交配・妊娠・出産

一般的な胎児の成長や母体の変化をピンクの文字で右脇にのせておきました。





はれている日は
ベランダでひなたぼっこの
まめママ
とおくのこうそうビルをながめながら
ものおもいにふけっています



エレキパパも
ベランダに出たいところです
「いいなぁ、ベランダ」



ぼくはおさんぽできるのだから
ベランダのソファは
おくさんにゆずります
「がまんがまん」
'01/5月上旬〜6月16日
(交配〜妊娠1ヶ月目)

今回はまめのヒート(生理)がいつ始まったのかよくわかりませんでした。遠藤家が引越しをし、エンケン親分の仕事もかなりハードになり、連日バタバタしていたため、シーツにまめの出血跡を発見したのは5月に入って数日してからです。エレキはまだ興奮していないので、たぶんヒートは始まったばかりだったと思います。

エレキが夜通し興奮し始めて数日後、5月15日にエレキとまめの合体を目撃しました。
交配の記録はここをクリック
この日は私も家にいたため交尾を目撃できたのですが、前日や後日にも交配したのかもしれません。だから、正確な出産予定がたてられない妊娠になってしまいました。

前回の出産からちょうど1年が過ぎているので、母体も回復しています。まめは今年4歳になるので、まだ大丈夫ですが、5歳を過ぎると毎年出産するのは控えた方がよいようです。

5月20日。妊娠した時の恒例行事『まめの盗み食い』が発覚しました。詳しくは『できごと』の盗み食いをご覧下さい(ここをクリック)。

5月中は食欲が旺盛だったまめですが、6月に入るとつわりの症状がでてきました。
今までのように吐き気は無いようですが、食欲が全くありません。ドライフードを5粒くらいつまむと「ごちそうさまでした」なのです。仕方なく、牛肉の赤身やレバーをまぜてあげましたが、それも少し食べると「もう、けっこうです」なのです。

6月9日。お医者さんに往診に来ていただき、様子を診てもらいました。
交配24日目なので、まだはっきりとわからないのですが、触診で「ピンポン玉くらいの塊が少なくても3つ確認できる」とのことでした。成長した受精卵がちょうど子宮に着床したころです。胎児はシラスほどの大きさで、そのまわりを卵の白身のようなプルプルの液体が囲んでいて、さらにそのまわりには羊水が満たされており、それを羊膜で包んでいる状態だそうです。それがピンポン玉の大きさなのです。犬の子宮は左右に2本のチューブ状に存在していて、右の子宮に2個、左に1個のピンポン玉が確認されました。シラス大の胎児は目、爪、背骨という順番に各部位が作られていくようです。
今が一番大切な時で、神経、脊椎、器官がつくられます。奇形や先天性の疾患はこの時期にできてしまうのです。安静な時期です。あまり飛び跳ねさせたりお腹を圧迫した抱き方はひかえます。精神的不安もいけません。
胎児は日に日に大きく成長する時期です。
3匹分のピンポン玉がどんどん大きくなって、まめの胃が圧迫され食欲が無いので食べられないのだろうということでした。つわりというより、お腹がいっぱいな状態でいるとのこと。
それにしても栄養不足で痩せてきたので、点滴を打っていただきました。
これからは少量の食事を何度かに分けて与える事になりました。フードもパピー用の栄養価の高いものを与えます。
エレキは食べすぎなので、ライトのフードに変えました。

6月16日(交配1ヶ月目)。まめのお腹はかなりふっくらしてきました。前回、前々回はまだまだ目立たなかった時期ですが、今回はお腹が大きい!(笑)
おっぱいもしっかり妊婦さんの乳頭になっています。

授乳終了後まではフィラリアの薬やダニよけ薬も飲めないため、まめのお散歩はしばらくおあずけです。梅雨の晴れ間は蚊取り線香(体に悪影響の少ない菊花線香)を焚いたベランダで日光浴のまめママです。

お産の敵は『肥満』です。太ると出産時のふんばりがきかないのです。肥満犬は筋肉の力も衰えるとのことで、出産は筋力勝負なので肥満に気をつけながら栄養はしっかりとっていきたいと思います。

