[家庭のお祭り] |
[先祖霊考 一] 平田篤胤は死者の魂の行方について『霊の真柱』の中で、 「さもあらば、此国土の人の死にて、その魂の行方は、何処ぞと云ふに、常磐にこの 国土に居ること、古伝の趣と、今の現の事実とを考へわたして、明かに知らるれども、 ……」 と述べています。 [詳細探訪] 柳田国男は、『先祖の話』の中に日本人の死後の観念についての結論を述べています。 「私がこの本の中で力を入れて説きたいと思ふ一つの点は、日本人の死後の観念、即 ち霊は永久にこの国土のうちに留まつて、さう遠方へは行つてしまはないといふ信仰が、 恐らくは世の始めから、少なくとも今日まで、可なり根強くまだ持ち続けられて居ると いふことである。是が何れの外来宗教の教理とも、明白に喰ひ違つた重要な点であると 思ふのだが……」 柳田國男はまた、「魂の行くへ」の中で、 「出来るものならば、いつまでも此国に居たい。さうして一つの文化のもう少し美し く開展し、一つの学問のもう少し世の中に寄与するやうになることを、どこかささやか な丘の上からでも、見守って居たいものだと思ふ。」 と述べています。 [詳細探訪] [詳細探訪] 即ち、亡き人の霊魂は、何時までもこの地に留まっていて、愛しい人や子孫と共に暮 らし、その幸せを見守ってくれている、と云うことになりましょう。 |