鬢櫛山(200.3m) 姫路市 25000図=「姫路北部」「姫路南部」 キアゲハ、アオスジアゲハ舞う風土記の丘
姫路市を流れる夢前川の左岸に、南北に伸びる山並みがある。この山並みの最高点(標高200.3m)が、鬢櫛山(びんぐしやま)である。
尾根の小道には、コナラのドングリがいっぱい落ちていた。186mピークを越え、その先のコルから登り返して、次の小ピークに立つと、鬢櫛山の頂上はもう近かった。 標高200.3m、真白い花こう岩でできた三角点は、鬢櫛山の山頂にひそかに座っていた。 周囲はぐるりとコナラの木に囲まれ、これまで見えていた山頂下の送電線鉄塔と反射板は視界から消えた。コナラの下には、ヤマハギがピンクの小さな花を付けていた。 三角点横の石に腰を落として青い空を仰ぐと、キアゲハとアオスジアゲハが優雅に舞った。ふもとの市街地から絶えず車の音が聞こえてきたが、この山頂には昔から変わらない空間があった。
鬢櫛山から、この山並みの主尾根をさらに南へ進んだ。尾根道には、分岐がいくつもあって、そのたびに地形図で位置を確認した。 山行日:1999年10月6日
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姫路医師会病院駐車場~高岡新町送電線下階段~186mピーク~鬢櫛山(200.8m)~157mピーク~苫編山(165.8m)~81mピーク~山崎山(86m)~亀山本徳寺 | ||||||
人間ドックの午後、姫路医師会病院に車を置いたまま鬢櫛山に向かった。高岡新町の送電線下の階段から山に入った。送電線の巡視路をほぼ南に進むと、標高120mの高さで尾根に出た。 尾根には、明瞭な道が続いていた。ここから、この山並みの主尾根を南へずっと進んだ。鬢櫛山、苫編山を越えて山崎山(86m)に達した。山崎山から、亀山本徳寺に下った。 英賀保駅まで歩き、JRで姫路駅へ。姫新線に乗り換え、播磨高岡駅で下車した。そこから、少し歩けば車を止めておいた姫路医師会病院であった。 |
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山頂の岩石 白亜紀 相生層群伊勢累層 流紋岩質溶結凝灰岩 | ||||||
岩片の種類は砂岩・チャート・黒色泥岩・同質流紋岩で、径数mm~10cmの大きさである。 岩石の表面をよく見ると、長さ1~5cm程度の薄いレンズが観察される。これは押しつぶされた軽石が粘土鉱物に変質したもので、このことから溶結凝灰岩であることが分かる。 鬢櫛山山頂手前から振り返ると、186mピーク南側斜面の切り立った崖がよく見えた。その下には、崖から落ちた岩石が積もっていた。そこは採石場跡で、姫路城築城時の石材はこの山からも採ったという。 |
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