とかなんとか言って、実は出産予定の日まで、飼い主たちは超ハードな毎日で、ほとんど家にいないのです。いったいどうなるのでしょうか??
妊娠する期間はメスの出血が始まってからだいたい11〜13日目。(確実に避妊したい場合は7〜20日目の交配をさける)
妊娠可能な時期は、出血量が減って、血液の色が薄くなるころがめやす。
出血が多く、まだ妊娠しない時期はメスの受け入れ態勢もできていないので、尻尾を股間にはさんで拒否する。
正確に妊娠可能時期を知りたければスメア検査をして、排卵時期を確認する。

交配は、オスがメスの背中に馬乗りになってドッキング。その後はドッキングしたままお互いに外を向き合うかたちでお尻をつけたまま10〜15分は離れません。(無理に離さないこと)

受精してから0〜3週間は子宮に受精卵が着床しないため、無理な運動はさける。
入浴もこの時期は避けた方がいい。

交配2〜3週間前後に食欲不振やつわりの症状が出ることもある。


受精卵は2週目くらいには分裂得をくりかえし、3週目には子宮におりて着床する(約18〜21日目)。
これ以降、急激に胎児は成長する。

4週目になると目や脊髄や器官がつくられる。
この時期は特にいろいろな意味で注意が必要。奇形や、先天性の疾患もこの時期につくられる可能性が高い。

母犬の乳房の変化がある。無理な運動は避ける。






半分のこっていたのに
これだけになりました


ぼくはなにも
しりませんよ

っていっても
きみのよこには
てっかまきが
ころがってるよ

●●●


こんなおなかに
なりました
おもいです
おきあがるのが
ひとくろうです
よいっしょっと
6月17日〜7月7日
(交配後34日目から54日目)

とある日。
事務所で1日中お仕事だったため、まめもエレキもいっしょに事務所に来て遊んでいました。
晩御飯もお弁当。この日はにぎり寿司の折詰めです。
食べかけの途中に電話。その間にやられました。電話に集中していたため、目の前で盗み食いをされているのに全く気がつきませんでした。
シャリを半分残して、ネタをやられました(シャリはわさびがツラかったんだと思います)。
まぐろ、いか(やばいっ)、たまごを2個づつです。
巻物の鉄火巻はチャレンジしたようですが、あきらめた形跡がソファの上に見られます。
犯人はエレキとまめの御両人です。口のまわりには寿司飯独特の甘酸っぱさが漂っており、口毛にはご飯粒までつけておいてくれました。ばれるっちゅうの。
電話中気がつかない私もおバカですが、目の前で堂々とやらかした根性には、ただ感嘆でございます。
でも、イカはどうなの?(だめでしょう・・)
翌日は下痢もせず、なぜかしら絶好調なエレキとまめでした。

7月3日(交配50日目)にはエレキの弟ブランくんのママと妹さんがまめのお腹を見にきてくれました。今回のベイビーの里親さんになって下さるので、まずは大きなお腹を御披露です。
美味しい乾燥肉のパテをお土産にいただきました。
これはかなりイケルらしく、ちょっと餌に混ぜるだけで、食いつきが全然違います。
まめは餌をせっせと食べているのですが、摂取カロリーが追いつかないらしく、かなり痩せてきています(お腹だけ大きい状態)。背中や首周りは骨が浮き立っています。
そんな時にパテのお肉をいただき、まめも喜んで餌をたべるようになりました。いつものようにエレキが横取りに来ても、うなって渡さないほどの食欲になりました。

7月5日(交配52日目)には、お腹の中で赤ちゃんがボコボコ動くのがはっきり見えるようになりました。

7月6日(交配53日目)。今日あたりからいつ産まれてもおかしくない時期です。秒読み体制です。まめが朝ご飯を食べる日はまだ生まれないと思うので(生む日は食べなくなるため)出かける時も安心ですが、それでもやはり出先ではとても気になります。
膀胱が圧迫されているので、おしっこも少量に分けて頻繁にするようになりました。
体温は38.7度。これがガクッと下がったらその日のうちに出産です。
ドキドキだなぁ。
産室も準備OKですが、この中で生んでくれるかどうかわかりません。引越ししたこともあり、あまり馴染みの無い場所に産室を置いたので、ここがお気に入りかどうかはまめのみぞ知るって感じです。
この日から産室内に敷いたタオルをガリガリと掘り出しました。
「ここで産もうかなー」と考えてはいるようです。
7月6日
まめ3,2kg(元体重2,3kg)

