こ2 庚申信仰
〈こうしんしんこう〉
庚申信仰
庚申信仰とは、道家ドウカの信仰に発した信仰である。
人間の腹中に三尸サンシと呼ぶ三匹の虫がいて、僅ワズかの過失を見逃すことがないが、
庚申カノエサルの夜に人が眠っている隙スキに、体内から抜け出て天上に上り、その罪悪を天帝
に告げるので、人間は命を奪われると云う。
もと道士の修行から発して、庚申の夜を寝ないで酒宴などを催しながら夜を明かすこ
とが、貴族社会に受け入れられたものである。
仏家では庚申の夜は帝釈天と青面金剛を祭るが、青面金剛が猿の形をとり、神道では
猿田彦と結び付いた道祖神信仰と習俗している。
庚申講など、庚申の夜に人々が集まって宿で一夜を起き明かす習俗は、中世末から近
世にかけて各地に起こった。六十年目には庚申塔を建てることが多い。その組織は村落
生活と密接に結び付いているが、民間では寧ろお籠りや月待ち、日待ちの要素を持ち、
農耕儀礼と関わる点が多い。
なお、道家・道士とは、中国漢民族の伝統宗教である道教を奉じ又は修める人のことで
ある。
詳細リンク [庚申の誕生]
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