タイトル | : Re: 異形変身の館「樹怨(芽吹き) |
投稿日 | : 2014/03/09(Sun) 13:46:05 |
投稿者 | : 徒然地蔵 |
参照先 | : |
樹の生命力を持つに至るまで、里枝は苦労をしていたんですね。
樹であることを心の奥底では受け入れ切れておらず、
その為に樹としての生命活動に支障を来たしてしまった里枝。
それを支えたのが周囲の樹々だったのが微笑ましいです。
智也への執着が樹になってでも生きることを選ばせていたのと同時に、
心の上で樹になることを拒ませていたという複雑な心境。
樹々に囁かれて踏ん切りをつける里枝が印象的でした。
また、枝葉や根の成長、光合成など、植物の呼吸活動が
随所に織り込まれていたのが味わい深かく、
智也の樹を生かすため剪定もなかなかでした。
花は生殖の為に虫を誘い入れる器官ですが、
その花が男を誘って挿入させるというのはなかなか妖艶ですね。
春から初夏の植物の胎動を感じさせるお話しでした。
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