5週目になると胎児は犬の形になってくる。外部からのストレスにも強くなるため(母体も安定するため)この時期のシャンプーがベスト。(くれぐれもお腹を圧迫しないこと)

超音波(エコー)での胎児の確認が可能になる(正確な頭数はわからない)。

母体も、体重が増え、おなかが少しふくらんできたような感じになる。
乳房の周りにバリカンをいれて、授乳時しやすい環境をつくっておく。

母犬には高カロリーの食事を与える。
適度な運動は続ける。

頻繁にオシッコをしたり、便秘気味になることもある。
動作が鈍くなったり、性格に変化がみられることも多い。

胎児は50日までくると安心。無事生まれる確立が高くなる。

レントゲンでの確認(胎児の位置や頭数、産道の幅と胎児の頭の幅など)が可能になる。
産道に対して胎児の頭が異常に大きい場合は、帝王切開の準備も必要。
レントゲンでは胎児の性別はわからない場合が多い。

人通りの少ない場所に産室(ダンボール箱など)を用意して母犬を慣れさせておく。
大きさは子犬が出ないように高さ15cmくらい、広さは狭いほうが落ち付きますが寝て母乳をあげられるくらいは必要。

ここで出産することが多いので敷物はすぐ取りかえられる新聞紙やタオルを敷いておく。






ここで生めってことかしら


よこむきでねるのが
ラクです
7月8日(交配55日目)

まめが産室に出入りする回数が増えました。
体重、体温とも変わらず。本日中の出産は無いでしょう。今日は遅くまで家に戻れないので、ちょっと安心です。

夜、家に戻ったらいつものように玄関まで出迎えてくれたのはエレキだけで、まめは奥のほうで寝転がったまま尻尾だけ振って目線で「おかえりぃ〜」っていうカンジでした。
お腹が邪魔なのか、横向きで寝る事が増えました。

エレキの食欲がおちました。夏バテでしょうか。あまりクーラーをいれていないので、この暑さがこたえるのかも知れません。
本日体重3,2kg
体温38,2度
55日頃になると、いつ出産になってもおかしくないので、獣医の電話番号や助産(必要ないことが多いが)の準備をしておく。





上からみたレントゲンと
横からみたレントゲン
お腹が胎児によって圧迫されているため、まめの胃袋がほんの少ししか入らないくらいになっていました。ちょっと食べると、もうお腹いっぱいになってしまうのです。
ごはんは大スプーン1杯くらいを何度にも分けてあげるしかないらしいです。パピーフードを食べれるだけあげることにしました。

7月9日(交配56日目)

病院でレントゲン写真を撮っていただきました。
産道と胎児の頭の大きさチェックです。普通分娩が可能であるかの確認のためです(産道の幅より頭が極端に大きいと帝王切開の確率が増えます)。

なんと4匹の胎児が順調に育っていました。よんひき!・・・・・・・・・・・・。


上から撮ったレントゲンです。中央がまめの背骨。左右に小さい4匹分の背骨と頭が見えます。右の子宮に2匹、左の子宮に2匹です。

横から撮ったレントゲンです。右がお尻のあるほうです。
2匹(産道側)が逆子です。そのため4匹が頭をくっつけている状態でお腹におさまっています。お腹の下の方に4匹の頭が重なっているのがわかりますか?
なんだか、4匹でひそひそ相談しているように見えます(笑)。

産道より胎児の頭の方が小さいので、今週中に生まれるとすれば順調な出産になるそうです。
4匹もいるので、あまりおおきく育っていないようです。産むのは楽かも。
4歳が出産のピークだそうで、これを最後の出産にしてあげたいと思います(現在4歳)。

エレキは今日も元気がないです。嘔吐(あまり食べていないので、空腹の嘔吐(黄色い吐しゃ物))と下痢です。なので彼は美味しいおうどんをもらうことができました。チキンスープで煮込んだおうどんはモリモリ食べました。
本日体重3,2kg
体温38,2度

以下の物を準備する

・清潔な糸(臍の緒を結ぶ)
・清潔なハサミ(臍の緒を切る)
・ガーゼかタオル(分娩が途中で止まった場合に、子犬をつかんでそっと引き出すときに使う)
・ヨードチンキなど(切った臍の緒に1滴つける)
・はかり(子犬の体重を量る)
・カラーリボンなど(子犬の識別用に)←からまると危険かも
・緊急の場合を考えて、自動車はガソリンを満タンにしておく。





