風祭文庫・人魚の館






「翠色人魚」
(第2話:竜牙の剣)



作・風祭玲


Vol.062





大潮の日、日が沈み人影が消えた海岸で、

先に海に入った母さんに続いて僕も海に入った。

ガポッ

頭から海水に浸かり、大きく息を吐くと、

ビクン

僕の身体が反応した。

ブワッっと人間の髪の間から翠色の人魚の髪が吹きだすと、

腕が徐々に細くなり、そして胸が膨らみ始めた。

程なくして上半身は女性特有の華奢なシルエットを描くが、

それに対して下半身はムクムクと尻尾が生え、

一方、脚は徐々に短くなっていった。

やがて足の指が長く細く伸びると、

間に水掻きが生えると腰鰭へと代わり、

同じように生えた尻尾に鱗が生え揃うと、

尻尾の先にも大きな鰭が姿を現した。

こうして僕の姿は人魚へと変化していった。


「じゃぁ、香奈っ、

 行って来るから、後お願いね。」

僕が人魚になるのを見届けると、

見送り兼留守番役の妹・香奈に母さんが声を掛ける。

「うん任せて…」

香奈が胸を張ったが、

そんな彼女の様子に僕は一抹の不安を抱えた。

「で、戻ってくるのは何時?」

課なの問いに

「そうねぇ、そんなにかからないと思うから、

 明日に朝には戻ってくるわ」

と母さんが答えると、

「わかった

 母さんとお兄ちゃんの洋服はもって帰るから
 
 戻ってきたら連絡してね」

と言うと香奈は包みを持ち上げて言った。

「お願いね」

「じゃ行ってらっしゃい」

と言いながら香奈が手を振る。

「さて」

僕が泳ぎ始めようとしたとき、

「あっそうだ、お兄ちゃん」

香奈が呼び止めた。

「なに?」

振り向くと、

「葛籠は小さい方をもらって来るんだよ」

と香奈は小声で言う。

「はぁ?」

「だって、大きい葛籠にはお化けが入っているって言うじゃない」

「香奈…

 それを言うなら”玉手箱”じゃないのか?」

と僕が言うと、

「あっ、そうだっけ」

と頭を掻きながら言う、

「お前なぁ…」

僕があきれた口調で言うと、

「あはははは」

と彼女は笑ってごまかした。

「こらこら、二人とも、お伽噺じゃぁないんだから

 葛籠も玉手箱もありませんよ」

母さんがそう言うと、

「なんだ」

香奈はつまらなそうな顔をした。

「さっ、櫂っ、行くわよ」

と言う声と共に母さんは、

チャポン

っと先に潜って行った。

「あっ、待って」

僕もすぐに母さんの後を追って続いて潜る。

「お土産忘れないでね…」

香奈の声が後から追ってきた。

コポコポ

尾鰭を左右に揺らす人魚の泳ぎ方はいまひとつ要領が掴めないが、

母さんの姿を見失わないように賢明に後を付いて行った。


日が暮れ、光が殆ど無くなった海中だが、

不思議にも母さんの居場所は手に取るように分かる…

これも人魚の能力の賜物か、

グググ

徐々に水圧が増してきた。

手にした深度計を見ると水深300mを超えていた。

「うわぁぁ300mかぁ…

 母さん…一体どこまで潜るんだろう…

 まさか、海溝の底まで行く気なのかな?」

息苦しさを感じながら潜っていくと、急に母さんが立ち止まると、

「櫂、大丈夫?」

と僕の具合を尋ねてきた。

「まぁなんとか」

「ここまで潜ったことってないでしょうから、辛くなったら言ってね」

「うん、ありがとう」

「ところで、母さん、竜宮ってどこにあるの?」

「もぅ少し先に行くと門があるから…

 門をくぐればすぐよ」

と言うと再び泳ぎだした。

「門?

