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Kanon  Key

 無事プレイ終了〜〜。でも感想を書くのが難しいなぁ。単純に「よかったとか」「悪かった」とは書けないんですよ。個々のシナリオで重みが違うってのもあるかな?

 基本的にいい話だと思うんですよ。子供の時の思い出の地で少女と出会い、辛い現実に直面し、それを受け入れる。ただ、エンディングが他力本願的なんですよねぇ。
「奇跡」なんてものは努力の結果であり、現実を乗り越えたときにだけ得られるものだと思うし。少なくとも奇跡に感動を求めちゃいけないと思うぞ(^^; この部分が事実上の前作であるONEとの最大の違いでしょうか?

 ONEにおける辛い現実とはそれぞれの心の問題であり、これを自分自身で解決することにより、現実を乗り越えHappyEndへとつながります。

 Kanonでは辛い現実とは肉体的問題であり、自分自身ではどうすることもできないこと。よってHappyEndにするためには奇跡が必要。

 もしONEでKanonと同じ状況ならば、KanonのBadEndがONEの物語の始まりとなることでしょう。ONEのそういうメンタルな部分が好きだった私としてはKanonに物足りなさを感じてしまうわけです。

 唯一、舞シナリオはそういうメンタルな部分が全面に出た話で、個人的にはすごく気に入っているのですが、残念ながら複数のテーマを内包してしまったためにシナリオ後半が混乱しています。やりたいことは判るけど、主題からはずれた部分はサイドストーリーとして別に語った方がよかったと思います。本当にもったいない(^^;

 まぁ、エンディングに関してはファンタスティックラブストーリーとしてみれば、このくらい簡単に奇跡が起こってもいいのかもしれません。ただ、少しひねりを加えるならば、こういうのはどうでしょう?

 初回プレイでは奇跡は起こらず、心に傷を受けつつも辛い現実を乗り越える。そして全員クリアした時点で全ての物語の時間が巻き戻り奇跡が起きて今度は救われる。

 「痕」におけるBadEnd必須システムの応用ですが、なかなか効果的だと思うんですよ。HappyEnd指向の人には不評そうですけどね。それにせっかくONEのきついフラグとかシナリオの難解さをなくしてライトユーザー向けにした意味がなくなっちゃうかな?

 とういうことでエンディングには多少不満はあるものの、キャラクターはよく出来ています。特に日常会話部分でのネタは豊富で、いかにも同人誌ネタにどうぞって感じで。わかりやすいシナリオにわかりやすい感動、そしてわかりやすいキャラというのがKanonの魅力。このあたり、雫(MOON.)、痕(ONE)に続くTo Heart(Kanon)といった感じですね。そうなるとさしずめ、シナリオはいいけどシステムが弱い鈴うたはホワイトアルバムってところかな?(^^;

 ちなみにお気に入りのキャラは川澄舞。早速ニフティサーブでも私設FC作ったし(^^)(99.6.5)

評価:74

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