ハァハァハァ


ここがおちつくのだけど
「でてきなさい!」と言われてしまいました


エレキパパは
まめのそばにいることが
ふえました
7月10〜12日(交配57〜59日目)

まめの食欲がおちてきました。胃が圧迫されているからでしょう。呼吸も荒くなっています。
せっかく準備した産室ですが、まめは気に入らないようで自分で気に入った場所を探しています。
一番のお気に入りはバスルーム脇のタオル置き場(3段の籠になっている)の一番下の段です。こんなところで産まれたら洗濯機の下に入ったり、水まわりに近くて大変危険です。というより、とても産むスペースではありません。
「あ、まめがいないっ!」と思うと、たいていここに居ます。
本日をもって、この場所は封鎖されました。


お医者さんに最終チェックをしてもらいました。
最後の子が小さいので、その子は死産になる可能性があるとのこと。いちばん奥にいる子のことです(胃の裏側に入りこんでいる子)。
今回、いつになく頻繁に胎児が動くのは、お腹の中がせまくて苦しいからだそうです。
少しでも居心地のいい場所に落ち着こうとごそごそ動いてみるものの、全員が一斉に動くので
「やっとみつけた!ここが楽ちんだ」と思っても
「今度は他の誰かの足があたるよ〜」みたいに、全員がいいポジションをめぐり争っているうちにまた居心地が悪くなり、さらに動く・・・というふうになっているとのこと。
犬は62日目で産まれるとちょうどいいようにできているのですが、今までは1匹や2匹だったので成長速度もはやく、早めの出産でした。今回4匹だということで 全員ちょっと成長不足なため、1日でも早くうまれるとそれだけおっぱいへの吸いつきが悪かったり何かと良からぬことが多くなると言っていました。
だからといって、母体の負担を考えると1日でも早く生まれるほうがいいし・・・。
そこでふと気がついたのですがおっぱいを吸えない子のために何も手を打っていないのでした!4匹無事に産まれても、全員がちゃんと母乳を飲めるとはかぎりません!
これから粉ミルクと哺乳瓶を買ってきます!

やばいっ、何やってんだ私!!!何も用意していなかったぞ!!!

(7月12日、夜中に穴掘りを始め、体温も少し落ちてきました。37,7度)

出産の前に(24時間くらい)いったん体温が1〜2℃度下がるので(36〜37℃台になる)朝夕に直腸での体温を測っておく。
再び体温が上昇し始めたら、出産間近。







パパはさんしつにはいって
じゅんびOK
・・・ちみがじゅんびして、どうする。



はれつしそうな
おおきなオナカ
いちどよこになったら
おきあがるのがたいへんよ


7月13日(交配60日目)
う、うまれない〜〜〜〜
お腹が破裂しそうにみえます。
歩く時も、左右にヨタヨタしながらシンドそう。
大丈夫かなぁ。
まめは苦しそうにハァハァと肩で息をしています。穴掘りのしぐさもしますが、体がよたって途中で止めてしまいます。
食欲無し、体温37,7度をキープしています。
4匹なので栄養が行き届かず、まだ生まれるほど成長していないのかな。ベイビーズのGOサインが出ないので、まだ産まれません。
今まで60日を越えたことがないだけに、心配になってきました。
ちょっとおりものが出てきています。お医者さん曰く「中でチビたちが暴れだしてるね。体温が下がらなくても、つるっと出てきちゃうこともあるよ」
とのこと。そんなぁ〜〜〜
心の準備ができませんがな。

エレキは準備した産室に入ってのん気に寝ています(イビキつき)。
ちみが入ってどーすんの!?
穴を掘るようなしぐさをくりかえし、産室の準備をはじめる。
お腹を空にして出産するため、食べ物はたべなくなり、頻度に排尿排便をする。

出産時は体温が戻り、呼吸が荒くなる。
息を止め、力むようすが見えたら陣痛の始まり。軽い陣痛が何度か続くと強い陣痛になり、第1子が生まれる。続いて10分〜100分の間に第2子、第3子と1匹ずつ生まれます。
強い陣痛があるにもかかわらず生まれてこない場合や、母犬が痙攣を始めた場合は緊急の処置が必要なので、獣医さんに連絡を。