 そんなのがあるのか」

僕は不思議に思いながら泳ぎ始めると程なくして、

ぼんやりと丸い光の塊が見えてきた。

「門ってあれ?」

興味深そうに伺うと、母さんが、

「そう、あれが竜宮の門よ」

と言うと光の中へと入っていた。

僕も後に続いていくと、

ぱぁぁぁ

僕の周りは光に包まれた。



「…い、櫂っ」

母さん声にハッと目を開けると、

僕は大きな城の城門の前で佇んでいた。

「うわぁぁぁ」

と言いながら周りを見渡してみる。

深海と思っていたのに、周囲は昼間の海底のように明るく、

また、水圧もそんなに感じなかった……

深度計を見ると水深20mを指していた。

「えっ、水圧が下がっている?

 ここは?」

声を上げて驚くと、

「ここが竜宮城の正門よ。

 で、さっきの穴がこの竜宮と外とを隔てている結界の出入り口」

と母さんは僕に説明した。


「これが竜宮城かぁ」

感心しながら僕は背負ってきたリュックから、

新発売の耐水耐圧仕様のビデオカメラを取り出すと撮影を始めた。

さすがは水深500mでの動作保証がされているだけに、

カメラは順調に動作した。

「なにやってんの、あんた」

「え?、ここって撮影禁止なの?」

「いや、そうじゃないけど」

「あぁ、これね」

僕は手にしたカメラを指さすと

「父さんが”竜宮に行けない香奈のために、

 これで様子を撮ってこい”と言って僕に渡したんだ」

っとカメラの説明をした。

「まったく、友之さんたら」

母さんは呆れた顔をする。

「さっ、行くわよ」

と言うと母さんは門の方へと泳いで行った。

「あっ、まって」

母さんを追っていくと、

甲冑に身を固めた衛兵が数人、門の前で警備をしている様子が見えてきた。

すると母さんは、門の中央部で警備している衛兵に、

「私は白鯨ディンの子、アヤノ

 大潮の今日、私の後を受け継ぐ者、カナを連れてきました。

 乙姫さまへのお目通りをお願いします」

と言うと、

「白鯨ディンの子アヤノ並びにカナ…

 乙姫さまから、そなた達のことは聞いている、通れ」

衛兵がそう言うと、

ゴゴゴゴ

物々しい音と共に門がゆっくりと開いた。

「さっ、櫂っ、行きますよ」

と母さんは言うと門の中へと吸い込まれていった。

後を追いながら

「母さん…カナって?

 あぁ、ココでのあんたの名前よ」

と答えた。

「しかし…」

僕が腑に落ちない表情をすると、

「男の子でしょう、細かいことは気にしないの」

と母さんは一蹴した。

「…今は女の子だけど…」

そう思いながら僕は門から竜宮の城内へと入って行った。


城内に入ると中はまるで迷路のように入り組み、

数多くの館や櫓・倉庫なども建ち並んだ様子は、

まるで要塞都市の雰囲気を醸し出していた。

「すげーな」

僕は通り過ぎる人魚達も撮影しながら、母さんと一緒に泳ぐ。

「櫂、よそ見をしないの」

撮影に熱心な僕の様子を心配して母さんが声をかける。

やがて、ひときわ大きい館の前に来ると

「櫂…

 母さんこれから乙姫さまに挨拶しに行ってくるから

 あんたはここで待ってなさい。」

と言うと僕をその場に残して館の中へと入って行った。


僕はしばらくその場で館の様子を見ていたが、

すぐに中断していた撮影を開始した。

「ふふふ、こんな映像、坂上の奴に見せたら、

 ショック死するだろうなぁ…

 まぁ、俺が人魚だってことを知っただけでも、
 
 ヤツは確実に死ぬな」

などと思いながら、泳いでいるとき、

ドン

きゃっ

撮影に気を取られて移動していたために、

うっかり一人の少女にぶつかってしまった。

「あっ、ごめんなさい」

謝りながら様子を伺うと、

「あれ?

