子支 第 611 号

平成18年11月17日

八千代市保育園父母会連絡会会長 様

八千代市長  豊 田 俊 郎

(公印省略)

  平素より,当市の子ども行政にご理解いただき,誠にありがとうございます。

平成18年11月8日に提出いただいた保育行政に関する要望書の再要望書につきまして,下記回答書のとおり回答いたします。

今後も子ども行政につきまして,より一層のご支援,ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

回答

1.「公立保育園の民営化については、915日市長宛提出の提言書「八千代市の公立保育園を民営化するにあたって」を遵守してください。」に関して

今回、高津西保育園の法人選考時において、市と協議を重ねて作成した「民営化ガイドライン」が遵守されなかったことは、納得ができません。法人選考時に、「民営化ガイドライン」の選考基準を遵守してください。そのために、募集要領の提出物に、新設法人に関しても職員名簿(予定者)をつけ加えてください。

(回答)

今回、受諾法人として選考された(仮称)社会福祉法人四恩福祉会につきましては、募集要領に記載された応募資格や応募条件等を全て満たしております。また、民営化ガイドラインには受諾法人の選考基準として、市が指定する引き継ぎ期間において、当該保育園に勤務する予定の職員を配置できることと規定しており、新設法人においては、これらの職員の採用予定も含めて、応募いただくことを考えており、職員名簿を添付させることは考えておりません。

2.「民営化のために18億円コストがかかるそうですが、民営化しない場合とのコスト比較を、数値データを含め、わかりやすく説明してください。」に関して民営化のためにかかるコストと、民営化しない場合のコストとの比較を数値データを含めたものの提示をしてください(村上南保育園父母会に提出されたコスト比較表)。退職者だけでなく、新規採用や欠員の補充にかかるコストも人数推移の予測も入れて示してください。

(回答)

今回資料として提供いたします「民営化後のコスト比較表」につきましては、職員の定年退職の時期や国庫負担が公立保育園と民間保育園で異なり、歳入額に差が出ることなどに配慮して、経費比較を行っております。新規採用等の職員状況については、「八千代市行財政改革大綱第3期推進計画」を改定した「集中改革プラン」を策定し、具体的数値目標を掲げ、指針に沿った定員管理の適正化を行うこととしており、今後5年間で4.6パーセントの人員削減があることから、算定には含めておりません。

3.3園民営化後の公立保育園職員の人数推移を教えて下さい。定員減や統廃合の予測も入れ、残る8園すべてについて、少なくとも平成19年度から15年間の配置シミュレーションを示して下さい。に関して

 「西八千代地区の新園の進捗状況を教えて下さい。それに伴う統廃合の予定を教えて下さい。どの園を、また、何園民営化するのか、計画を教えて下さい。15年が無理でしたら、10年でもわかる範囲で教えて下さい。」

(回答)

 西八千代北部特定土地区画整理事業区域内に新設を予定する保育園の進捗状況につきましては、まず、西八千代北部特定土地区画整理事業は、平成25年度工事完了を目指し事業を進めているところで、現在都市計画道路の変更を含む土地利用計画の見直しを行っており、本事業計画書も変更を行う予定と聞いております。保育園用地につきましては、施工者であります(独)都市再生機構と協議中です。

統廃合に関しましては、現在のところ計画にはございません。

民営化につきましても、現在のところ3園以外に計画はございません。

4.来年度設置予定という第三者評価機関「市内全保育園の保育内容を定期的に確認する協議体」について、早急に協議の場を設け、年度替りからすぐに機能できる手はずを整えてください。に関して

   「来年度設置予定という第三者評価機関「市内全保育園の保育内容を定期的に確認する協議体」は、今年度中に設置して、来年度4月から機能できるようにして下さい。今年度中に設置されない場合、民間委託は受け入れられません。」

(回答)

 協議体につきましては、保育内容やサービスの状況を定期的に確認し、保育の質の低下があれば是正し、市全体の保育の質の維持及び向上を図るために設置するものです。

評価基準につきましては、現在作成中の「保育ガイドライン」を基本に策定する予定です。保育ガイドラインは公立保育園が培ってきた子育て支援のノウハウを生かしながら信頼される保育園を目指して、今までに大切にしてきたことをまとめ上げたものですので質の担保は図れるものと考えます。

設置時期に関しましては、本年度中に準備を行いまして来年度、速やかに、機能できる体制を整えたいと考えます。

5.子どもの発達の保障や保育園の維持・発展のため、公立保育園に正規職員を計画的に増員してください。その際、保育士として募集し、意欲ある保育士を採用して下さい。新規採用計画再開の見通しを分かりやすく説明してください。に関して

   「保育士のみならず職員の年齢構成は均等であるべきと考えます。今後の保育行政(保育園の運営)を考えても新規職員の採用は不可欠です。過去10年の新規職員採用状況(市として○○名、内保育士○○名)を年度ごとに提示し、今後の正規保育士採用の見通しを具体的に示してください。」