17:45

おくさんのようすがヘンです・・・
こわくて、そばにいられません
。。。。。。。。

20:15ころ(2匹生まれました)

ほぼどうじにうまれた2匹は
まだまめのおしりについたまま
。。。。。。。。

21:30ころ(3匹生まれました)

3匹がげんきにおっぱいをのんでます
。。。。。。。。

おそるおそる近よるエレキパパ

もう、おこられないのかなぁ
もう少し、ちかくにいってみようかなぁ

あ、だいじょうぶだ
でも、ここまでにしておこう・・・
。。。。。。。。



ちょっとつかれたので
きゅうけいです
ZZZZZ・・・マジ寝です
。。。。。。。。

22時ころ(4匹無事にうまれました!)

チーズとプリンは
きょうだけのとくべつメニューね
いそいでたいらげて、たくさんこぼしました

あかちゃんはママにぺろぺろされて
だんだんしろくなりました
。。。。。。。。


ぐちゃぐちゃになったしきものを
とりかえてもらって、すっきりです
7月14日(交配61日目←出産当日)
朝から穴掘り(巣作り)を何度か行っていました。
おとといから体温が37,7度まで下がった状態をキープしていました。本来は37度くらいまで一気に下がり、数時間後38度くらいに上昇して出産を迎えるというのがマニュアルなのですが、どうも様子がヘンです。
お医者さんに電話でうかがったところ、今回はベイビー4匹が頻繁に動いているので、熱が発生してそんなに体温が下がらないかもしれないとのこと。
生まれどきの目安を失って、私はおおいに慌てるのでした。

午後、2時間ほど外に仕事に出て夕方からは自宅で電話での仕事をする予定なので、なんとか夕方までもってくれないかなぁと願いながら出勤。
18時に大急ぎで帰宅すると肩でハァハァ息をしてちょっと苦しそうですが、まだ出産していないまめと、ひたすら元気なエレキが出迎えてくれました。
「よかった!間に合った!!」

18時30分に、まめが第二の母親だと思っているチロママ(私が泊りで留守の時、まめとエレキがお世話になるのです)が様子を見に来てくれました。
まめとエレキは大歓迎でピョンピョン飛び跳ね、その振動が引き金になったのか急にまめの様子が変化しました。
いつもはチロママに心行くまま甘えているまめが、慌てて産室に入りました。
「あ、いよいよだね」
そう言って、チロママが帰った途端、まめの陣痛が始まりました。

18時45分
陣痛が続きます。体温は38,2度に上がっています。
おしっことうんちを5分おきにします。ほとんどもうでません。
敷物をすごい勢いで掘り返しては力みます。
いつもより、苦しそう・・・。
するとまた治まって、しばしの休憩です。ぐったりと横になり、苦しそうにハァハァしています。
これの繰り返しです。
部屋の電気を消してみたり、いろいろためしましたが苦しんでばかりで、なかなか生みません。

19時45分
1時間経ちました。まだ生まれません。
今回のまめの苦しみ様がすごくて、とてつもなく心配になりました。
タオルを噛んで両手でその両端をを押さえこみ、力の限りひっぱります。小さいうめき声で「ウーッ、ウーッ」と鳴いています。ど、どうしよう・・・ヘンだ・・・。
あまりの殺気に、エレキは部屋から逃げて、戸の隙間からビクビクしながら覗いています。

産道に2匹同時に降りてきているのではないか・・・ふとそんな気がしました。だから、生むことができないのではないか・・・
頭にそう思い浮かんだら、居ても立ってもいられません。お医者さんに電話をして状況を伝えました。
「2匹いっしょに降りてきているかもね・・。お腹をマッサージして、2匹の場所をずらそう。どちらかが譲ればすぐ生まれるはず」
と言うことで、陣痛の合間にまめを抱きしめてお腹をマッサージしました。バスルームのタオル籠に行きたがるまめを無理矢理ダンボールに戻し、大丈夫!大丈夫!と声をかけます。
「苦しくて仕方ありません」という目で、私をみるまめ。
もう、泣きたいよー(ダメな飼い主の声)。
恐くて動けないよー(ダメな亭主エレキの声)。