 この人…誰かに似ている…
 
 えっと誰だっけ?」

などと思い出しながら、

「ケガはありませんか」

と訊ねると、

「えぇ、大丈夫です。

 あたしの方こそぼんやりしていて、
 
 ごめんなさい」

と言って頭を下げた。

「ごめんなさいね…」

再度謝って行こうとしたとき、


「あっ、あのぅ」

と僕は彼女に呼び止められた。

「え?」

「お尋ねしますが、

 あなたも今日初めて”乙姫さま”に会いに来られた方ですか」

と尋ねてきた。

「え?、まぁ」

曖昧な返事をすると、

「この間…

 この身体になったので、

 母さんから、”乙姫様に会え”と言われて
 
 ココに連れてこられたんだけど」

と僕は自分の身体をさして答えると、

少女はぱっと明るい表情になり、

「実はあたしもそうなんです。

 良かったぁ、同じ方に巡り会えて」

彼女はそう言いながら僕の手をぎゅっと握りしめると、

「あたし、マナと言います。

 あっあの…
 
 そばにいてよろしいですか?」

と聞いてきた。

「……べっ別にいいけど」

と僕は返事をすると、

「ありがとうございます。

 あたし、自分の力を知って
 
 まだ1週間しか経っていないので

 いきなりこんな所に連れてこられて心細かったんです」

と答えた。

「ふ〜ん

 俺…じゃなかった、あたしはひと月前だから、

 マナさんに比べれば少しは良かったかな?」

「へぇ…ひと月前だったんですか

 じゃぁあたしの先輩ですね」

と僕の顔を見て彼女は言う、

「いやぁ、先輩って程でもないと思うけど」

と照れていると、

トン

また他の人にぶつかってしまた。

「すみません」

僕の謝っている姿を見て、

「ここはちょっと人通りが多いですね。

 あっちに行ってみましょうか」

マナは僕の腕を引っ張って館の脇の方へと導いて行った。

「ここなら、ゆっくりと話せますわ」

周囲に人影がないのを確認すると彼女は色々なことを喋り始めた。

一通り話し終わったところで、

「そうだ、あなたのお名前、まだ聞いていませんでした」

と聞いてきたので、

「あぁ、ぼ…私はカナっていうの」

と答えると、

「へぇ…カナさんですかぁ…

 いぃ名前ですね」

と彼女は感心する。

「えっ?、そお?」

僕はちょっと後ろめたい感じがしたけど、

そのままにしておくことにした。

「ところでカナさん、

 見たところ、
 
 あたしと年はそんなに変わらないみたいですが、
 
 学校は?」

と尋ねられたので、

「あっ、あぁ、高校2年生だけど」

そう答えると、

「へぇ…じゃぁあたしと同じですね」

「え?…そうなの…」

それから、彼女は学校のことをしゃべりはじめたが、

どうも僕が知っている内容と共通しているところが多いので

ふと

「ねぇ、マナさんの学校って」

と聞いてみると、なんと僕が通っている学校だった。

「え?、ってことは毎日学校のどこかで彼女と顔を合わせているのか」

などと思っているとき、

「カナさんはどちらの学校なんですか?」

と聞かれたので、うっかり学校名を喋ってしまった。

すると彼女は一瞬驚いた顔をした後に、

「ぜひぜひぜひ、

 カナさんのクラスを教えてください」

と言ってきた。

さすがにそれはヤバイと感じた僕は、

何とか逃れようと考え込んでいると、

「カナさんの邪魔はしません、

 普通の人間の女の子同士として接します。

 だから…」

と訴える目で僕に迫ってきた。


「う〜ん、とは言ってもなぁ」

困惑していると、

そのとき。

