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電撃ナース  カクテルソフト

 私、もともとは88ユーザーで、その後間を置いてMacの人になったんで98 時代ってのを体験していないんですよ。でも美少女ゲーム自体には興味があったのでゲーム雑誌だけは買っていて知識はそれなりにあったんです。で、1年位前に中古の9821を譲受けたんで古い98のゲームでもやってみようかと中古屋でゲットしたのがこの電撃ナース(1992年作品)。当時は18禁じゃないってことと、ちょっとくせのある絵柄のためあんまり注目していなかったんですが、最近は趣味も変わってきましてこういう馬鹿ゲーもいいなぁってことで。そんなわけでなんとなく2000年を迎えると同時にプレイ開始。

 とりあえず内容を説明すると、ヒロインの稲妻きららが正義の無敵看護婦「電撃ナース」に変身して悪の秘密結社「黒十字団」の刺客である悪の看護婦コマンドナース達と戦う話。ちなみに主人公はきららではなく、電波たんちという彼女の上司にあたる小児科担当医になります。コマンド総当り方式の一本道ADVで一話完結5話構成。各話の途中に敵のコマンドナースとのコマンド選択方式の戦闘がはいります。

 シナリオははっきりいってオタクネタ満載でオタク向け。マニュアルにもそう書いてあります。こみパのときに「あれはLeafだから出来た、カクテルではできない」って書いたけど、90年代前半のカクテルの雰囲気ならこみパのような作品も作れたかもしれませんね。いや、アリスのぷろGoodのコミケシナリオみたいな作品になっていた可能性が高いか・・・。こみパは決してオタク向けの作品ってわけではないですからね。
 で、電撃ナースのオタクネタなんですがはっきりいってストレートです。アリスのぷろすちゅーでんとGも1993とで同じような時期で、やはりネタ的にもオタクネタでありましたが、ぷろGのオタクネタに比べると電撃ナースのオタクネタっていうのはかなりストレートですね。他のメーカーのゲームや漫画のキャラや実在の人物などをほとんどそのまま出してきている所が多く、ある意味非常にわかりやすいといえます。この辺はプロデューサーの田所氏の影響もあるのかもしれません。彼はPILMAID in HEAVENにおいてもオタクネタで伏字にしないという方針を通したそうですし。
 また時事ネタやCMネタなども多いです。この手のパロディってのは風化しやすいので禁じ手ともいえるのですが、発売から8年も経つと時事ネタも懐かしネタとして昇華しており、今だからこそ楽しめるということもありました。しかし、この辺のオタク向けのネタを除いても純粋にコメディとしても十分に楽しめるノリがあります。ラストはかなり強引な展開でしたけどね(^^;

 さっき書いたとおり、このゲームはコマンド総当りの一本道であり、いわゆるデジコミというものに分類されるかもしれません。コマンド総当りって結構面倒で単調な作業になるのですが、電撃ナースでは話というかネタのおもしろさもあって、その辺の苦もなく楽しくプレイできました。途中に入る戦闘も単純なシステムながら適度に頭を使い、また技を出したときのテキストが面白く楽しめます。戦闘モードだけ独立して遊べることからも戦闘モードの完成度がうかがえます。
 う〜〜む、昔は7MBでこれだけ遊べるものが作れたんですよねぇ。今のゲームを考えるうえで、もっと昔のゲームもプレイしなおさないといけないかも、21世紀を迎えるにあたってね(^^) (2000.1.17)

評価:92

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