一時期の灯火



第2話 どこかのドラマであったよね〜



「ん、ここは?」
辺りを見回すと何もなく、ただ暗闇が広がるだけであった。
「いったいどうなってるのよ!気持ちよく人が寝てたって言うのに。でも何で外に?しかもここって・・。」
そこは実験マニアの父、宝条、ビンセントとの浮気中と噂されるルクレツィアを母に持つクラウド達の学園の生徒会長。セフィロス邸であった。
「どうしてここに!?あっ!もしかしてあの変態ホモ野郎がこの美しいエアリス様を誘拐しようとしたのね!」
そう今までしゃべっていたのはエアリスなのでした。
エアリス「許せないわ!今度こそ海のもくずにしてやる!」
そう決めたエアリスは屋敷のドアを勢いよくたたき怒鳴りつける。
エアリス「おい、セフィロス出てきてやがれ!脳天かち割ってやる!」
すると中のほうでこちらに向かう足音が聞こえてくる。
メイド「まったく、こんな真夜中に何事・・・!坊ちゃまでしたか!お帰りなさいませ!」
エアリス「へ?」
きょとんとしているエアリスにメイドはエアリスに向かって
メイド「さあ、今夜はもう遅いでございます。お部屋までお送りいたしましょう。」
エアリス「ああ、そうね。案内してもらおうか。(フフ、セフィロス覚悟して待っててね)」
部屋についたエアリス。そこにつくとメイドは軽く頭を下げ、どこかに行ってしまった。
エアリス「ここが奴の部屋。」
エアリスはドアノブを握ると勢いよくドアを開ける。しかしそこには誰もいなかった。少し変に思ったが、部屋に入ってみるとやはり誰もいなかった。少し歩くと後ろのほうで誰かの動く姿が。
エアリス「誰!」
そこにはセフィロスがいました。
エアリス「フフフ、覚悟しなさいよセフィロス。死んじゃいなさーい!」
一気に飛びかかるエアリス。しかし、
ガツン!
セフィロスだったと思っていたのは鏡だったのでした。エアリスは思いっきり顔をぶつけてしまいました。
エアリス「いててて、何なのよこれ、・・・?」
鏡の中のセフィロスも痛がっていました。彼女が右手を上げると左手を上げ、左足を上げると右足を上げていました。
エアリス「ももも、もしかしてこれって。わたし!?」
つまり彼女がセフィロスだと思っていたのはセフィロスじゃなくて、でも姿はセフィロスでなんかこっちが動いたらあっちも動いて、もしかしたらみたいな。えーとつまりセフィロスの体イン心はエアリスなのでした。
エアリス「もしかしてあれ!?」
セフィロスの部屋は2階。ベランダから庭が見渡せる。エアリス(セフィロス体)はベランダからさっきまでいた所を見る。そこには魔法陣の様な物が書いてあった。
エアリス「あ、アンパンマン!?もしかしてあれは体を入れ替えちゃうやつ!?」
彼女は黒魔術にも詳しかった。
エアリス「あれって魔法をかけた本人しか解かす方法を知らないのよね。」
考え込むエアリス、しかし、
エアリス「ま、いいや!もう寝よっと。さっきまで寝てたわけだし。」
大して考え込まないエアリス。明日シメればいいや。とか思いながら就寝する。
その頃エアリスの部屋では
セフィロス「やった!成功だ。ついに精神の入れ替えができたぞ!」
喜びまくるセフィロス(外見エアリス)。彼はホモで変態なのでいつかクラウドを我が物に、と思っていたが、クラウドは本能で身の危険を察知し避け、周りの奴が邪魔するのでなかなか近づけなかったのでした。
セフィロス「これでクラウドの近くに寄れて、しかも邪魔な奴も消せるという一石二鳥なこの作戦。名づけて。」
「○○ってマジで太くない?作戦だ!」
とガッツポーズをとるセフィロス。そして何かを思い出したように部屋を出る。
セフィロス「クラウドの部屋はどこかな♪」
まさに夜這いをかけようとするセフィロス。クラウドの部屋はエアリスの部屋の正面だったのですぐにわかった。部屋を空けると電気はついていなかった。ベットに狙いをつけるセフィロス。
セフィロス「クラウド〜。さあいざゆかん!。」
ベットに飛びつくセフィロス。クラウドの危機!しかしクラウドはいなかった。
セフィロス「あれ?いないのクラウド?・・・!もしかして!」
その頃クラウドは
クラウド「ふ〜。いい湯だな〜。」
彼はお風呂に入りアヒルのおもちゃで遊んでいた。
ごそ、ごそ
服を脱ぐところから物音が聞こえる。
クラウド「誰?」
しかし返事はない。気のせいかと思った矢先
エアリス「クラウド〜。一緒に入りましょ
注:もうだるいのでここからは外見で誰がしゃべっているかやります。
とタオルを巻いたエアリスの姿が!
