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タイトル 新・樹怨を書き終えて
投稿日 : 2012/12/08(Sat) 14:19:52
投稿者 風祭玲
参照先
>樹への変身をテーマに作品を書きましたので投稿いたします。
>駄文ではありますがよろしくお願いします。(紹介文より抜粋)
徒然地蔵さんよりこの紹介文と共に物語を頂いたのは、
今年(2012年)2月の事でした。

植物の変身モノは風祭文庫の中でも少数派だったので、
どんな物語なのか早速読ませてもらいますと、
しっかりと流れていくストーリ展開。
緻密かつ濃厚に描かれている変身シーン。
そして、主人公が樹となった彼女を
変わらずにサポートし続けているラストに目を奪われました。

まさに目からウロコのお話でした。
(変身シーンでもぅ何回抜いたことか(おっと)))

すぐに投稿館へ掲載し、本館にも掲載しようと
いつもの通りに手を入れようとしましたが、
うかつに触ると作品の味が壊れてしまうと判断して、
若干の修正を行った程度で本館に掲載しました。

でも、作品に目を通すごとに
心の奥にモヤモヤとしたものを感じてしまいます。
こういう時は創作意欲が無性に沸いてきている証でもあります。
けど、どこから手をつけるべきか、
樹怨を前にしてその攻略を考える日々が続きました。

基礎を1から作った完全な新作を書くべきか、
それとも作品世界に乗り込んでその中で自分の線路を引くべきか、
悩みつつその気持ちをぶつけるように絵を描く日々。

同じ頃Pixivにアップした絵に私の気持ちの編纂が見て取れますが、
実はアレの倍以上の絵を描いているのです。
(パソコンの樹娘フォルダにわんさと詰まっている)

そして、絵を描きながら頂いたオリジナルはオリジナルして尊重し
オリジナルをベースに自分の気持ちを貫いた作品を書く。
その方向で軸足を固め、全体のレイアウトを考え始めました。

まずオリジナルは発生するイベントの殆どが偶然であって、
それ故に物語の重みが軽くなってしまっているのが玉に瑕でした。

そのため、新版を書くに当たり、
この物語は偶然ではない必然の物語にしよう考えて、

1.先代樹の身に起きた因縁を作る。
2.主人公達が山に向かった理由を決める。
3.さ迷うだけでは”転”が弱いので、樹から逃げた後いったん街に戻る。
4.新作でも呪い解除の努力は行わない。
5.変身シーンはオリジナルを優先しながらも濃厚かつ艶やかにする。

などを定めて執筆に着手しました。
オリジナルをなぞることになる壱話・呪いの実、弐話・樹の宣告までは
すんなり書くことができましたが、
オリジナルから離れることになる参話・根生いでは色々迷いが出てしまい。
そのため四話・分枝の執筆に影響が出てしまいました。

仕方なく、四話の方向性に合わせる為に公開した参話を破棄して、
改めて書き直すことにしましたが、
書き直し参話のラスト、月を見ながらの二人の会話は
自分でも驚くほどこの話の転換点になってくれました。

実はあの二人の会話は勝手にキャラがしゃべってくれたのです。
その会話を私はただ記録しただけ。

参話の修正によって、
四話・分枝ではすんなりとオリジナルの変身シーンに合流できました。
キャラの腹の据わり方は新作の方が据わっていると自賛しています(おい)
さて、四話で注目する台詞として
「なぁ、
 ここに里枝を植えるけど、
 お前はそれで良いのか?」
と智也が先代樹に尋ねるシーンをあげます。

これは里枝を樹としてみることにした智也の決意を表したつもりなのですが、
上手く伝わってくれたかなぁ…

執筆はこの四話のあと、いよいよフィニッシュとなる。
最終話・キニナルアイツへと向かいますが、
その展開でまた迷いが出てしまいました。

風祭文庫の規定で物語のい容量は5KB〜30KBと決めています。
壱話・弐話は15KB、参話はちょっと大きくなって18KB、
四話は19KBとどの話もほぼ同じ容量となっていますが

キニナルアイツは修正部分が少なく、
オリジナルを生かしながら手を加えるだけで、
規定を満たすことが出来ます。

また、ラストのオチも
徒然地蔵さんが熟慮した上でのオチと聞いていますので、
それも尊重したとも考えました。

でも、どうしても私の心のモヤモヤが晴れてくれません。
本当にこのオチで良いのか、
本当に自分はこのオチで満足しているのか。
最初に読んだときからの疑問が突きつけられます。

何か欲しい…この事件で何も出来なかった
主人公・智也に生きる希望を持たせる何かが欲しい。
樹になってしまった里枝が智也にしてあげられる何かが欲しい。

そのとき、
夕日を浴びて二人並んで笑っているシーンが頭の中に浮かんだのです。

これだ。

とっさにそう感じました。
と同時に、崩れるように様々な空白が一斉に埋まりはじめ、
物語が一気に組みあがっていきます。
あとは勢いのみ、

先代樹のエピはあの二人をモチーフにしよう。
ラストのスタートは最近公開された劇場版に習って14年後
智也は独身のまま…そうだTV局勤めでいこう。
TV局ならうってつけの不思議キャラがいるじゃないか、
よし、この物語はそいつの若いときの話だ。
樹になった里枝との会話はどうする。
こういうの時はあの人に出てもらおう。
などと徒然地蔵さんの物語が一気に書き換わり、
私のキニナルアイツが出来上がっていきます。

そして、樹の精霊となった里枝と智也との会話に執筆が入ったとき、
物語の容量が30KBを超えていることに気づいたのです。
規定により物語を分割しないとなりません
徒然地蔵さんより伝えられたオリジナルのラストで
里枝の言葉が無かった理由が蘇ってきました。

どうする?

考え抜いた後、
自新作扱いの話を1話追加することにし、
自作のオリジナル展開はなるべく自新作に集める事にしました。
こうして無事全ての話が書きあがり、
無事にアップできたのです。

小さな修正は続くと思いますが、
自分が納得できる新・樹怨が完成して
いまは満足しています。


最後に…
徒然地蔵さん、
萌える作品を下さり
ありがとうございました。

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