ゾクッ

奇妙な悪寒が背筋を走った。

「!」

とっさに身構えた僕を見てマナが、

「カナさん、どうなさいました?」

と聞いてきた。

「しっ」

人差し指を口に当てると、僕は館の影を睨んだ、

「なにかいる」

そう呟くと、

「ネコでしょうか」

「ここは海の中よ」

「あっ、そうですね」

マナがそう言いながら近づこうとしたとき、

「待って」

咄嗟に彼女の腕をつかんだ。

そして、そーと影に近づいてみると、

ボリ・ボリ・ボリ

と何かを食べているような物音が聞こえてきた。

「やっぱり、何か・・いる」

僕は手近の転がっていた石を拾うと物陰めがけて思いっきり放り投げた。

石は水の摩擦で急速に減速しながらも物陰に向かって落ちていった。


ぐあっ


奇妙な声がすると、

物陰から奇妙な生き物がのっそりと出てきた。

「だれだ、俺さまの食事をじゃまする奴は…」

不気味に開いた目をが僕を見る。

「ひひひひひ…

 これれはまた旨そうな魚だな」

化け物は僕とマナをみるとベロリと舌をなめ回した。

「なんだ、お前は」

睨みながら訊ねると、

「ほぅ、これはさっきの奴とちがって粋が良さそうだな」

バキ

何かを折る音が下ので奴の足下にを見ると白骨が散らばっていた。


「マナ、逃げろ…」

僕は後ろにいるマナに指示した。

「えっ、でも」

困惑しているマナに

「コイツ…竜宮のモノではないぞ…」

「え?」

「ココにはふさわしくない邪悪な者だ」

「そんなぁ」

「だって、ココは乙姫様の館のスグ脇よ」

「さぁ、それはどうだかなぁ…」

横の壁を見るといつの間にかワサワサと

奇妙な虫のようなモノが群がり始めていた。

「此奴は俺が引きつけておく、

 その間にお前は助けを呼んで来るんだ」

と言うがマナはなかなか動こうとしない。

業を煮やした僕は、

「早くしろ」

と怒鳴ると、マナは一目散に泳ぎだした。

「逃がすか…」

化け物からマナを捕まえようとして身体から数本の触手が延びた。

「させるか」

すかさずそれを鷲掴みすると、

「お前の相手は俺だ」

と言い放った。

「ほぅ、これはまた勇敢だな。

 ますますお前を食べたくなってきたぞ」

化け物は僕を獲物として見据えると、

「いただきまーす」

と言いながら飛びついてきた。

ガチン

とっさによけた耳元で奴の歯の音が響いた。

「こら、餌の分際でよけるんじゃない」

「誰がお前の餌だ」

と言っている間にも素早い動きで奴は僕に迫ってきた。

「うわぁぁぁ」

間一髪、奴は僕のすぐ脇を通過して行った。

「くっそぉ、何か武器になるものはないか」

辺りを見回すが、すぐに使えそうなものは落ちてなかった。

「観念しろぉ〜」

声を上げながら奴三度迫ってきた、しかし今回はよけきれない。

ばしっ

僕は両手で奴の身体を受け止めた。

が、そのまま壁に

ズンっ

押しつけられた。

ぐぅぅぅぅ

「なんてヤツだ」

ヤツの触手が僕の身体にまとわりつく

さらに、虫たちが一斉に僕の身体に集りだした。

「くっそぉ…」

「いただきまーす」

化け物の巨大な口がガバっと開き、僕を飲み込もうとしたとき、

バゴン

突如背にしていた壁が加重に耐えられずに一気に崩れ落ちた。

そして、僕と化け物はそのままの体勢で中へと転がり込んでいった。

もわぁぁぁ

巻き上がった砂で海水の透明度が下がる。

「いててて…」

悪い視界の中で僕は触手をふりほどくと、

僕はその場から急いで逃げ始めた。

けど、建物の中を賢明に泳ぎ回るがなかなか出口が見つからない。