クラウド「きゃー!」
リミット技「クラウムハザート」発動!お風呂場は消し飛ぶ。
クラウド「姉さんの最低!」
とある意味逆のような気もするセリフを吐きながら顔に腕を当てて走り去っていくクラウド。
セフィロス「ふ、可愛い奴め。」
と黒焦げのエアリス。
どうなるクラウド!セフィロスきしょい!早く起きろよエアリス!
つ・づ・く



第2話  どこかのドラマであったよね〜(下)
前回のあらすじ
セフィロスとエアリスが入れ替わっちゃった!終了


クラウド「おかしい、どうもおかしい。
」 学校に行く道を歩きながら考え込むクラウド。その前にはエアリスが歩いている。
エアリス「どうしたのクラウド?」
と心配そうなエアリス。
クラウド「い、いや。なんでもない。」
姉さんの様子がおかしくなったのは昨日の夜からだ。急に風呂には入ってくるし、何度も部屋に入ってこようとするし、極めつけは朝のあれだ。
ジリリリリーーー
クラウド「ん、・・・・。もう少し。」
といつもの様に寝ぼけるクラウド。
ガラガラ(扉を開ける音)
トコトコ(足音)
クラウド「はっ!エアリスだ。」
飛び起きるクラウド。そして両手で顔をかばう。
クラウド「お、起きてるよ〜。」
しかし何の反応もない。いつもならうるさいからと言いつつ撲殺される所なのだが。
エアリス「あ・さ・だ・ぞ!」
とクラウドの鼻先を指でツン!。
クラウド「ひっ!(鳥肌)」
エアリス「早く起きないと遅刻するわよ。」
クラウド「・・はい・・・。」
と今日の朝の出来事を思い出すクラウド。思わず身震いする。
クラウド「イヤー。マジであれはキショかったな。」
エアリス「何がキショかったの?」
と下からクラウドの顔を覗きながら問うエアリス。
クラウド「なんでもないよ!(それがキショいんだよ!)」
そこにいつものようにザックスの登場。
ザックス「なんだ、今日はいつもより静かだな?あ、でもバイクには乗せてやらないぞ!」
クラウド(ああ!何言ってんだよザックス。そんな事いったら殺されるぞ!)
そう思ったが、
エアリス「いいわよ別に。クラウドと歩いていくから!。」
そのいつもと違う反応に戸惑うザックス。クラウドを引っ張り少しはなれたところでヒソヒソ
ザックス(おい、どうしたんだよあれ!なんか変なものでも食ったのか?)
