アニメ人形のページ 4

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ホワイトドリーム チビ猫 〜綿の国星〜
(TREASURE ・1984年)

顔アップ
横顔 全身 40cm お座り

今から14年前の1984年の春、当時大学生だった私は劇場アニメ「綿の国星」を見に行きました。
先にアニメを見て後から漫画を読んだので、そこで始めて話の整理が出来た感じです。
アニメの方は冒頭の雨のシーンの美しさが印象的で後にここのシーンの作画が、
名倉靖博さんだと聞き(やっぱり違うな〜)と感動したものです。

オ−プニングのテーマ曲の作曲はリチャード=クレイダーマン。
彼がピアノの上にこの人形を座らせてこちらを向いて笑っている写真もアニメ誌でよく見たものでした。

これ〜

人形というものを意識して集めるようになって16年たちますが、入手が一番難しかった人形です。
それはなんといっても
14年前に定価2万円という、今でも少し買う事をためらう価格であったという事。
限定400体のみの生産であったという事にあります。
(白服タイプ、青服タイプ各200体の生産でしたが、
これにはデパート売りが白服で、映画館売りが青服だったという説もあります)

14年前というのは一日アルバイトをして4−5千円という時代です。
そういう時代にこの人形を買っていた人というのは、よほどのファンであり、まず手放すという事はないでしょう。
ですから、市場に出てこないのです。
当時の私はあまりの高さに諦めたのか、商品が紹介されているチラシ(下部写真)だけを大事にとっておきました。

そのチラシを、3年前に部屋で偶然見つけ、それから「欲しい、欲しい」が始まりました。

私チビ猫 おさとうかけてたべちゃだめ
火にかけちゃだめ シロップかけてもノー
ミルクならいいよ
おはようのあいさつにはミルクを−
おひるねのベッドには白つめ草を−
日曜日の昼下がりにはシャボン玉を−
そして・・・雨の日には
あなたの笑顔をたっぷりあげてね
チビ猫とあなた
とてもおにあいです

それからは個人売買の情報紙にWANTEDを載せ、
また、おもちゃのイベントに出店した時には「情報求む」の看板を立て。
そういった中で「持っているけれど譲れない」といった方にも巡り会い8体の居場所がわかり、
それぞれ大切にされている事もわかりました。

そんな、もう半ば諦めかけたある日、
情報誌をその号から偶然見たという方からお電話をいただき、お願いして譲って戴く事が出来ました。

TREASUREというメーカーはこの人形の為に作られたTAKARAの一部門です。
この人形の値段の高さはまず頭、手、足が全て焼き物で出来ているという点にあります。
胴体は布に詰め物、目には量産品のアンティックビスクのレプリカの様なフラットなガラス目が使われています。

驚いたのは髪と耳の処理で
(アンティックビスクの殆どは後頭部が斜めにカットされ、そこにコルクをかぶせカツラをかぶせます)
半円に耳をつけた焼き物を作りそれを顔の前面のパーツと張り合わせ
両方を覆う形でカツラがかぶせてあるのです。
耳が焼き物というのは意外でした。

又、普通ソフビの人形などは、頭と首から下が別パーツで頭が動かせますが、
このチビ猫は(アンティックで言う所の)ショルダーヘッドという頭、首、肩が一体になったタイプで
頭だけ動かす事は出来ません。
説明が長くなりますが頭から胸までがひと続きの焼き物という事です。
眉毛・マツ毛・アイシャドゥ・口紅・マニキュアは全て手描きです。

エプロンドレス・ペチコート・下着までもレースを多用してあり、
あっ!しっぽもちゃんとついています。

何より持った時にズッシリくるのが他の人形との大きな違いです。
本来は箱があり大島弓子さんのイラスト入りのカードがついているそうです。

1997年・夏・入手
作成年月日1998年7月29日


おともだちがふえました

「灯台元暗し」という諺がありますが、
まさしくそんな雰囲気で2体目のチビ猫ビスクが入手できました。

なんと!今年(1999年)5月のおもちゃのイベントで
私がブースを取って出店していた部屋の隣の部屋で売られていました。
友人に教えられその部屋へ行ってみると、結構目立つ高い場所に鎮座していました。
その前を何度も通りかかっているのにどうして気がつかなかったのでしょう。

金額もそれなりにしましたが、箱入り、新品状態(前の1体はカカトがかけています)
縦ロールもバッチリ・・・。
これはもうゲットだぜ!

外箱 50×18cm 中央の写真 顔アップ

箱は少々ヤケていましたが、中は15年前のものとは思えないほどピカピカでした。

横顔 ふたり(左が前からあったもの) お座り

こうして並べると手描きと思われるマユ毛の濃淡やマツ毛の方向、
さらにはガラス目の微妙な位置まで違っています。

15年前に400体作られた人形のうちの2体が、こうしてここでめぐり合えたのも、何かのご縁なのでしょう。
と言いつつ私の執念かも〜(笑)

「綿の国星」って どんなとこ?
行ってみたい・・・・・・
チビ猫といっしょなら
きっと行けるね
しっぽ 紙製のタグ

付属のハガキ大のカードの表はチラシと同じ写真ですが添えられている言葉が違います。
裏はチラシと共通の大島先生のカットですが、カードには特に言葉は添えられていません。

しっぽは布製、手は焼き物です。
指の付け根のクボミ(で、わかっていただけるでしょうか?)も
きちんとあり子供らしい手になっています。

なんとか青い服が2体入手できました。
こうなると次には白い服も欲しくなるのが人間ですが<えっ!そうなの
それは、また、ご縁を待つ事にしたいと思います。

1999年5月イベントで入手
作成年月日1999年9月21日

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