GTI for 1/10 RC

(第三章) 

今回は、このボディを使ったレースを
予定していたこともあり、
めげずに鋭意、仕上げてゆけたのです。
最初に作った木型を再度
使って成型を目指します。





加工が容易で、材料代もそれほどかからず、強度も十分、
ということで、どうしても「まずは木型」になるのですが、
木型から成型する際の問題として、ポリカーボネート
板に木目がキレイに転写されてしまうことが挙げられます。
ラジコンのボディで言えば、それは、クルマの内側に
なり、塗装すればそれほど目立たなくなるのですが、
せっかくなので、なんとかツルツルにしたい・・・
そこで、工房と協議の上、左記のパテを木型表面に塗り、
木肌の「目止め」することになりました。ポリエステル樹脂パテ、
というもののようです。プロ仕様です。
 

パテそのものと、チューブ入りの硬化剤を
100:1の割合で混ぜるようです。
これで失敗するともう後がない、ということで、
この加工は、工房に依頼しました。
一度表面に盛り付け削ってゆく作業になります。
窓や、ボディのモールのラインも埋まってしまうので、
彫りなおすことになります。
 
難しかったボディ前面。
グリルの凹凸も表現します。
このクルマの場合、ボディ縦方向の「厚み」が
似せるポイントだったようで、
平たくつくるとGolfに見えないので、
成型に余裕を持たせるために、
ボディ底に10mmの板を追加して
高さを稼ぎました。要所要所には、空気抜きの
ドリル孔が空いています。木型なので、問題なく貫通します。
 
ボディの「対称」と表面の滑らかさを
チェックしています。
部品の平滑度を見るには光を使います」
という時計工房の技術者の話をどこかで読んで、
なるほどと思い、デスクの蛍光灯ではありますが、
こうやって周りを暗くし、ボディの真ん中から
光をあてて、左右に同じ陰ができるように
してバランスを見ていきました。
表面がつるつるになったところで、
再度成型です。今度は、うまくいきますように。

  ボディを成型してもらっている間に、
ライトのパーツをつくっています。
これは、焼き粘土(オーブンで焼いて硬化させます)で
つくった型から、家庭用の「真空成型」セットで制作します。
セットと言っても、普通の掃除機と、電気コンロ、写真左の
吸引台(箱の上部がメッシュになってます)
くらいですが。。
写真左上の木枠に1mm厚のプラ板を両面で貼り、
コンロで熱し、たるたるになったところで
型に押し付け、掃除機で吸引します。
 
たるたるになっていたプラ板は、一瞬で吸引され
この形になります。(周囲はすでに切り落としてあります)
こんな形で、複数個成型し、形良くできたものを
選んで残していきます。
ちいさなスケールのクルマならこの方法で
オリジナルボディもつくれそうです。
シルバーに 塗って、以前成型したボディに
取りつけてみます。今回、粘土で型を作ったのは、
この「ボディ内側にぴったりフィットする型」を
つくるにはどうしたらよいか、を考えた結果でしたが、
オーブンで焼いた際に若干サイズが狂うようで、
別の方法を考える必要がありそうです。
通常はステッカーで済ませるラジコンのヘッドライト表現ですが、
GolfVはこのあたりもチャームポイントですので、
ちょっと形はユルいですが、つくってみました。

完成後に開催予定のRC GTI Cupの
出場車は五台。ライトも大量生産です。
シルバーのスプレーで塗ったところです。
実車は、ハウジングの土台部分はつや消し黒。
仕上げのときに塗るとします。
昨今は、白い発光ダイオードも普通に
手に入りますので、キセノンライトの輝きも
再現予定。





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