クラウド(そうじゃないと思うけれど、昨日の夜から変なんだ。)
とヒソヒソしている二人に
エアリス「早くしないと遅刻するわよ!」
二人「はい!」
と軽く敬礼。
で、またいつものように校門前でティファに会う。
ティファ「ちょっと、エアリスの様子変じゃない?」
話しもせずにいきなりクラウドに問いかけるティファ。
クラウド「えっ!何でわかったの?」
ティファ「わかるわよ。いつもは化け物って感じだけど、今は至って普通だもの!」
ザックス「おいおい。それはないんじゃないか。・・・・!」
何かの視線を感じて三人そろって後ろを見る。そこにはニコニコ顔のエアリスがいる。
ティファ「やっぱり変よ!マジで怖いわ。」
ザックス「ああ。たとえて言うなら、映画のエイリアンが普通に日本語を喋ってる位怖い。」
クラウド「何言ってんだよ。それを言うなら○○がにらんだ時くらいだろ!あれってマジで怖いよねー。元ヤンみたいな?」
うんうんとうなずく三人。とまあそんな疑問を抱きながら教室に向かう四人でした。
エアリス「くくくく。どうやら誰も私が入れ替わったということに気づいていないようだな。」
と三人の後ろにつきながら笑うエアリスでした。
ではセフィロスは今どうなっているのでしょうか。
セフィロス「ぐ〜〜〜〜。」
寝ていました。どうやらベットにスリプスの魔法がかかっていたようです。
エアリス「これでしばらくは起きては来ないだろう。それでは安心してクラウドをゲットするか!」
と意気込むエアリス。
エアリス「ほら、あ〜ん。」
クラウド「なにいってんだよ!」
と昼食中のクラ・エア・ティ・ザックス。ここでもエアリス猛アタック。エビフライをクラウドに食べさせようとしているがそんなことをクラウドが許すはずもなく、あっという間に終了。
エアリス「も〜。クラウドったら恥ずかしがっちゃって!。」
といいつつクラウドの頭に突っ込みを入れるエアリス。しかし力余って思いっきり吹っ飛ぶクラウド。ここは3階。窓を突き破り落ちてゆく。
クラウド「あ・・・・・。」
軽くのうしんとうを起こしているクラウド。落ちているのはわかるがあんまり自覚はなく。気づいたときには墜落。
ティファ「きゃー、クラウド!」
ザックス「死んだか?」
エアリス(・・・これはチャンスね!)
と何を思ったかいきなりザックスの腹を殴り、ティファの首の後ろをチョップし秒殺するエアリス。
エアリス「これで邪魔者はいなくなった。さあ、待っててねクラウド
走り去るエアリス。
ザックス「ど、どうなってやがんだ・・・。」
こちらは落ちたクラウド。ちょうどそこは中庭になっていて芝生がクッションになったようだ。
クラウド「いててて、まったくなんなんだよ。」
と近くの木にもたれかかっているクラウド。そこに
エアリス「大丈夫?」
と言いつつぬれたタオルをクラウドの頭にのせる。
クラウド「まったく大丈夫じゃないよ! まったく姉さんは・・・・って!」
いきなり顔を近づけてくるエアリス。
クラウド「な、なにしてんだよ!」
と顔を横に振る。しかしエアリスの手が無理やり顔を正面に向ける。
エアリス「もう逃げられないわよ、クラウド」
クラウド「・・・!お前エアリスじゃないな!」
といつもと違う姉に向かって睨み付けるクラウド。
エアリス「気づいたか、しかしもう遅い。お前は私のものだ!」
とさらに顔を近づける。クラウドの最大の危機!
クラウド「だ、だれか!」
もうだめだと思った瞬間。
「なにしてやがんだーーーー!」
と上のほうから誰かの声が聞こえる。そう思った瞬間。
ざく
クラウド「・・・・・。うわーーーー!?」
刺さっている。そう刺さっているのだ。ものすごく長い日本刀がエアリスに!しかも体勢的にクラウド乗りかかっている状況だったのでエアリスの背中から刺さった日本刀はクラウドのあれのすれすれで地面に刺さっていた。おびただしい血が流れ出ている。その返り血はクラウドの全身にかかり、真っ赤に染め上がっている。
エアリス「く、ら、うど・・。(ご臨終)」
クラウド「ねえさーーーーん!」
セフィロス「あほ!」
叫ぶクラウドに軽い突込みが。しかし
クラウド「指先がちりちりする、口の中はカラカラだ。目の奥が熱いんだ!」
トランス状態のクラウド
セフィロス「おーい、クラウド、起きてるか?」
クラウド「おのれ、セフィロス。殺してやる!」
バスターソードを構えるクラウド。
セフィロス「おい、話聞けって。」
ちょっと無視されてイライラのセフィロス。こちらも日本刀を構える。しかしこのままではやばい。それは、クラウドとセフィロスの実力が違いすぎたからだ。そう思っていたが、
ティファ「メテオドライブ!」
ザックス「ブレイバー!」
3階から飛び降りながらの二人の合体攻撃が!!しかしそれをひらりとよけるセフィロス。
ティファ「セフィロス。あんたって奴は!」
ザックス「絶対ゆるさねぇ!」
殺気むんむんの二人。
セフィロス「ねえねえ、ちょっと人の話も聞きなさいよ!」
クラウド「行くぞみんな!エアリスの仇だ!」
ティ・ザッ「おう!」
飛び掛ってくる三人。
クラウド「画竜点睛!」
セフィロス「だからね。」
ティファ「メテオストライク!」
セフィロス「人のね。」
ザックス「メテオイン!」
セフィロス「話をね。」
ひらりひらりとよけるセフィロス。簡単にリミット技をよけられて怒り爆発の三人
クラ・ザックス「ダブル超究武神覇斬!」
ティファ「ファイナルヘブン!」
ついに三人の最強リミット技が!!
