MI10034 百人一首献額 20枚
 
鹿角市指定有形民俗文化財
昭和52年2月4日指定
所在地 鹿角市十和田毛馬内字毛馬内沢32
所有者 月山神社
 
 月山神社拝殿の鴨居カモイの上にめぐらそれた小倉百人一首の献額は、安政アンセイ3年( 1856)に奉納された。この献額は、横186p、縦94pの焼き杉板を五つの桝割マスワリにし て、天智天皇から順徳院まで百人の歌人とその和歌を描き、20枚で構成されている。
 達者に描かれた絵は薄墨で丹念に細線が施され、胡粉ゴフンや赤、青などの顔料で彩色 されている。人物を描いたのは、献額者名に二度登場する伊勢屋与之助と思われる。
 「諸願成就皆令満足」と諸願成就を願った献額者は104名で、その名は裏面に記載され ている。それによると、時の毛馬内通代官山本林左衛門、池田衛士をはじめ、毛馬内の 武士、町人、村役の名前がみられる。ほかに小坂村、細越村、濁川村などの肝煎キモイリの 名もあり、月山神社が江戸時代には毛馬内通の総鎮守ソウチンジュとして尊崇ソンスウされていた ことをあらわしている。

[次へ進む]  [文化財]  月山神社