20時03分
第1子が見えてきました。膜に包まれて出てきています!
と、なんともう1個続けて出てきました。
ほぼ2匹が(2袋?)が同時に生まれました!!!
まめも予想していなかった、2匹同時出産!
さぁ、大変。慌てながらも順番に羊膜を噛み切り1匹目の産声を確認。じっくり舐める暇もなく2匹目の羊膜を噛み切ります。早くしないと窒息することを、なぜかまめはよーく知っていて、大急ぎで2匹両方の面倒をみています。顔を舐め鼻に詰まった液体を取り除き、口の中を舐めまわしています。
競い合って生まれてきた2匹は「キュ」と鳴いて、すぐ初乳を飲むためにおっぱいを探してまめの股間に顔をうずめます。お〜、元気だよー。
しかし、動きがちょっと変です。前に進もうとしているベイビーは、なにかに引っ張られるようにして前進できません。
まめが自分の位置を変えようと立ちあがると、2匹はまめのお尻にぶら下がったまま!
「まめ!へその緒を切ってないよ!」
今までは完璧だった「まめのへその緒切り」ですが、今回は慌てすぎて忘れていたようです。
そりゃそうだよね。焦るよね。
まめも「あ、いけない!」というかんじで、急いでへその緒噛み噛みを始めました。かなり焦っていたのでしょう、1匹はお腹から10cmも離れたところで噛み切ってしまいました。いつもは2〜3cmの完璧な場所で噛み切っていたまめが、不覚にも10cmもへその緒を残してしまいました(笑)。
後で気がついたまめは、再挑戦して短く噛み切ろうとしていましたが、子犬が振りまわされていたので
「まめ、もういいよ」と声をかけてあげました。
長いへその緒は数時間すると干からびてくるのでほっておいてもいいそうです。この際。
エレキはまめのぐちゃぐちゃに汚れたお尻を舐めてあげたくて産室に顔をつっこみましたが、まめに激しく怒られて、飛びあがって逃げました。
全員生まれてからにしようよ、エレキ。


21時
最初の2匹が大変だったので、私もホッと一息(何もしていないくせに一息入れる飼い主)ついていました。
「あ、HPでみなさんにお知らせしておこうっと!」と、更新なんかしちゃって、BBSに書きこんだりしていました。
ふとまめを見ると、まだ長いへその緒を気にしていて、なんとか噛み切りたいと試みています。なので、まだ次のお産には時間がかかるなと思っていたら、急に動きが止まり
「あ、力んでる!」
と思ったとたん、つるりと白い袋を産み落としました。

21時25分
3匹目誕生です。
ビデオもデジカメも手にするヒマもなく、まめはあっという間に羊膜を噛み切り、赤ちゃんを舐めまわしへその緒を今度は完璧に噛み切っていました。胎盤をあっという間に食べつくし
「いっちょあがりぃ〜!」
というかんじです。はやっ。
またしつこくエレキがダンボールの中をのぞきにいきました。うなられるのが怖くて、おそるおそる進みます。やっぱりうなられました(笑)。


21時57分
まめはリラックスしている様子で3匹のベイビーズにおっぱいをあげています。
優雅に横たわり授乳していると、陰部が膨らんできました。
「え?うまれるの?」
と思ったとたんに、ぷぅ〜っと風船が膨らむかのように袋入り赤ちゃんが出てきました。
力みもせず、うんちをする時よりももっと楽チンなかんじで、4匹目誕生!
簡単すぎやしないか!?(笑)
横になって、優雅にですよ〜〜〜
産道が開いてからの出産というのは、随分楽なものなのですね。
「安産の神様」の王道をいく生み方です。
まめが末っ子を生んでいる最中でも、おっぱいに吸い付いていた3匹は何事もなかったかのように吸い続けています(笑)。
エレキは
「おいおい、まだ生むよ」とばかりにまめの産室に顔を突っ込み
「もう、舐めてもいいよね。ぼく舐めたいよー」
と舌なめずりです。なぜそんなに舐めたい(笑)。
全員生まれてしまったら、まめもエレキを怒ることなく「勝手にしてよ、あたし疲れた」と言っているような態度です。
でも、私が産室に手を入れようとしたら唸られました(泣)。
最後のお仕事、へその緒カットと汚物処理を自分でちゃんとしてから、全員に授乳タイムです。
ほんとうにお疲れ様でした!