セフィロス「聞きなさいよーーーー!」
スーパーノバァ発動!(セフィロスの最強魔法)三人のリミット技はあっけなく返され、隕石の墜落で学園があった場所には巨大クレーターができた。少し放心状態のセフィロス。だがすぐに気がつき。
セフィロス「あ!いけない、てへ
と自分の頭にこつん。そこら辺にある肉片を適当に集めながら
セフィロス「フェニックス!」
召喚獣フェニックス発動。転生の光で見る見るうちに再生してゆく肉片たち。その数ざっと1000人ぐらい。
クラウド「ん?」
気がつくクラウド。周りを見回しても何も変わった様子はない。死んだはずのエアリスも横で眠っている。
クラウド「あれはいったいなんだったんだ?」
ティファ「はっ!セフィロス!」
気がつくティファ。ついでにザックスも気がつく。
クラウド「二人とも大丈夫か?」
ザックス「まあな、それにしてもあれは何だったんだ?・・・っておまえ」
ティファ「・・・・・・!」
ザックスはあきれ顔、ティファの顔は真っ赤になっている。
クラウド「?・・・・!!!」
クラウドは服を着ていなかった。セフィロスの魔法の一撃で服ごと消し飛んでしまったからだ。でもみんなは着ている。何でクラウドだけかはミス。まさにクラウドの様子はジャングルぐるもーじゃ、ジャングルぐるもーじゃ、やしの木一本実が二つ♪でした。(爆)
クラウド「み、見るなーーー!」
ティファ「クラウドの変態!」
と言いつつ指の間からちら見するティファ。そこに
エアリス「くらうど〜
とエアリスが抱き付いてくる。
クラウド「わ!やめろー!。」
クラウドのあれを触ってこようとするエアリス。クラウドも抵抗するが服を着ていないので思うように行かない。
クラウド「やめろよ!変態!それじゃまるで○○みたいだろ!」
エアリス「!!」
クラウドの「○○みたいだろ!」に反応したエアリス。しょぼんとする。
エアリス「そうだね。○○はやばいよね。」
セフィロス「ねえセフィロス。早く戻してよ。この体ごっちくて動きにくいわ。」
まさにやっとしゃべれたと言う感じのセフィロス。
クラウド「??なにいってんだよ。セフィロスはお前だろ?」
セフィロス「は〜。初めから説明してあげてよセフィロス。」
エアリス「はい。・・・わかりました。」
と今までのことを洗いざらい話すエアリス。クラウド達も聞いているうちに引いてくる。
ザックス「そうだったのか!だからエアリスの様子が変だったんだな。」
クラウド「だったら早く戻せよ!変態!」
クラウドの冷たい一言に傷つくエアリス。仕方なく魔法解除の呪文を言う。
エアリス「デスペル!」
エアリスとセフィロスの間に雷撃が走る。そして爆発。
ティファ「きゃ!」
ザックス「おーすげーな。」
クラウド「・・・・。」
煙の中から出てくる二人。クラウドはエアリスの肩を揺さぶり叫ぶ
クラウド「エアリス!エアリス!わかるか!もどったのか!エアリス!」
と揺らしまくるクラウド。その時
エアリス「わかってるわよ!そんなに揺らさないでよ。それに姉さんって呼びなさいといつも言ってるでしょ!」
とクラウドの首に延髄蹴り。クラウド失神。どうやら元に戻ったようだ。
ザックス「ま、こんなもんだな。」
ティファ「そうね・・・。」
と少し感動的な再開を期待していた二人は少し残念。伸びているクラウド。プンプンのエアリス。そしてセフィロスは
セフィロス「今回は失敗したが、いつかはクラウドを手に入れてやる!」
と懲りずに決意を新たにするセフィロスでした♪

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