(回答)

  職員採用につきましては、今後5年間で4.6パーセントの人員削減があることから、正規職員の採用は当分の間は困難と考えます。

22年以降につきましては、定年退職以外の自己都合が未知数ですので職員課と協議して採用計画を作成していきたいと考えております。

また、過去10年の職員採用は別紙のとおりです。

7.19時以降の時間外保育について、「2ヵ所(東葉高速・京成沿線)で20時まで延長」の進捗状況をお知らせください。に関して

  「以下の点について詳しく教えて下さい。」

(回答)

    時間延長する園に転園は可能か

転園希望は、受け付けますが、転園先の入所状況を踏まえ、配慮したいと考えます。

    有料になるのか。なるとすればどの位の増額か

7時以降の延長保育は、有料となります。金額につきましては、30分200円を予定しています。

    日ごとに対応してもらえるのか。

基本的には登録制を採用しますが、突発的な利用も対応したいと考えます。

    延長にあたって今後の計画は?(全園に広げるのか?)

該当園での利用状況及び他園での利用希望等を考慮し、職員体制等総合的な判断を行い今後検討してまいります。

 

8.老朽化した施設・設備を改善してください。施設・整備計画を教えてください。に関して

   「年度ごとの改修計画ではしっかりと改修して下さい。(「直したはずなのに雨漏りしている」という声が聞こえています)また比較的すぐに改修できることはすぐに対応する手続きを整えてください(鍵の修理等)」

(回答)

大規模改修につきましては、安心安全を最優先し、予算要求してまいります。また、軽微な修繕につきましても別に予算化しておりますので、そのつど対応しておるところです。

       

10.障害児保育については、市内保育園すべてで積極的に取り組み、保育時間等についても保護者が充分納得できる受け入れをして下さい。に関して

   「回答には納得できません。そもそも要綱など根拠となるものが全く無いのに障害児についてあまりにも限定的な基準があるのは根本的におかしいと思います。千葉市の障害児保育要綱では、障害の種類に関係なく延長保育も受けられると明記されているそうです。行政が一方的に一括りに9時から4時までと保育時間を制限する八千代市のやり方は、何を根拠に取り決めているでしょうか。」

(回答)

障がい児保育についての受入基準を作成していない理由としまして、既に回答させていただいておりますが、本市では障がいをお持ちのお子さんの保育園への入園の判断基準として、以前より昭和55年2月22日 児発第92号 厚生省家庭局長通知を基本に運用してきたことがあります。また保育園は、児童福祉法第24条にいう「保育に欠ける児童についての保育」が第一義的なものであること、また障がい児保育の入所基準を文書で規定することにより、柔軟な運用ができなくなってしまうこと等の弊害も考えられるとの判断によるものです。

また、限定的な基準ということでございますが、年齢別クラスで保育することから、受け入れる側の在園児の対人関係等が習熟され、また合同で保育することにより両者にとって、社会性や対人関係が身につき、得られるものが大きいと判断される時期としております。しかしながら、入園を希望される大多数のお子さんについては、児童発達支援センターに通所されている方であり、また通われていないお子さんであっても、必ず一度は同センターに行っていただき療育の必要性等を判断してもらっており、同センターで行われる「進路検討会」の判断と保護者の方の意向及び保育に欠ける状況を勘案したのち、入園希望のお子さんの人数等を把握し、通常の保育園の入所基準(保護者の就労等により保育に欠ける状況が発生する等)に該当する場合お預かりしております。

次に、時間外保育の関係につきましては、千葉市の障害児保育事業実施要綱では、第10条で「障害児保育における保育時間は、障害児の心身の状況に応じて当該保育所(園)長と保護者が協議の上、個々に定めるものとする。」とされており、「障害の種類に関係なく延長保育も受けられる」わけではなく、そのお子さんの状況に応じて対応していると確認しております。

また、ご質問にあります本市の対応として、「9時から4時までの制限がある」とのことですが、原則的には公立保育園の場合は「朝8時30分から夕方5時まで」、民間保育園につきましては「朝8時30分から夕方4時30分まで」の通常保育時間ということで保護者の方にはお願いしております。その理由といたしましては、前回も回答させていただいておりますが、集団での長時間にわたる保育は肉体的、精神的にも負担が大きいことから、この時間帯でお願いしております。そのほか、障がいのあるお子さんについては、時間外保育時間中についても加配を付けることとしておりますが、現在、時間外保育時間に勤務する正規職員は1名であり、時間外保育パート職員の大多数は保育士資格を有しておらず、万全な体制をとることが困難なことから、時間外保育は原則行っておりません。

しかしながら、保護者の方の就労形態によっては時間外を利用しなければならない事情等もございますので、原則はございますが、職員配置等の条件面が整うようであれば、柔軟に対応をしていきたいと考えております。

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