キャラであるフジ・イサム。
　その支配体制を磐石のものとするため、ラアルゴン皇帝の座を追われた少女アザリンの抹殺をはかるアシュラン公国。その魔手から愛する少女を守るため、熱血少年イサムが大活躍。ついでに想いを寄せるアザリンとの恋を発展させていく……という、どこにでもありそうな話になっており、実際、どこにでもありそうな展開が大方の予想通りの方向に収束していくという、よく言えば王道を行く、悪く言えば凡庸極まる作品に仕上がっている。
　タイラーを主人公とした「宇宙一の無責任男シリーズ」ならではの魅力、読み応え、個性といったものは皆無に近しい。
「ここまでシリーズに付き合ってきたこともあり、せっかくだから最終巻までは――」といった姿勢の読者以外にはお勧めしない。
2007/04/05



宇宙一の無責任男シリーズ６ 「タイラー大逆転」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版富士見 値段￥470 初版1990-02-20
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　宇宙一の無責任男シリーズの第６長編。第４巻「無責任元帥タイラー」からはじまった、 <対アシュラン編> ともいうべきシリーズ第二部のトリを飾る作品である。本編235頁。巻末には、読者の質問に答えるという形式のあとがきが付されている。
　銀河の統一を果たしたアシュラン公国であったが、その支配体制に反抗する「地球・アラルゴン混合軍」との交戦は徐々に激化。それでも彼我戦力の絶対差で優位にたつアシュランにとって、唯一の脅威となっているのがジャスティ・ウエキ・タイラーであった。
　イサムたち別働隊は、タイラー封じの対策として人質とされた妻ユリコと娘キサラの奪還に向かうが、失敗。そしてアシュランは、人質たちの公開処刑を宣言しタイラーに最後の選択を迫るのだった……というのが中盤までの大まかな内容。

　このあたりから、兵器の性能をただ並べ立てるだけの戦力描写、相手を徹底的な無脳にして味方の大逆転を可能とする演出が際立って目立ちはじめる。
　タイラー軍が、数だけは多い敵方の雑兵どもを圧倒的力で蹴散らしていく――という、まるで緊張感のない戦闘が続くため、特に中盤の人質奪還作戦あたりは冗長に過ぎるものになってしまっている。
　ハッピィエンドが約束された、良い意味での予定調和が約束されていた本シリーズだが、今回は限度を超えてしまった感じ。
　主人公タイラーも初期の神がかったカリスマ性を失い、単に飄々とした性格の知将としてしか描かれなくなってしまっている。
　どうも、著者には長期連作を盛り上げれられるだけのシリーズ構成力というものが欠落しているようだ。タイラーを早々と元帥にまで昇格させてしまったため、パターンであった大戦果から昇進という成功の図式を使いにくくなった。それが早い段階での主役交代につながり、さらにアシュランという第三勢力の唐突な登場（まるで段階を踏んで次々と強敵が登場する格闘系の少年漫画である）を余儀なくさせてしまった。
　著者にせめて並程度のシリーズ構成力があれば、これらの問題は初期から伏線を張り、もっと自然な形で説得力を持たせた演出に出来たはずなのである。
　一読者としては、無理に続けず第一部あたりで綺麗に終えてほしかった――というのが正直な思いである。
2007/04/05



宇宙一の無責任男シリーズ７ 「無責任大統領」
形態文庫 種別ノヴェル 部門長編
出版富士見 値段￥470 初版1990-11-20
 総合−
 ストーリィ−
 技術−













2007/04/05



I N D E X