「逃がさんぞ」

化け物が僕の後を追ってくる。

ガタン・ガタン・ガタン

何かの倉庫だろうか、

積み上げてあるモノを片っ端から崩して化け物の進路を塞ごうとしたが

ヤツはモノともせずに突っ込んでくる。

「早く逃げなきゃ」

そのとき、一振りの刀が置いてあるのを見つけた。

「刀?、コレ使えるのかな?」

思わず鞘を手に取ると、

振り返り、後から追いかけてくる化け物を見据えた。

「ぐふふふ、ついに観念したか」

一直線に向かってくる化け物。

僕は柄に手をやるとシャッと刀を抜いた…つもりだった。

「ぬわにぃ」

そう、刀は柄だけで肝心の刀身が無かった。

「これで、どないせいちゅうんじゃ!!」

思いっきり叫んだが、

化け物はもぅ目前まで迫っていた。

「うわぁぁぁぁ、来るんじゃねぇ」

そう叫んだき、

キーーーーン

柄が翠色に光ると、

ズン

と言う軽い衝撃と共に柄から翠色の刀身が伸び始めた。

「え?」

僕は驚きつつも、反射的に刀を振り下ろした。



「なにぃ、乙姫様の館に魔物が居たってぇ」

マナの知らせに竜宮城は大騒ぎになっていた。

「我が館に魔物が居たとは本当ですか」

乙姫がマナの前に出てくると、

「早く…カナさんが…」

マナがそう言うとウワァと泣き出した。

「カナって、カナに何かあったの」

アヤノがマナに訊ねるがマナは泣きじゃくるばかりだった。

「乙姫様、準備が出来ました」

武装した数十人の衛兵が乙姫の前に勢揃いした。

「魔物は宝物庫の方です、よろしくお願いします」

乙姫が言うと、

「はっ、では」

と言って衛兵が向かおうとしたとき、

ズシン

水が踊った。

「これは…」

その場にいた者が全員乙姫を見る。

「竜牙の剣」

乙姫がそう呟くと、

「皆の者、早く伏せて…」

と叫んだとたん。

スッ

と彼女は身構えた。

そして次の瞬間、

ズゴォォォォン

横の壁が崩壊し、翠色をした三日月状の光の帯が姿を現すと

乙姫めがけて突進してきた。

ギィィィィン

乙姫の周囲に球状の光が現れると、

光の帯は乙姫の手前で遮られるようにして止められた。

くぅぅぅ

乙姫と光の帯との力比べが始まる。

「ひぃぃぃぃ」

逃げまどう侍従達。

が、やがて光の帯は徐々に小さく細くなるとスーっと消滅した。

「ふぅ」

乙姫は力を抜くと、彼女の周囲を覆っていた光の玉も消滅した。

「カイ…”竜牙の剣”を使ったのね」

乙姫はそう呟くと、ふっと気を失った。

「乙姫様っ」

侍従達が乙姫の元に集まる。



そのころ僕は崩壊した宝物庫の中で

剣を握ったまま呆気にとられていた。

さっきまで目に前にいた化け物は粉々に砕け散り、

わずかな残骸が浮いているだけになっていた。

「なっ、なんだ、これは」

何やらとんでもないことになったことだけが僕には判った。





「!!」

少年がふと顔を上げると、

「海人、感じた?」

そばにいた少女が話しかける。

「あぁ」

「”竜牙の剣”の封印が解かれたみたいね」

「そうみたいだな」

「この間は”雷竜扇”、今度は”竜牙の剣”」

「そろそろ出番じゃないの」

「そうだな、”海神の巫女”に続いて”竜の騎士”が誕生したとなってはなぁ」

「行く?」

「いや、まだだ、まだその時ではない」

「乙姫には悪いがもぅ少し頑張ってもらうつもりだ」

少年はそう言うと、夜の海を眺めた。

ザザーン

潮騒の音が鳴り響いていた。



おわり


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