最後の子の胎盤が完全に出てこないため、しばらく様子をみることになりました。
お医者さんが言うには「必ず下りてくるのであまり気にしないで」とのこと。
お医者さんはあさって往診に来て下さいます。
それまで何事もなければいいな。
出産後は恒例の焼きプリンとカッテージチーズでお祝い膳です。
まめはよほどお腹が空いたのか、ガツガツ食べてまわりにたくさんこぼしました。
エレキはどうしてまめだけがもらえるのかわからずに、ぼくにもくれくれと吠えます。
そうだね、エレキにもあげようね。よくがんばったもんね(そうか?)。
産後のまめの体をさわったら、背中と首がガリガリで骨がはっきりわかるほどでした。
今日からたくさん食べようね!

エールを送って下さったみなさま、本当に感謝しています。
ありがとうございました!

今回も全員女の子でした(大爆笑)!
赤ちゃんは半透明の羊膜に包まれて生まれてくる。その後胎盤が出る。
母犬はその羊膜を舌の先で破りへその緒を噛みきり赤ちゃんを舐めて呼吸をうながす。
子犬がうぶ声を出すと母犬は羊膜と胎盤を自分で食べつくす。

へその緒は子犬の体から2〜3cmのところを奥歯で噛み切るが、誰が教えたわけでもないのにこの長さをほとんど間違うことがない。



新生児はほとんど(九割)寝て過ごす。

自力で体温調整ができないため、産室を25〜8度に保つ。
排便排尿は母犬が舐めてうながす。母犬が行わない場合は、タオルで刺激してあげなくてはならない。
授乳期の母親は体力の消耗が激しいので、パピーフードなど栄養価の高いものをあたえる。

母犬が胎盤を食べ過ぎると下痢をおこすことがある。
胎盤は2匹分以上は食べさせない方がいい。

母犬の乳腺チェックをする。しこりができていたら、乳腺炎になる可能性があるので獣医さんに相談。

子犬が母乳をちゃんと飲んでいるかチェックして(お腹が張って、満足そうならOK)飲めていないようなら、人工哺乳をする。




きんとうな大きさのしまいたち
シャッフルシスターズよ

7月15日(産後2日目)
実は、生まれた順番がわからなくなりました。
ほとんど同じ大きさで、生まれた直後からみんなおっぱいを飲むため良く動き、すっかりシャッフルされてしまいました。
誰が長女か末っ子かわかりません。
しかも全員女の子ときた。頭の形もよく似てて、わかりません〜
ただ、1匹だけヘソの緒が長いので区別がつきますが(笑)、彼女が最初に生まれた2匹のうちのどちらなのかは誰もわからないのであります。
姉妹の順番はいいとして、いつまでも区別がつかないと体重の増え方チェックができないので困ります。
そこで1匹は頭の毛をカット、1匹は背中の毛をカット、1匹はお尻の毛をカット、1匹はノーカット(へその緒が長い子)にしてみました。

ちびたちは、お互いの肩に手をあげて電車ごっこしているみたいな授乳タイムです。
早朝
あたまちゃん 118g 110
せなかちゃん 144g 134
おしりちゃん 128g 120
へそのおちゃん 124g 116
ちょっと減ってきているのが心配です。
哺乳瓶からあげても、みんな口を一文字に結んで飲もうとしません。まめにがんばってもらうしかないなぁ。

まめはまだ出血が続いています。
明日、お医者さんに診てもらおう。

エレキは本日ヘソ天で眠りこけています。
彼は彼なりに疲れたのね・・・・(そうか?)
子犬たちに「ここは俺の家!」ということを教えたいのか、はたまた興奮が続いているのか、エレキのマーキングが激しくなりました。
オムツをつけられました。お父さんなのに・・・

夜、エンケン親分が大阪(にて撮影中)から一時帰宅しました。
出産直後のベイビーズやまめを見るのは今回が初めてです(今まではちょうど長期ロケの最中で、わりと成長してからの御対面でした)。
ベイビーズの小ささとまめの下半身と顔の汚れ具合に驚いていました。
出産のビデオ(4匹目のところ)を見せたら、かなりびっくりしていました。
「よくやったなー、まめ」
と誉めてもらったまめは、ベイビーズを放って親分の脇にぺったりくっついたままです。
ベイビーズがピーと鳴くと
「あ〜ん、もう」というかんじで産室に渋々戻って授乳タイムです。
ベイビーズの体重が減ってきているんだから、頼むよまめ、産室にずっと入ってておくれ〜



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